数学3 分数関数 問題 7 解説

方針・初手
対数の底が $2$ と $2a$ で異なっているため、まずは底の変換公式を用いて底を $2$ に統一する。その後、与えられている $x = \log_2 a$ という置き換えを利用して、対数不等式を $x$ に関する分数不等式に帰着させる。
解法1
$x = \log_2 a$ とする。
$x = 5$ のとき、定義より以下が成り立つ。
$$\log_2 a = 5$$
これを解いて、
$$a = 2^5 = 32$$
次に、$2a \neq 1$ のとき、不等式 $\log_2 256a > 3 \log_{2a} a$ の左辺と右辺をそれぞれ変形する。
左辺について、対数の性質 $\log_M MN = \log_M M + \log_M N$ を用いると、
$$\log_2 256a = \log_2 256 + \log_2 a = \log_2 2^8 + x = 8 + x$$
右辺について、底の変換公式を用いて底を $2$ に変換すると、
$$3 \log_{2a} a = 3 \cdot \frac{\log_2 a}{\log_2 2a} = 3 \cdot \frac{\log_2 a}{\log_2 2 + \log_2 a} = \frac{3x}{1 + x}$$
したがって、与えられた不等式は以下のように書き換えられる。
$$8 + x > \frac{3x}{1 + x}$$
この不等式を解くために、右辺を左辺に移項して整理する。
$$x + 8 - \frac{3x}{x + 1} > 0$$
$$\frac{(x + 8)(x + 1) - 3x}{x + 1} > 0$$
分子を展開して整理すると、
$$\frac{x^2 + 9x + 8 - 3x}{x + 1} > 0$$
$$\frac{x^2 + 6x + 8}{x + 1} > 0$$
$$\frac{(x + 2)(x + 4)}{x + 1} > 0$$
ここで、$2a \neq 1$ より $a \neq \frac{1}{2}$ であるから、$x = \log_2 a \neq -1$ となり、$x + 1 \neq 0$ が保証されている。したがって、$(x + 1)^2 > 0$ である。
不等式の両辺に正の数 $(x + 1)^2$ を掛けると、同値性を保ったまま分母を払うことができる。
$$(x + 2)(x + 4)(x + 1) > 0$$
この3次不等式を満たす $x$ の範囲を求める。$y = (x + 4)(x + 2)(x + 1)$ のグラフの概形を考えるか、各区間での符号を調べることで、求める範囲は以下のようになる。
$$-4 < x < -2, \quad x > -1$$
解説
対数不等式を解く際の定石である「底の統一」と「置換」を素直に実行する問題である。
途中で現れる分数不等式 $\frac{f(x)}{g(x)} > 0$ の処理が重要である。そのまま分母 $g(x)$ を払おうとすると、$g(x)$ の正負によって不等号の向きが変わるため、場合分けが必要になってしまう。これを避けるための有効な手段として、両辺に常に正である $g(x)^2$ を掛けて $f(x)g(x) > 0$ という多項式不等式に帰着させる方法がある。本問では $(x + 1)^2$ を掛けることで、簡潔に3次不等式に持ち込むことができる。
答え
ア:$32$
イ:$8$
ウ:$3$
エ:$1$
オ:$-4$
カ:$-2$
キ:$-1$
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