トップ 基礎問題 数学3 微分法 応用 問題 1

数学3 応用 問題 1 解説

数学3 応用 問題 1 解説

方針・初手

(1) 与えられた関数 $f(x)$ を微分して増減を調べます。「極値などを調べ」とあるため、第2次導関数まで計算して凹凸や変曲点も調べ、漸近線や関数の対称性も考慮してグラフの概形を捉えます。 (2) 時刻 $t$ を変数として、動点 $\text{Q}$ と $\text{P}$ の座標を $t$ の関数として表します。$\text{PQ} = 2$ という幾何学的な条件を数式で表し、その両辺を $t$ で微分することで、速度成分どうしの関係式を導くのが定石です。

解法1

(1)

$$f(x) = -xe^{-\frac{x^2}{2}}$$

$f(x)$ を $x$ で微分すると、

$$\begin{aligned} f'(x) &= -1 \cdot e^{-\frac{x^2}{2}} - x \cdot e^{-\frac{x^2}{2}} \cdot (-x) \\ &= (x^2 - 1)e^{-\frac{x^2}{2}} \end{aligned}$$

さらに $x$ で微分して第2次導関数を求めると、

$$\begin{aligned} f''(x) &= 2x \cdot e^{-\frac{x^2}{2}} + (x^2 - 1) \cdot e^{-\frac{x^2}{2}} \cdot (-x) \\ &= x(3 - x^2)e^{-\frac{x^2}{2}} \end{aligned}$$

$f'(x) = 0$ となるのは $x = \pm 1$ のときであり、$f''(x) = 0$ となるのは $x = 0, \pm \sqrt{3}$ のときである。 また、極限について、

$$\lim_{x \to \infty} f(x) = 0, \quad \lim_{x \to -\infty} f(x) = 0$$

である。さらに、$f(-x) = -(-x)e^{-\frac{(-x)^2}{2}} = -f(x)$ より、$f(x)$ は奇関数であり、グラフは原点に関して対称である。 以上より、$f(x)$ の増減および凹凸をまとめた増減表は以下のようになる。

$x$ $\cdots$ $-\sqrt{3}$ $\cdots$ $-1$ $\cdots$ $0$ $\cdots$ $1$ $\cdots$ $\sqrt{3}$ $\cdots$
$f'(x)$ $+$ $+$ $+$ $0$ $-$ $-$ $-$ $0$ $+$ $+$ $+$
$f''(x)$ $+$ $0$ $-$ $-$ $-$ $0$ $+$ $+$ $+$ $0$ $-$
$f(x)$ $\nearrow$ 変曲点 $\nearrow$ 極大 $\searrow$ 変曲点 $\searrow$ 極小 $\nearrow$ 変曲点 $\nearrow$

極値は以下の通りである。 極大値: $f(-1) = e^{-\frac{1}{2}} = \frac{1}{\sqrt{e}}$ 極小値: $f(1) = -e^{-\frac{1}{2}} = -\frac{1}{\sqrt{e}}$

変曲点の座標は、$\left(-\sqrt{3}, \frac{\sqrt{3}}{e\sqrt{e}}\right)$, $(0, 0)$, $\left(\sqrt{3}, -\frac{\sqrt{3}}{e\sqrt{e}}\right)$ である。 グラフの概形は、原点を通り、第2象限と第4象限で極値を持ち、$x$ 軸を漸近線とする曲線となる。

(2)

点 $\text{M}$ は曲線 $C$ の極小点であるから、(1) より $\text{M}$ の座標は $\left(1, -e^{-\frac{1}{2}}\right)$ である。 時刻 $t$ における動点 $\text{Q}$ の座標を $(x, y)$、動点 $\text{P}$ の座標を $(0, p)$ とする。ここで、$x, y, p$ はいずれも $t$ の関数であり、$\text{P}$ は $y$ 軸の正の部分にあるから $p > 0$ である。 $\text{Q}$ が点 $\text{M}$ を通過する時刻を $t_0$ とおく。$t=t_0$ のとき、

$$x = 1, \quad y = -e^{-\frac{1}{2}}$$

である。 $\text{Q}$ は曲線 $y = f(x)$ 上を動くため、合成関数の微分より、速度の $y$ 成分 $\frac{dy}{dt}$ は以下のように表せる。

