トップ 基礎問題 数学2 式と証明 恒等式 問題 7

数学2 恒等式 問題 7 解説

数学2 恒等式 問題 7 解説

方針・初手

恒等式を満たす未知の整式 $g(x)$ を決定する問題である。まずは両辺の次数を比較して $g(x)$ の次数を求める。その後、$g(x)$ を文字係数を用いて具体的に設定し、両辺の係数を比較して未知数を決定する。

解法1

$g(x)$ の次数を $n$ ($n$ は $0$ 以上の整数)とする。 $a, b$ は正の整数であるから、$a \ge 1, b \ge 1$ である。

(i) $n = 0$ のとき 最高次の係数が $1$ であるから、$g(x) = 1$ となる。 このとき、左辺の $g(x^2)$ の次数は $0$ となる。 一方、右辺は $(1 - ax - b)(x^2 - x + 2)$ となり、$a \neq 0$ より次数は $3$ となるため、両辺の次数が一致せず不適である。

(ii) $n = 1$ のとき 最高次の係数が $1$ であるから、$g(x) = x + c$ ($c$ は定数)とおける。 このとき、左辺は $g(x^2) = x^2 + c$ となり、次数は $2$ である。 一方、右辺は $\{(1 - a)x + c - b\}(x^2 - x + 2)$ となる。 $a \ge 2$ のとき、右辺の次数は $3$ となり不適である。 $a = 1$ のとき、右辺は $(c - b)(x^2 - x + 2)$ となる。これが左辺 $x^2 + c$ と恒等的に等しくなるには、 $x^2$ の係数を比較して $c - b = 1$ でなければならないが、このとき右辺は $x^2 - x + 2$ となり、$x$ の項が存在するため、左辺と一致せず矛盾する。

(iii) $n \ge 2$ のとき 左辺 $g(x^2)$ の最高次の項は $(x^2)^n = x^{2n}$ であるから、左辺の次数は $2n$ である。 右辺について、$g(x)$ の次数が $n \ge 2$ であるため、$g(x) - ax - b$ の最高次の項は $g(x)$ と同じ $x^n$ であり、次数は $n$ となる。 したがって、右辺の $\{g(x) - ax - b\}(x^2 - x + 2)$ の最高次の項は $x^n \cdot x^2 = x^{n+2}$ となり、次数は $n+2$ である。 両辺の次数は等しいので、以下の等式が成り立つ。

$$2n = n + 2$$

これを解いて $n = 2$ を得る。これは $n \ge 2$ を満たす。 以上より、$g(x)$ の次数は $2$ である。

次に、最高次の係数が $1$ の $2$ 次式であるから、$g(x) = x^2 + cx + d$ ($c, d$ は定数)とおく。 与式の左辺は以下のようになる。

$$g(x^2) = (x^2)^2 + c(x^2) + d = x^4 + cx^2 + d$$

与式の右辺を展開して整理する。

$$\begin{aligned} \{g(x) - ax - b\}(x^2 - x + 2) &= \{x^2 + cx + d - ax - b\}(x^2 - x + 2) \\ &= \{x^2 + (c - a)x + (d - b)\}(x^2 - x + 2) \\ &= x^4 + (-1 + c - a)x^3 + (2 - c + a + d - b)x^2 + (2c - 2a - d + b)x + 2(d - b) \end{aligned}$$

両辺は $x$ についての恒等式であるから、各次数の係数を比較して以下の連立方程式を得る。

$$\begin{cases} -1 + c - a = 0 \\ 2 - c + a + d - b = c \\ 2c - 2a - d + b = 0 \\ 2(d - b) = d \end{cases}$$

第1式より、$c - a = 1$ である。 これを第3式に代入すると、

$$2 \cdot 1 - (d - b) = 0$$

となり、$d - b = 2$ を得る。 これらを第2式に代入すると、

$$2 - 1 + 2 = c$$

となり、$c = 3$ を得る。 また、$d - b = 2$ を第4式に代入すると、

$$2 \cdot 2 = d$$

となり、$d = 4$ を得る。 以上より、$a = c - 1 = 3 - 1 = 2$、$b = d - 2 = 4 - 2 = 2$ と求まる。 これらは「$a, b$ は正の整数」という条件を満たしている。

解説

未知の整式を決定する恒等式の問題における典型的な解法である。「まず次数を決定し、次に係数を比較する」という手順を踏む。次数を決定する際、$n$ が $0$ や $1$ といった低次の場合は、右辺の $ax$ や $b$ と相殺して見かけ上の次数が変わる可能性があるため、場合分けをして丁寧に検証することが重要である。今回は $a, b$ が正の整数という条件により、低次での一致が否定される。

答え

$g(x)$ の次数は $2$

$a = 2, b = 2$

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