数学3 分数関数 問題 6 解説

方針・初手
対数の定義と性質を用いて、与えられた式を $x$ の式で表す。対数の底が異なる項が含まれているため、底の変換公式を用いて底を $2$ に統一することが基本的な方針となる。その後は、得られた $x$ についての分数不等式を解く。
解法1
$x = \log_2 a$ とする。
$x = 5$ のとき、対数の定義より
$$a = 2^5 = 32$$
となる。
次に、$2a \neq 1$ (すなわち $a \neq \frac{1}{2}$、$x \neq -1$)のとき、与えられた不等式の両辺を $x$ を用いて表す。
左辺について、対数の性質より
$$\log_2 256a = \log_2 256 + \log_2 a = \log_2 2^8 + x = 8 + x$$
となる。
右辺について、底の変換公式を用いて底を $2$ に変換すると
$$3\log_{2a} a = 3 \cdot \frac{\log_2 a}{\log_2 2a} = \frac{3 \log_2 a}{\log_2 2 + \log_2 a} = \frac{3x}{1 + x}$$
となる。
これらより、与えられた不等式 $\log_2 256a > 3\log_{2a} a$ は次のように書き換えられる。
$$x + 8 > \frac{3x}{x + 1}$$
右辺を左辺に移項して通分すると
$$x + 8 - \frac{3x}{x + 1} > 0$$
$$\frac{(x + 8)(x + 1) - 3x}{x + 1} > 0$$
$$\frac{x^2 + 9x + 8 - 3x}{x + 1} > 0$$
$$\frac{x^2 + 6x + 8}{x + 1} > 0$$
$$\frac{(x + 4)(x + 2)}{x + 1} > 0$$
分母が $0$ ではないという条件 $x \neq -1$ のもとで、この分数不等式を満たすことは、分子と分母の積が正であることと同値である。
$$(x + 4)(x + 2)(x + 1) > 0$$
この $3$ 次不等式を解くと、$x$ の値の範囲は
$$-4 < x < -2, \quad x > -1$$
となる。これは条件 $x \neq -1$ を満たしている。
解説
対数の計算規則と底の変換公式を用いる基本的な問題である。底に文字が含まれている場合は、条件(底は正かつ $1$ ではない)に注意する必要があるが、本問では $a > 0$ および $2a \neq 1$ という条件が問題文で与えられているため、底の変換公式をそのまま適用できる。
不等式を解く過程で現れる分数不等式 $\frac{A}{B} > 0$ は、$AB > 0$ と同値変形して解くのが定石である。両辺に $(x+1)^2$ を掛けて変形しても同じ結果が得られるが、安易に分母の $(x+1)$ を払ってしまうと同値性が崩れる($x+1$ の符号によって不等号の向きが変わる)ため注意が必要である。
答え
ア:$32$
イ:$8$
ウ:$3$
エ:$1$
オ:$-4$
カ:$-2$
キ:$-1$
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