数学2 恒等式 問題 10 解説

方針・初手
与えられた条件式 $x+y=2$ を用いて文字を1つ消去し、残った文字についての恒等式として処理するのが基本である。また、$x+y=2$ を満たす具体的な $(x, y)$ の値をいくつか代入し、必要条件から定数を求めた後、十分性を確認するアプローチも有効である。
解法1
$x+y=2$ より、$y=2-x$ である。
これを等式 $ax^2+bx+cy^2=1$ に代入する。
$$ax^2+bx+c(2-x)^2=1$$
左辺を展開して $x$ について整理する。
$$ax^2+bx+c(x^2-4x+4)=1$$
$$(a+c)x^2+(b-4c)x+(4c-1)=0$$
これがすべての $x$ に対して成り立つための条件は、各次数の係数がすべて $0$ となることである。
$$\begin{cases} a+c=0 \\ b-4c=0 \\ 4c-1=0 \end{cases}$$
第3式より、
$$c=\frac{1}{4}$$
これを第2式に代入して、
$$b-4 \cdot \frac{1}{4}=0$$
$$b=1$$
また、$c=\frac{1}{4}$ を第1式に代入して、
$$a+\frac{1}{4}=0$$
$$a=-\frac{1}{4}$$
解法2
等式が $x+y=2$ を満たすどのような $(x, y)$ に対しても成り立つので、具体的な値を代入して必要条件を求める。
(i) $x=0, y=2$ のとき
$$a \cdot 0^2+b \cdot 0+c \cdot 2^2=1$$
$$4c=1$$
これより、$c=\frac{1}{4}$ となる。
(ii) $x=2, y=0$ のとき
$$a \cdot 2^2+b \cdot 2+c \cdot 0^2=1$$
$$4a+2b=1$$
(iii) $x=1, y=1$ のとき
$$a \cdot 1^2+b \cdot 1+c \cdot 1^2=1$$
$$a+b+c=1$$
$c=\frac{1}{4}$ を代入すると、
$$a+b+\frac{1}{4}=1$$
$$a+b=\frac{3}{4}$$
これと $4a+2b=1$ を連立して解く。$a+b=\frac{3}{4}$ の両辺を2倍すると $2a+2b=\frac{3}{2}$ となるので、辺々引いて、
$$(4a+2b)-(2a+2b)=1-\frac{3}{2}$$
$$2a=-\frac{1}{2}$$
$$a=-\frac{1}{4}$$
このとき、$b=\frac{3}{4}-a=\frac{3}{4}-\left(-\frac{1}{4}\right)=1$ となる。
以上より、$a=-\frac{1}{4}, b=1, c=\frac{1}{4}$ が必要である。
逆にこのとき、与式の左辺は以下のようになる。
$$-\frac{1}{4}x^2+x+\frac{1}{4}y^2$$
ここで $y=2-x$ を代入する。
$$\begin{aligned} -\frac{1}{4}x^2+x+\frac{1}{4}(2-x)^2 &= -\frac{1}{4}x^2+x+\frac{1}{4}(4-4x+x^2) \\ &= -\frac{1}{4}x^2+x+1-x+\frac{1}{4}x^2 \\ &= 1 \end{aligned}$$
したがって、すべての $x, y$ に対して等式が成り立つことが示され、十分性が確認された。
解説
条件付きの恒等式の問題である。「すべての〜に対して成り立つ」という記述を見たら、恒等式の性質を利用する方針を立てる。
解法1の「文字を消去して1変数の恒等式に帰着させる」方法は、思考過程が素直であり計算量も少ないため、最も確実な解法である。
解法2の「数値を代入する」方法は、係数比較が煩雑になりそうな場合に有効である。ただし、この方法はあくまで「成り立たなければならない」という必要条件を求めているに過ぎないため、最後に求めた値を代入して実際に恒等式となるか(十分性)の確認を忘れないように注意が必要である。
答え
$a=-\frac{1}{4}, b=1, c=\frac{1}{4}$
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