トップ 基礎問題 数学2 式と証明 相加相乗平均の関係 問題 11

数学2 相加相乗平均の関係 問題 11 解説

数学2 相加相乗平均の関係 問題 11 解説

方針・初手

与えられた分数の最大値を求めるために、まずは式を扱いやすい形に変形する。$x > 0, y > 0, z > 0$ であるから、分母と分子を $xyz$ で割ることで、変数の塊を見やすくできる。その後、分母に現れる各項がすべて正であることを利用し、相加平均と相乗平均の大小関係を用いて分母の最小値を求める。

解法1

与えられた式を $P$ とおく。

$$ P = \frac{9xyz}{x^2y + 18y^2z + 12z^2x} $$

$x > 0, y > 0, z > 0$ であるから、$xyz > 0$ である。分母と分子を $xyz$ で割ると、次のように変形できる。

$$ P = \frac{9}{\frac{x^2y}{xyz} + \frac{18y^2z}{xyz} + \frac{12z^2x}{xyz}} $$

$$ P = \frac{9}{\frac{x}{z} + \frac{18y}{x} + \frac{12z}{y}} $$

ここで、$x > 0, y > 0, z > 0$ より、$\frac{x}{z} > 0, \frac{18y}{x} > 0, \frac{12z}{y} > 0$ である。したがって、3つの正の数についての相加平均と相乗平均の大小関係を用いることができる。

$$ \frac{x}{z} + \frac{18y}{x} + \frac{12z}{y} \geqq 3 \sqrt[3]{\frac{x}{z} \cdot \frac{18y}{x} \cdot \frac{12z}{y}} $$

右辺の根号の中身を計算する。

$$ \frac{x}{z} \cdot \frac{18y}{x} \cdot \frac{12z}{y} = 18 \cdot 12 = 216 = 6^3 $$

したがって、不等式は次のようになる。

$$ \frac{x}{z} + \frac{18y}{x} + \frac{12z}{y} \geqq 3 \sqrt[3]{6^3} = 3 \cdot 6 = 18 $$

よって、分母の最小値は $18$ である。このとき、$P$ は最大となる。

$$ P \leqq \frac{9}{18} = \frac{1}{2} $$

等号が成立するのは、相加平均と相乗平均の大小関係において、3つの項がすべて等しいときである。

$$ \frac{x}{z} = \frac{18y}{x} = \frac{12z}{y} $$

これらがすべて等しく、かつその和が $18$ であるから、各項の値は $6$ となる。

$$ \frac{x}{z} = 6, \quad \frac{18y}{x} = 6, \quad \frac{12z}{y} = 6 $$

これを整理すると、次のようになる。

$$ x = 6z, \quad x = 3y, \quad y = 2z $$

例えば、$z = 1, y = 2, x = 6$ のとき、この条件を満たし、$x > 0, y > 0, z > 0$ も満たされる。したがって、等号を成立させる実数 $x, y, z$ は確かに存在する。

以上より、$P$ の最大値は $\frac{1}{2}$ である。

解説

分母と分子がともに変数の積で構成されている分数式の最大・最小を求める典型的な問題である。分母と分子を適切に割ることで、積が定数となるような項の和を作り出すのがポイントである。本問では、3変数における相加平均と相乗平均の大小関係($a+b+c \geqq 3\sqrt[3]{abc}$)を利用することで鮮やかに解決できる。不等式を用いて最大値や最小値を求めた際は、必ず等号成立条件を確認し、それを満たす変数が存在することを示す必要がある。

答え

ア: $\frac{1}{2}$

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