$$\frac{dy}{dt} = \frac{dy}{dx} \cdot \frac{dx}{dt} = f'(x) \frac{dx}{dt}$$

時刻 $t_0$ においては $x=1$ であり、$f'(1) = 0$ であるから、$\frac{dy}{dt} = 0$ となる。 $\text{Q}$ は速さ $1$ で動くので、速度ベクトルの大きさの2乗について以下が成り立つ。

$$\left(\frac{dx}{dt}\right)^2 + \left(\frac{dy}{dt}\right)^2 = 1^2$$

$t=t_0$ を代入すると、$\left(\frac{dx}{dt}\right)^2 = 1$ となる。さらに、「$\text{Q}$ の $x$ 座標が増加する方向に」動いているため $\frac{dx}{dt} > 0$ であり、

$$\left. \frac{dx}{dt} \right|_{t=t_0} = 1$$

である。 一方、$\text{PQ} = 2$ という条件から、距離の2乗を考えて

$$x^2 + (y - p)^2 = 4$$

が常に成り立つ。この式に $t=t_0$ のときの値 $x=1$, $y=-e^{-\frac{1}{2}}$ を代入すると、

$$1^2 + \left(-e^{-\frac{1}{2}} - p\right)^2 = 4$$

$$\left(p + e^{-\frac{1}{2}}\right)^2 = 3$$

$p > 0$ より $p + e^{-\frac{1}{2}} > 0$ であるから、$p + e^{-\frac{1}{2}} = \sqrt{3}$、すなわち $t=t_0$ において

$$p = \sqrt{3} - e^{-\frac{1}{2}}$$

となる。 次に、距離の関係式 $x^2 + (y - p)^2 = 4$ の両辺を $t$ で微分すると、

$$2x \frac{dx}{dt} + 2(y - p)\left(\frac{dy}{dt} - \frac{dp}{dt}\right) = 0$$

となる。この式に、$t=t_0$ における各値 $x=1$, $\frac{dx}{dt}=1$, $y=-e^{-\frac{1}{2}}$, $p=\sqrt{3}-e^{-\frac{1}{2}}$, $\frac{dy}{dt}=0$ を代入する。 ここで、$y - p = -e^{-\frac{1}{2}} - \left(\sqrt{3} - e^{-\frac{1}{2}}\right) = -\sqrt{3}$ であるから、

$$2 \cdot 1 \cdot 1 + 2(-\sqrt{3})\left(0 - \frac{dp}{dt}\right) = 0$$

$$2 + 2\sqrt{3} \frac{dp}{dt} = 0$$

これを解いて、

$$\frac{dp}{dt} = -\frac{1}{\sqrt{3}}$$

を得る。動点 $\text{P}$ は $y$ 軸上を動くため、求める $\text{P}$ の速度はベクトルとして $\left(0, -\frac{1}{\sqrt{3}}\right)$ である。

解説

時刻 $t$ をパラメータとする平面上の運動の問題です。 (1) は標準的な微分とグラフの概形を描く問題ですが、第2次導関数まで求めて凹凸を調べ、極限や対称性にも言及することが丁寧な解答の条件です。 (2) は、時間的に変化する幾何学的条件から速度を導く、いわゆる「関連変化率」の典型問題です。距離の式 $\text{PQ}^2 = 4$ を立式し、両辺を $t$ で微分することで各成分の速度の関係式を導くのが最も確実な解法です。その際、曲線の極小点(接線の傾きが $0$ になる点)を通過する瞬間を考えるため、$\text{Q}$ の速度の $y$ 成分が $0$ になることに気づけるかが計算を楽にする鍵となります。

答え

(1) 増減や凹凸は表の通り。

極大値: $x = -1$ のとき $\frac{1}{\sqrt{e}}$

極小値: $x = 1$ のとき $-\frac{1}{\sqrt{e}}$

変曲点: $\left(-\sqrt{3}, \frac{\sqrt{3}}{e\sqrt{e}}\right)$, $(0, 0)$, $\left(\sqrt{3}, -\frac{\sqrt{3}}{e\sqrt{e}}\right)$

グラフは原点対称であり、$x$ 軸を漸近線に持つ。

(2) $\left(0, -\frac{1}{\sqrt{3}}\right)$ (または $y$ 軸方向に $-\frac{1}{\sqrt{3}}$)

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