トップ 基礎問題 数学2 式と証明 相加相乗平均の関係 問題 2

数学2 相加相乗平均の関係 問題 2 解説

数学2 相加相乗平均の関係 問題 2 解説

方針・初手

与えられた条件を数式で正確に表現する。文字が多数ある場合、それらの総和を1つの文字で置くと見通しが良くなることが多い。本問でも、$n$ 個の実数の総和を $S$ とおくことで、各 $a_i$ についての条件を $S$ を用いた独立な不等式として表すことができる。

解法1

$n$ 個の実数の総和を $S$ とおく。

$$S = a_1 + a_2 + \cdots + a_n$$

条件より、任意の $i$ ($1 \leqq i \leqq n$)について、各 $a_i$ は他の $n-1$ 個の相加平均より大きくないので、次の不等式が成り立つ。

$$a_i \leqq \frac{S - a_i}{n-1}$$

この両辺に $n-1$ ($n \geqq 3$ より正)を掛けて整理する。

$$(n-1)a_i \leqq S - a_i$$

$$n a_i \leqq S$$

$n > 0$ であるから、両辺を $n$ で割る。

$$a_i \leqq \frac{S}{n}$$

この不等式は $i = 1, 2, \cdots, n$ のすべてにおいて成り立つ。これら $n$ 個の不等式の辺々を足し合わせると、次のようになる。

$$\sum_{i=1}^n a_i \leqq \sum_{i=1}^n \frac{S}{n}$$

左辺は $S$ であり、右辺は $\frac{S}{n}$ を $n$ 個足したものであるから $S$ となる。すなわち、

$$S \leqq S$$

を得る。この不等式の等号が成立しているため、足し合わせたすべての不等式において等号が成立していなければならない。もしある $k$ において $a_k < \frac{S}{n}$ であったとすると、総和をとったときに $S < S$ となり矛盾するからである。

したがって、すべての $i$ について等号が成立し、次が成り立つ。

$$a_i = \frac{S}{n}$$

これより、すべての $a_i$ は等しい値でなければならない。

$$a_1 = a_2 = \cdots = a_n$$

逆に、$a_1 = a_2 = \cdots = a_n = k$ ($k$ は実数)のとき、各 $a_i$ 以外の $n-1$ 個の数の相加平均は $\frac{(n-1)k}{n-1} = k$ となる。これは $a_i \leqq k$ を満たすので、問題の条件に適合する。

ゆえに、求める組はすべての値が等しい実数の組である。

解説

対称性のある多数の変数についての不等式を扱う際の定石である、「総和を文字で置く」「辺々を足し合わせる」という処理が有効な問題である。不等式の辺々を足し合わせた結果が等式になることから、各項の等号成立が必然的に導かれるという論法は、数学の証明において頻出のテクニックである。必要条件を求めたあとに、それが十分条件でもあることを確認する(逆に~)手順を忘れないようにしたい。

答え

$a_1 = a_2 = \cdots = a_n$ (ただし、これらは任意の実数)

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