数学3 その他応用 問題 4 解説

方針・初手
与えられた微分方程式は $y'$ について解くと変数分離形になる。まず一般解を求め、その後、区間 $0\leqq x\leqq \pi$ では $\sin x\geqq 0$ であることを用いて、曲線と $x$ 軸で囲まれる面積を積分で表す。
解法1
(1) 微分方程式
$$ \left(y+\frac{dy}{dx}\right)\sin x=y\cos x $$
を整理すると
$$ \frac{dy}{dx}\sin x=y(\cos x-\sin x) $$
となる。
$0<x<\pi$ では $\sin x\neq 0$ であるから、
$$ \frac{dy}{dx}=y(\cot x-1) $$
すなわち
$$ \frac{1}{y}\frac{dy}{dx}=\cot x-1 $$
である。
よって変数分離して積分すると
$$ \int \frac{1}{y},dy=\int (\cot x-1),dx $$
より
$$ \log |y|=\log |\sin x|-x+C $$
となる。
したがって
$$ y=C e^{-x}\sin x $$
を得る。これが一般解である。
(2) (1) の一般解を
$$ y=f(x)=C e^{-x}\sin x $$
とする。
区間 $0\leqq x\leqq \pi$ では $\sin x\geqq 0$ であり、しかも
$$ f(0)=f(\pi)=0 $$
であるから、曲線 $y=f(x)$ と $x$ 軸で囲まれる面積 $S$ は
$$ S=\int_0^\pi |f(x)|,dx =|C|\int_0^\pi e^{-x}\sin x,dx $$
である。
ここで
$$ \int e^{-x}\sin x,dx =-\frac12 e^{-x}(\sin x+\cos x)+C $$
であるから、
$$ \begin{aligned} \int_0^\pi e^{-x}\sin x,dx &= \left[-\frac12 e^{-x}(\sin x+\cos x)\right]_0^\pi =\frac12(e^{-\pi}+1) \end{aligned} $$
となる。
したがって
$$ S=|C|\cdot \frac12(e^{-\pi}+1) $$
である。
これが $e^{-\pi}+1$ に等しいので
$$ |C|\cdot \frac12(e^{-\pi}+1)=e^{-\pi}+1 $$
より
$$ |C|=2 $$
である。
ゆえに求める解は
$$ f(x)=2e^{-x}\sin x,\qquad f(x)=-2e^{-x}\sin x $$
の 2 つである。
解説
この問題の要点は、微分方程式をまず
$$ \frac{y'}{y}=\cot x-1 $$
の形に直して変数分離することである。
また、面積では符号に注意が必要であるが、$0\leqq x\leqq \pi$ では $\sin x\geqq 0$ なので、解 $C e^{-x}\sin x$ の符号は定数 $C$ の符号だけで決まる。そのため面積は $|C|$ を用いて表せばよい。
答え
(1)
一般解は
$$ y=C e^{-x}\sin x \qquad (Cは任意定数) $$
である。
(2)
条件を満たす解は
$$ y=2e^{-x}\sin x,\qquad y=-2e^{-x}\sin x $$
である。
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