数学2 面積・接線 問題 65 解説

方針・初手
(1)は導関数を用いて接線の方程式の公式に当てはめる基本問題である。 (2)は2直線の直交条件「傾きの積が $-1$」を用いて $t$ の2次方程式を導き、それを解く。後半は点 $\text{P}$ が直線 $y = g(x)$ 上にある条件から $a$ の方程式を立てる。 (3)は(2)で求めた $a$ の値を代入して2つの関数の式を確定させ、グラフの上下関係を調べて定積分により面積を計算する。その際、関数の対称性に注目すると計算量を減らすことができる。
解法1
(1)
$f(x) = 2x^3 - 3(2a-1)x^2 - 12ax$ より、導関数 $f'(x)$ は以下のようになる。
$$f'(x) = 6x^2 - 6(2a-1)x - 12a$$
点 $\text{P}(t, f(t))$ における接線 $\ell$ の傾きは $f'(t)$ であるから、接線 $\ell$ の方程式は次のように表される。
$$y - \{2t^3 - 3(2a-1)t^2 - 12at\} = \{6t^2 - 6(2a-1)t - 12a\}(x - t)$$
これを $y$ について整理する。
$$y = \{6t^2 - 6(2a-1)t - 12a\}x - 6t^3 + 6(2a-1)t^2 + 12at + 2t^3 - 3(2a-1)t^2 - 12at$$
$$y = \{6t^2 - 6(2a-1)t - 12a\}x - 4t^3 + 3(2a-1)t^2$$
(2)
直線 $y = g(x)$ の傾きは $\frac{2}{3(4a^2+4a+1)}$ であり、これは $\frac{2}{3(2a+1)^2}$ と変形できる。 接線 $\ell$ と直線 $y = g(x)$ が直交するので、傾きの積が $-1$ となる。
$$\{6t^2 - 6(2a-1)t - 12a\} \cdot \frac{2}{3(2a+1)^2} = -1$$
左辺の括弧内を $6$ でくくり、両辺に $\frac{(2a+1)^2}{4}$ を掛けて整理する。
$$t^2 - (2a-1)t - 2a = -\frac{(2a+1)^2}{4}$$
$$4t^2 - 4(2a-1)t - 8a + 4a^2 + 4a + 1 = 0$$
$$4t^2 - 4(2a-1)t + (2a-1)^2 = 0$$
左辺は完全平方式となる。
$$\{2t - (2a-1)\}^2 = 0$$
したがって、$t$ を $a$ で表すと次のようになる。
$$t = \frac{2a-1}{2}$$
次に、$b=0$ のとき、点 $\text{P}$ で接線 $\ell$ と直線 $y = g(x)$ が直交し、かつ点 $\text{P}$ は直線 $y = g(x)$ 上の点でもあるため、$f(t) = g(t)$ が成り立つ。
$$2t^3 - 3(2a-1)t^2 - 12at = \frac{2}{3(2a+1)^2}t$$
ここで $2a-1 = 2t$ を左辺の第2項に代入して計算する。
$$2t^3 - 3(2t)t^2 - 12at = -4t^3 - 12at = -t(4t^2 + 12a)$$
よって、方程式は次のように変形される。
$$-t(4t^2 + 12a) = \frac{2}{3(2a+1)^2}t$$
$t = \frac{2a-1}{2}$ を代入する。
$$-\frac{2a-1}{2} \left\{ 4 \left( \frac{2a-1}{2} \right)^2 + 12a \right\} = \frac{2}{3(2a+1)^2} \cdot \frac{2a-1}{2}$$
$$\frac{2a-1}{2} \left\{ (2a-1)^2 + 12a + \frac{2}{3(2a+1)^2} \right\} = 0$$
$$\frac{2a-1}{2} \left\{ 4a^2 + 8a + 1 + \frac{2}{3(2a+1)^2} \right\} = 0$$
ここで、$a$ は正の実数であるから、$4a^2 + 8a + 1 > 0$ かつ $\frac{2}{3(2a+1)^2} > 0$ であり、中括弧の中身は正となる。 したがって、$2a-1 = 0$ が導かれる。
$$a = \frac{1}{2}$$
(3)
$b=0$ かつ $a=\frac{1}{2}$ のとき、関数 $f(x)$ と $g(x)$ は次のようになる。
$$f(x) = 2x^3 - 6x$$
$$g(x) = \frac{2}{3(1+2+1)}x = \frac{1}{6}x$$
曲線 $y = f(x)$ と直線 $y = g(x)$ の交点の $x$ 座標は、$f(x) = g(x)$ を解くことで得られる。
$$2x^3 - 6x = \frac{1}{6}x$$
$$2x^3 - \frac{37}{6}x = 0$$
$$x \left( x^2 - \frac{37}{12} \right) = 0$$
これを解くと、$x = 0, \pm\frac{\sqrt{111}}{6}$ となる。$\alpha = \frac{\sqrt{111}}{6}$ とおく。 区間 $[-\alpha, 0]$ においては $f(x) \geqq g(x)$、区間 $[0, \alpha]$ においては $g(x) \geqq f(x)$ である。 関数 $h(x) = f(x) - g(x) = 2x^3 - \frac{37}{6}x$ は奇関数であるから、原点を対称の中心として図形は合同になり、2つの部分の面積は等しい。 求める面積の和を $S$ とすると、次のように計算できる。
$$S = 2 \int_{0}^{\alpha} \{g(x) - f(x)\} dx$$
$$S = 2 \int_{0}^{\alpha} \left( \frac{37}{6}x - 2x^3 \right) dx$$
$$S = 2 \left[ \frac{37}{12}x^2 - \frac{1}{2}x^4 \right]_{0}^{\alpha}$$
$$S = \frac{37}{6}\alpha^2 - \alpha^4$$
ここで、$\alpha^2 = \frac{37}{12}$ であるから、代入して計算する。
$$S = \frac{37}{6} \cdot \frac{37}{12} - \left( \frac{37}{12} \right)^2$$
$$S = \frac{1369}{72} - \frac{1369}{144}$$
$$S = \frac{1369}{144}$$
解説
(2)の $t$ を求める過程では、直交条件の式を力任せに展開するのではなく、$(2a-1)$ を1つのまとまりと見て式を整理すると見通しよく解くことができる。また、後半の $a$ を求める方程式では、安易に両辺を $t$ や $(2a-1)$ で割らずに移項して因数分解の形を作ることで、$a>0$ の条件から括弧内が正になることを示し、簡潔に解を特定できる。 (3)では、3次関数とその変曲点(本問では原点)を通る直線で囲まれた2つの部分の面積が等しくなるという、奇関数の対称性を活用すると積分計算の労力を半分に減らすことができる。
答え
(1) $y = \{6t^2 - 6(2a-1)t - 12a\}x - 4t^3 + 3(2a-1)t^2$
(2) $t = \frac{2a-1}{2}$, $a = \frac{1}{2}$
(3) $\frac{1369}{144}$
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