数学2 二項定理 問題 7 解説

方針・初手
二項定理を用いて $(1+x)^n$ の展開式を記述し、式中の変数 $x$ に適切な数値を代入することで、係数の和を取り出す。すべての係数の和を求めるための $x=1$ の代入と、偶奇で符号を反転させるための $x=-1$ の代入を組み合わせるのが定石である。
解法1
二項定理より、$(1+x)^n$ の展開式は以下のようになる。
$$(1+x)^n = {}_n\mathrm{C}_0 + {}_n\mathrm{C}_1 x + {}_n\mathrm{C}_2 x^2 + {}_n\mathrm{C}_3 x^3 + \cdots + {}_n\mathrm{C}_n x^n \cdots \text{①}$$
次数が奇数である項の係数は ${}_n\mathrm{C}_1, {}_n\mathrm{C}_3, {}_n\mathrm{C}_5, \cdots$ である。したがって、求める和 $S$ は次のように表される。
$$S = {}_n\mathrm{C}_1 + {}_n\mathrm{C}_3 + {}_n\mathrm{C}_5 + \cdots$$
①の恒等式に $x = 1$ を代入すると、すべての係数の和が得られる。
$$2^n = {}_n\mathrm{C}_0 + {}_n\mathrm{C}_1 + {}_n\mathrm{C}_2 + {}_n\mathrm{C}_3 + \cdots + {}_n\mathrm{C}_n \cdots \text{②}$$
次に、①の恒等式に $x = -1$ を代入すると、奇数次の項の符号がマイナスになる。
$$0 = {}_n\mathrm{C}_0 - {}_n\mathrm{C}_1 + {}_n\mathrm{C}_2 - {}_n\mathrm{C}_3 + \cdots + (-1)^n {}_n\mathrm{C}_n \cdots \text{③}$$
②と③の辺々を引くと、偶数次の項の係数 ${}_n\mathrm{C}_0, {}_n\mathrm{C}_2, \cdots$ は打ち消し合って消滅し、奇数次の項の係数 ${}_n\mathrm{C}_1, {}_n\mathrm{C}_3, \cdots$ は $2$ 倍になって残る。
$$2^n - 0 = 2({}_n\mathrm{C}_1 + {}_n\mathrm{C}_3 + {}_n\mathrm{C}_5 + \cdots)$$
よって、
$$2^n = 2S$$
両辺を $2$ で割ることで、求める和 $S$ が得られる。
$$S = \frac{2^n}{2} = 2^{n-1}$$
解説
二項定理の展開式において、係数に関する和を求める典型的な問題である。 展開式 $(1+x)^n$ に $x=1$ を代入すると「すべての係数の和」が得られ、$x=-1$ を代入すると「符号が交互に変わる係数の和」が得られる。これら2つの式を足し引きすることで、偶数次の項のみ、あるいは奇数次の項のみの係数の和を抽出する手法は頻出の定石であるため、必ずマスターしておきたい。
答え
$2^{n-1}$
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