数学2 恒等式 問題 3 解説

方針・初手
右辺を通分して両辺の分母を一致させ、分子同士が等しくなる条件を求める。分母を払って得られる式が $x$ についての恒等式となるように、係数比較法または数値代入法を用いて未定係数 $a, b, c$ を決定する。
解法1
与式の右辺を通分すると、以下のようになる。
$$\frac{a(x+1)+bx(x+1)+cx^2}{x^2(x+1)}$$
左辺の分母は $x^3+x^2 = x^2(x+1)$ である。両辺の分母が等しいため、これが恒等式となるには両辺の分子が $x$ についての恒等式になればよい。
$$x^2+2x-1 = a(x+1)+bx(x+1)+cx^2$$
右辺を展開し、$x$ について整理する。
$$x^2+2x-1 = (b+c)x^2 + (a+b)x + a$$
両辺の同じ次数の項の係数を比較すると、以下の連立方程式が得られる。
$$\begin{cases} b+c = 1 \\ a+b = 2 \\ a = -1 \end{cases}$$
これを解くと、$a = -1$ であり、第2式から $-1+b = 2$ より $b = 3$ となる。これを第1式に代入して $3+c = 1$ より $c = -2$ が得られる。
解法2
与式の両辺に $x^2(x+1)$ を掛けて分母を払うと、以下の等式が得られる。
$$x^2+2x-1 = a(x+1)+bx(x+1)+cx^2$$
これが $x$ についての恒等式であるための必要条件として、計算が容易になる適当な数値を代入する。
$x=0$ を代入すると、以下のようになる。
$$-1 = a$$
$x=-1$ を代入すると、以下のようになる。
$$(-1)^2+2(-1)-1 = c(-1)^2$$
$$-2 = c$$
$x=1$ を代入すると、以下のようになる。
$$1^2+2\cdot1-1 = a(1+1)+b\cdot1(1+1)+c\cdot1^2$$
$$2 = 2a+2b+c$$
ここで求めた $a=-1, c=-2$ を代入して整理する。
$$\begin{aligned} 2 &= 2(-1)+2b-2 \\ 2b &= 6 \\ b &= 3 \end{aligned}$$
逆に、$a = -1, b = 3, c = -2$ のとき、右辺に代入して展開する。
$$-(x+1)+3x(x+1)-2x^2 = -x-1+3x^2+3x-2x^2 = x^2+2x-1$$
これは左辺と一致するため、十分条件を満たす。
よって、$a = -1, b = 3, c = -2$ である。
解説
有理式における恒等式問題の基本である。通分して分母を揃え、分子の多項式が恒等式になる条件を考えるのが定石である。係数比較法は計算が確実であり、数値代入法は連立方程式を解く手間を減らせる場合が多い。ただし、数値代入法を用いる場合は、求めた値が元の恒等式を常に満たすことの確認(十分性の確認)を記述する必要がある点に注意したい。
答え
ア: $-1$
イ: $3$
ウ: $-2$
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