数学3 体積 問題 40 解説

方針・初手
直円すいの高さを $H$,底面の半径を $R$ とすると,母線の長さが $L$ であるから
$$ R^2+H^2=L^2 $$
が成り立つ。
また,底面から高さ $h$ の位置における直円すいの断面の半径は,相似より $R\left(1-\dfrac{h}{H}\right)$ である。 図のように内接する直円柱の半径はこれに等しいので,まず体積 $v$ を $h$ の式で表して最大化する。
解法1
直円すいの底面半径を $R$ とすると,
$$ R=\sqrt{L^2-H^2} $$
である。
高さ $h$ の直円柱を内接させたとき,その半径を $r$ とすると,相似より
$$ r=R\left(1-\frac{h}{H}\right) $$
である。
したがって直円柱の体積 $v$ は
$$ v=\pi r^2h =\pi \left\{R\left(1-\frac{h}{H}\right)\right\}^2h =\pi R^2h\left(1-\frac{h}{H}\right)^2 $$
となる。
ここで
$$ x=\frac{h}{H} \qquad (0\le x\le 1) $$
とおくと,
$$ v=\pi R^2H,x(1-x)^2 $$
となるから,$x(1-x)^2$ を最大にすればよい。
$$ f(x)=x(1-x)^2=x-2x^2+x^3 $$
とおくと,
$$ f'(x)=1-4x+3x^2=(3x-1)(x-1) $$
である。よって,$0\le x\le 1$ において極値を与えるのは
$$ x=\frac13 $$
である。
このとき
$$ h=\frac{H}{3} $$
となり,
$$ V=\pi R^2H\cdot \frac13\left(1-\frac13\right)^2 =\pi R^2H\cdot \frac13\cdot \frac49 =\frac{4}{27}\pi R^2H $$
である。さらに $R^2=L^2-H^2$ を用いれば,
$$ V=\frac{4\pi}{27}(L^2-H^2)H $$
を得る。
次に,この $V$ を $H$ について最大にする。
$$ V(H)=\frac{4\pi}{27}(L^2-H^2)H =\frac{4\pi}{27}(L^2H-H^3) $$
とおくと,
$$ V'(H)=\frac{4\pi}{27}(L^2-3H^2) $$
であるから,
$$ V'(H)=0 \iff L^2-3H^2=0 \iff H=\frac{L}{\sqrt3} $$
となる。ただし $0<H<L$ であるから,これが最大値を与える。
したがって,
$$ H=\frac{L}{\sqrt3} $$
のとき $V$ は最大となる。
その最大値は
$$ V=\frac{4\pi}{27}\left(L^2-\frac{L^2}{3}\right)\frac{L}{\sqrt3} =\frac{4\pi}{27}\cdot \frac{2L^2}{3}\cdot \frac{L}{\sqrt3} =\frac{8\pi L^3}{81\sqrt3} $$
より,
$$ V=\frac{8\sqrt3}{243}\pi L^3 $$
である。
さらにこのとき,直円すいの底面半径 $R$ は
$$ R=\sqrt{L^2-H^2} =\sqrt{L^2-\frac{L^2}{3}} =L\sqrt{\frac23} =\frac{\sqrt6}{3}L $$
である。
直円すいの表面積 $S$ は
$$ S=\pi R^2+\pi RL $$
であるから,
$$ S=\pi\cdot \frac{2L^2}{3}+\pi\cdot \frac{\sqrt6}{3}L\cdot L =\frac{2+\sqrt6}{3}\pi L^2 $$
となる。
解説
固定した直円すいの中で内接する直円柱を動かす問題では,直円柱の半径を高さ $h$ で表すことが核心である。 そのために,直円すいの軸を含む断面で相似を使うのが基本手筋である。
(1) では,体積を
$$ v=\pi R^2h\left(1-\frac{h}{H}\right)^2 $$
と表し,$h/H$ を文字で置くと三次関数の最大値の問題に帰着する。
(2) では,(1) で得た最大値 $V$ をさらに $H$ の関数とみて最大化する。 段階的に最大化する二重の最適化であるが,それぞれ一変数関数として処理すればよい。
答え
(1)
$$ V=\frac{4\pi}{27}(L^2-H^2)H $$
(2)
$$ H=\frac{L}{\sqrt3} $$
そのとき
$$ V=\frac{8\pi L^3}{81\sqrt3} =\frac{8\sqrt3}{243}\pi L^3 $$
また,直円すいの表面積は
$$ S=\frac{2+\sqrt6}{3}\pi L^2 $$
である。
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