数学2 面積・接線 問題 41 解説

方針・初手
連立不等式の表す領域を図示し、関数の上下関係を把握して定積分により面積を計算する。 まず、第1の条件 $|x| \leqq 2$ の範囲に着目し、第3の条件の式に含まれる絶対値記号を外すことから手をつける。
解法1
連立不等式を満たす領域を $D$ とおく。 条件 $|x| \leqq 2$ のもとで、第3の不等式の右辺における絶対値の中身の符号を調べる。 $|x| \leqq 2$ より $x^2 \leqq 4$ であるから、
$$ \frac{3}{4}x^2 - 3 \leqq 0 $$
となる。よって、絶対値記号はマイナスをつけて外すことができ、第3の不等式は
$$ y \leqq -\left( \frac{3}{4}x^2 - 3 \right) - 2 $$
$$ y \leqq -\frac{3}{4}x^2 + 1 $$
となる。 したがって、領域 $D$ を表す不等式は
$$ -2 \leqq x \leqq 2 \text{ かつ } x \leqq y \leqq -\frac{3}{4}x^2 + 1 $$
と簡略化される。
次に、直線 $y = x$ と放物線 $y = -\frac{3}{4}x^2 + 1$ の交点の $x$ 座標を求める。
$$ -\frac{3}{4}x^2 + 1 = x $$
$$ 3x^2 + 4x - 4 = 0 $$
$$ (3x - 2)(x + 2) = 0 $$
$$ x = -2, \frac{2}{3} $$
これらはともに $|x| \leqq 2$ の範囲に含まれる。 また、$-2 \leqq x \leqq \frac{2}{3}$ の範囲において $x \leqq -\frac{3}{4}x^2 + 1$ が成り立つため、領域 $D$ はこの放物線と直線で囲まれた部分となる。
よって、求める領域の面積 $S$ は、
$$ S = \int_{-2}^{\frac{2}{3}} \left\{ \left( -\frac{3}{4}x^2 + 1 \right) - x \right\} dx $$
$$ S = \int_{-2}^{\frac{2}{3}} \left( -\frac{3}{4}x^2 - x + 1 \right) dx $$
ここで、被積分関数は交点の $x$ 座標を用いて因数分解できるため、次のように変形して定積分の公式を利用する。
$$ S = -\frac{3}{4} \int_{-2}^{\frac{2}{3}} \left( x^2 + \frac{4}{3}x - \frac{4}{3} \right) dx $$
$$ S = -\frac{3}{4} \int_{-2}^{\frac{2}{3}} \left( x - \frac{2}{3} \right)(x + 2) dx $$
定積分の公式 $\int_{\alpha}^{\beta} (x - \alpha)(x - \beta) dx = -\frac{1}{6}(\beta - \alpha)^3$ を用いると、
$$ S = -\frac{3}{4} \cdot \left( -\frac{1}{6} \right) \left\{ \frac{2}{3} - (-2) \right\}^3 $$
$$ S = \frac{1}{8} \left( \frac{8}{3} \right)^3 $$
$$ S = \frac{1}{8} \cdot \frac{512}{27} $$
$$ S = \frac{64}{27} $$
解説
絶対値を含む関数のグラフが囲む図形の面積を求める問題である。 そのまま絶対値を場合分けして外そうとすると手間がかかるが、与えられている定義域 $|x| \leqq 2$ に着目すると、絶対値の中身が常に $0$ 以下であることがわかる。これにより、シンプルな放物線と直線の間の面積を求める基本的な問題に帰着できる。 面積の計算においては、定積分の公式(いわゆる $\frac{1}{6}$ 公式)を活用することで、計算量とミスを大幅に減らすことができる。
答え
$$ \frac{64}{27} $$
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