数学2 相加相乗平均の関係 問題 7 解説

方針・初手
- (1) は $x \geqq 0, y \geqq 0$ であることから、相加平均と相乗平均の大小関係を利用する。
- (2) は「任意の $x \geqq 0, y \geqq 0$ に対して①が成り立つ」という条件から、特例として扱いやすい具体的な値を代入して $c$ の必要条件を導く。
- (3) は不等式の両辺が0以上であることを確認したうえで両辺を2乗し、(1) および (2) の結果が使える形に帰着させる。
解法1
(1)
$x \geqq 0, y \geqq 0$ であるから、相加平均と相乗平均の大小関係により
$$x+y \geqq 2\sqrt{xy}$$
が常に成り立つ。 ここで、$c \geqq 1$ であり、$x+y \geqq 0$ であるから、両辺に $x+y$ を掛けて
$$c(x+y) \geqq x+y$$
となる。これらの不等式から、
$$c(x+y) \geqq 2\sqrt{xy}$$
となり、①は常に成り立つことが示された。
(2)
不等式①が任意の $x \geqq 0, y \geqq 0$ に対して成り立つ。 したがって、$x=1, y=1$ とおいた場合でも①は成り立つので、代入すると
$$c(1+1) \geqq 2\sqrt{1 \cdot 1}$$
$$2c \geqq 2$$
両辺を2で割って、
$$c \geqq 1$$
であることが示された。
(3)
与えられた不等式は
$$\sqrt{x} + \sqrt{y} \leqq k\sqrt{x+y}$$
である。$x \geqq 0, y \geqq 0$ および $k > 0$ より、この不等式の両辺はともに0以上である。したがって、両辺を2乗しても同値関係は保たれる。
$$(\sqrt{x} + \sqrt{y})^2 \leqq k^2(x+y)$$
左辺を展開して整理すると、
$$x + y + 2\sqrt{xy} \leqq k^2(x+y)$$
$$(k^2 - 1)(x+y) \geqq 2\sqrt{xy}$$
となる。求める条件は、これが任意の $x \geqq 0, y \geqq 0$ に対して常に成り立つことである。 (1) と (2) の結果から、$C(x+y) \geqq 2\sqrt{xy}$ が常に成り立つための必要十分条件は $C \geqq 1$ であることがわかっている。 したがって、$C = k^2 - 1$ としてこれを適用すると、
$$k^2 - 1 \geqq 1$$
$$k^2 \geqq 2$$
$k$ は正の定数であるから $k > 0$ であり、
$$k \geqq \sqrt{2}$$
を得る。 よって、これが常に成り立つような正の定数 $k$ のうちで、最小のものは $\sqrt{2}$ である。
解説
絶対不等式(任意の変数に対して常に成り立つ不等式)の証明と、係数の条件を求める問題である。 (2) のように、「常に成り立つ」という条件から特定の値を代入して必要条件を絞り込む手法は、この種の恒等式・絶対不等式の問題における定石である。本問では (1) がその十分性の確認となっており、(1) と (2) を合わせることで「①が常に成り立つ $\iff c \geqq 1$」という同値関係が示されたことになる。 (3) はルートを含む不等式であるが、両辺が負にならないことを確認したうえで2乗し、(1)・(2) で得られた知見を利用できる形へと式変形する誘導問題となっている。
答え
(1) 略(証明は解法1を参照)
(2) 略(証明は解法1を参照)
(3) $\sqrt{2}$
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