数学2 定積分 問題 1 解説

方針・初手
関数 $f(x)$ の定義が $x=1$ を境に変わることに着目する。 被積分関数は $f\left(\frac{x^2}{k}\right)$ であるため、中身の $\frac{x^2}{k}$ が $1$ となる $x$ の値、すなわち $x = \sqrt{k}$ が場合分けの境界となる。 積分区間は $0 \leqq x \leqq 3$ であるから、この区間内に境界 $x = \sqrt{k}$ が含まれるかどうかで、積分を分割する必要があるかを判断する。
解法1
関数 $f(t)$ は次のように定義されている。
$$f(t) = \begin{cases} t & (0 \leqq t \leqq 1) \\ 0 & (t > 1) \end{cases}$$
求める定積分において、$x \geqq 0$、$k$ は自然数($k \geqq 1$)であるから、$t = \frac{x^2}{k} \geqq 0$ である。 したがって、$f\left(\frac{x^2}{k}\right)$ の値は以下のようになる。
$0 \leqq \frac{x^2}{k} \leqq 1$ すなわち $0 \leqq x \leqq \sqrt{k}$ のとき、$f\left(\frac{x^2}{k}\right) = \frac{x^2}{k}$
$\frac{x^2}{k} > 1$ すなわち $x > \sqrt{k}$ のとき、$f\left(\frac{x^2}{k}\right) = 0$
積分区間 $[0, 3]$ と境界 $x = \sqrt{k}$ の位置関係により、以下の2つの場合に分けて計算する。
(i) $\sqrt{k} \geqq 3$ のとき
すなわち、$k \geqq 9$ のとき。 積分区間 $0 \leqq x \leqq 3$ においては常に $0 \leqq x \leqq \sqrt{k}$ となるため、被積分関数は $f\left(\frac{x^2}{k}\right) = \frac{x^2}{k}$ である。
$$\begin{aligned} \int_{0}^{3} f\left( \frac{x^2}{k} \right) dx &= \int_{0}^{3} \frac{x^2}{k} dx \\ &= \left[ \frac{x^3}{3k} \right]_{0}^{3} \\ &= \frac{27}{3k} \\ &= \frac{9}{k} \end{aligned}$$
(ii) $0 < \sqrt{k} < 3$ のとき
$k$ は自然数であるから、$1 \leqq k \leqq 8$ のとき。 積分区間を $[0, \sqrt{k}]$ と $[\sqrt{k}, 3]$ に分割して計算する。
$$\begin{aligned} \int_{0}^{3} f\left( \frac{x^2}{k} \right) dx &= \int_{0}^{\sqrt{k}} \frac{x^2}{k} dx + \int_{\sqrt{k}}^{3} 0 \, dx \\ &= \left[ \frac{x^3}{3k} \right]_{0}^{\sqrt{k}} + 0 \\ &= \frac{k\sqrt{k}}{3k} \\ &= \frac{\sqrt{k}}{3} \end{aligned}$$
解説
関数の定義が特定の変数の値で切り替わる場合、定積分の計算においてはその切り替わりの境界が積分区間のどこにあるかを把握することが定石である。 本問では、境界となる $x = \sqrt{k}$ と積分区間の上限である $3$ との大小関係を比較し、自然数 $k$ の値によって場合分けを行う必要がある。 $k$ が自然数であるという条件を見落とさず、$1 \leqq k \leqq 8$ と $k \geqq 9$ のように具体的に $k$ の範囲を定めて答えることが求められる。
答え
$1 \leqq k \leqq 8$ のとき、 $\frac{\sqrt{k}}{3}$
$k \geqq 9$ のとき、 $\frac{9}{k}$
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