数学2 恒等式 問題 12 解説

方針・初手
与えられた等式の右辺の分母を通分するか、あるいは等式の両辺に $x^2-1$ を掛けて分母を払う。得られた式が $x$ についての恒等式であるという条件を用いて、未定係数 $a, b$ を決定する。
解法1
与えられた等式の右辺を通分して整理する。
$$\frac{a}{x-1} + \frac{b}{x+1} = \frac{a(x+1) + b(x-1)}{(x-1)(x+1)} = \frac{(a+b)x + (a-b)}{x^2-1}$$
これが左辺 $\frac{3x-1}{x^2-1}$ と恒等的に等しくなるためには、分子の多項式が一致すればよい。
$$3x-1 = (a+b)x + (a-b)$$
これが $x$ についての恒等式であるから、両辺の係数を比較して以下の連立方程式を得る。
$$\begin{cases} a+b = 3 \\ a-b = -1 \end{cases}$$
この連立方程式を解く。2式の辺々を加えると $2a = 2$ より $a=1$ となる。これを上の式に代入して $1+b=3$ より $b=2$ を得る。
解法2
与えられた等式の両辺に分母の最小公倍数である $x^2-1 = (x-1)(x+1)$ を掛ける。
$$3x-1 = a(x+1) + b(x-1)$$
これが $x$ についての恒等式であるから、任意の $x$ の値を代入しても等式は成り立つ。
両辺に $x=1$ を代入すると、以下のようになる。
$$3 \cdot 1 - 1 = a(1+1)$$
$$2 = 2a$$
よって、$a=1$ を得る。
次に、両辺に $x=-1$ を代入すると、以下のようになる。
$$3 \cdot (-1) - 1 = b(-1-1)$$
$$-4 = -2b$$
よって、$b=2$ を得る。
逆に、$a=1, b=2$ のとき、右辺は $1 \cdot (x+1) + 2 \cdot (x-1) = 3x-1$ となり左辺の多項式と一致する。したがって、これらは恒等式となるための十分条件も満たしている。
解説
有理関数の部分分数分解を行う際の典型的な未定係数の決定問題である。等式の分母を払って得られる多項式の等式が、恒等式であることを利用して係数を求める。
解法1のように展開して同類項の係数を比較する「係数比較法」と、解法2のように計算しやすい適当な値を代入する「数値代入法」がある。本問のように分母の因数が1次式の積である場合は、それぞれの因数を $0$ にするような値(ここでは $x=1$ と $x=-1$)を代入する数値代入法を用いると、連立方程式を解く手間が省けるため素早く解くことができる。
答え
$a = 1$
$b = 2$
自分の記録
誤りを報告
問題文の写しミス、解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。





