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数学2 三角関数・最大最小 問題 30 解説

数学2 三角関数・最大最小 問題 30 解説

方針・初手

与えられた式は $\sin x$ と $\cos x$ の2次同次式(すべての項の次数が2)である。このような場合は、半角の公式および2倍角の公式を用いて角を $2x$ に統一し、1次式に次数下げを行うのが定石である。その後、三角関数の合成を用いて1つのサイン(またはコサイン)の関数にまとめ、とりうる値の範囲を考える。

解法1

与えられた関数は、半角の公式および2倍角の公式を用いることで以下のように変形できる。

$$\begin{aligned} y &= \sin^2 x + 4\sin x \cos x + 5\cos^2 x \\ &= \frac{1 - \cos 2x}{2} + 2(2\sin x \cos x) + 5 \cdot \frac{1 + \cos 2x}{2} \\ &= \frac{1}{2} - \frac{1}{2}\cos 2x + 2\sin 2x + \frac{5}{2} + \frac{5}{2}\cos 2x \\ &= 2\sin 2x + 2\cos 2x + 3 \end{aligned}$$

ここで、三角関数の合成を行うと、

$$\begin{aligned} y &= 2\sqrt{2} \left( \frac{1}{\sqrt{2}}\sin 2x + \frac{1}{\sqrt{2}}\cos 2x \right) + 3 \\ &= 2\sqrt{2} \sin\left(2x + \frac{\pi}{4}\right) + 3 \end{aligned}$$

となる。

$x$ はすべての実数値をとるので、$2x + \frac{\pi}{4}$ もすべての実数値をとる。 したがって、サインのとりうる値の範囲は

$$-1 \leqq \sin\left(2x + \frac{\pi}{4}\right) \leqq 1$$

である。

各辺に $2\sqrt{2}$ を掛け、3 を加えると

$$3 - 2\sqrt{2} \leqq 2\sqrt{2} \sin\left(2x + \frac{\pi}{4}\right) + 3 \leqq 3 + 2\sqrt{2}$$

となり、これが $y$ のとりうる値の範囲である。

したがって、 最大値は $3 + 2\sqrt{2}$ 最小値は $3 - 2\sqrt{2}$

解法2

関数 $y$ の式を $\sin^2 x + \cos^2 x = 1$ を用いて同次式の分数関数の形とみなし、$t = \tan x$ とおいて $t$ の方程式の実数解の存在条件に帰着させる。

与式より、

$$y = \frac{\sin^2 x + 4\sin x \cos x + 5\cos^2 x}{\sin^2 x + \cos^2 x}$$

(i) $\cos x = 0$ のとき

$\sin^2 x = 1$ であるから、式に代入して $y = 1$ を得る。

(ii) $\cos x \neq 0$ のとき

分母・分子を $\cos^2 x$ で割ると、

$$y = \frac{\tan^2 x + 4\tan x + 5}{\tan^2 x + 1}$$

ここで $\tan x = t$ とおくと、$x$ が $\cos x \neq 0$ の範囲を動くとき、$t$ はすべての実数値をとる。

$$y = \frac{t^2 + 4t + 5}{t^2 + 1}$$

分母を払って整理すると、

$$y(t^2 + 1) = t^2 + 4t + 5$$

$$(y - 1)t^2 - 4t + y - 5 = 0 \quad \cdots (*)$$

$t$ についてのこの方程式が実数解をもつような $y$ の範囲を求める。 $y = 1$ のとき、方程式 $(*)$ は $-4t - 4 = 0$ となり、$t = -1$ という実数解をもつ。(これは $\tan x = -1$ より存在する。) $y \neq 1$ のとき、方程式 $(*)$ は $t$ についての2次方程式となる。実数解をもつための条件は、判別式を $D$ とすると $D \geqq 0$ である。

$$\frac{D}{4} = (-2)^2 - (y - 1)(y - 5) \geqq 0$$

展開して整理すると、

$$4 - (y^2 - 6y + 5) \geqq 0$$

$$y^2 - 6y + 1 \leqq 0$$

方程式 $y^2 - 6y + 1 = 0$ の解は $y = \frac{6 \pm \sqrt{36 - 4}}{2} = 3 \pm 2\sqrt{2}$ であるから、不等式の解は

$$3 - 2\sqrt{2} \leqq y \leqq 3 + 2\sqrt{2}$$

この範囲には $y = 1$ および (i) の値も含まれている。 よって $y$ のとりうる値の範囲は $3 - 2\sqrt{2} \leqq y \leqq 3 + 2\sqrt{2}$ である。

解説

$\sin x$ と $\cos x$ の2次同次式が与えられた場合の最大・最小問題は、大学入試において非常に頻出の典型問題である。角を $2x$ に統一して合成する手法は、機械的に処理できるため最も確実で速い。

解法2のように $\tan x = t$ とおき、2次方程式の実数解条件に持ち込む手法は、次数が異なったり定数項が含まれている分数関数の値域を求める際に応用が利く重要な考え方である。ただし、分母を割る際に $\cos x = 0$ の場合の処理を忘れないように注意が必要である。

答え

最大値 $3 + 2\sqrt{2}$

最小値 $3 - 2\sqrt{2}$

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