数学2 式の値 問題 2 解説

方針・初手
与えられた比例式を連立方程式の形に書き換え、文字の消去を進める。分数式であることから、分母の文字が $0$ にならないこと($x \neq 0, y \neq 0, z \neq 0$)が前提条件となる点に注意する。
解法1
与えられた式より、以下の連立方程式が成り立つ。
$$\begin{aligned} x - y &= kz \quad \cdots (1) \\ y + z &= kx \quad \cdots (2) \\ z + 7x &= ky \quad \cdots (3) \end{aligned}$$
また、元の式の分母が $0$ になってはならないため、
$$x \neq 0 \text{ かつ } y \neq 0 \text{ かつ } z \neq 0 \quad \cdots (4)$$
である。 (1)と(2)の辺々を足し合わせて $y$ を消去すると、
$$x + z = k(x + z)$$
移項して整理すると、
$$(k - 1)(x + z) = 0$$
となる。したがって、$k = 1$ または $x + z = 0$ である。
(i) $k = 1$ のとき (1)は $x - y = z$ となり、$z = x - y$ と表せる。これを(3)に代入すると、
$$(x - y) + 7x = y$$
$$8x = 2y$$
$$y = 4x$$
となる。これより $z = x - 4x = -3x$ である。 ここで、(4)を満たすように例えば $x = 1$ とすると、$y = 4, z = -3$ となり、これは(4)を満たす。 よって、$k = 1$ は適する。
(ii) $x + z = 0$ のとき $z = -x$ である。これを(1)に代入すると、
$$x - y = -kx$$
$$y = (k + 1)x$$
となる。$z = -x, y = (k + 1)x$ を(3)に代入すると、
$$-x + 7x = k(k + 1)x$$
$$6x = k(k + 1)x$$
$$x \{ k(k + 1) - 6 \} = 0$$
(4)より $x \neq 0$ であるから、両辺を $x$ で割って整理すると、
$$k^2 + k - 6 = 0$$
$$(k + 3)(k - 2) = 0$$
したがって、$k = -3, 2$ である。 $k = -3$ のとき $y = -2x, z = -x$ となり、$x \neq 0$ のとき(4)を満たす。 $k = 2$ のとき $y = 3x, z = -x$ となり、$x \neq 0$ のとき(4)を満たす。 よって、$k = -3, 2$ はともに適する。
(i), (ii)より、求める $k$ の値は $k = -3, 1, 2$ である。
解説
比例式の値 $k$ を求める問題では、各辺の分子と分母それぞれの和をとる「加比の理」が有効な場面が多いが、本問は単純に和をとっても文字が消去しきれない。そのため、式を連立方程式として扱い、文字を減らしていく基本方針をとるのが確実である。 方程式を解く過程で文字式で割る場面が生じるが、その値が $0$ になる可能性を考慮して丁寧に場合分けを行うことが重要である。また、求まった $k$ の値に対して、分母が $0$ にならないような実数 $x, y, z$ が実際に存在するかどうかの確認(十分性の確認)も忘れてはならない。
答え
-3, 1, 2
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