数学3 体積 問題 45 解説

方針・初手
曲線は $x,y \geqq 0$ の範囲で考える。曲線
$$ \sqrt{x}+\sqrt{y}=\sqrt{a} $$
は
$$ y=(\sqrt{a}-\sqrt{x})^2 \quad (0 \leqq x \leqq a) $$
と表せる。直線 $x+y=a$、すなわち $y=a-x$ と比較して、どちらが上にあるかを調べる。
回転体の体積では、回転軸 $x+y=a$ に平行な切片を考えると処理しやすい。
解法1
まず曲線を $y$ について表すと、
$$ \sqrt{y}=\sqrt{a}-\sqrt{x} $$
より
$$ y=(\sqrt{a}-\sqrt{x})^2 =a-2\sqrt{ax}+x $$
である。ここで $0 \leqq x \leqq a$ である。
直線 $y=a-x$ との差をとると、
$$ (a-x)-{a-2\sqrt{ax}+x} =2\sqrt{ax}-2x =2\sqrt{x}(\sqrt{a}-\sqrt{x}) $$
となる。これは $0 \leqq x \leqq a$ で $0$ 以上であるから、曲線は直線 $x+y=a$ の下側にある。
したがって $D$ は、第一象限で、線分 $x+y=a$ と、点 $(a,0)$、$(0,a)$ を結ぶ曲線
$$ \sqrt{x}+\sqrt{y}=\sqrt{a} $$
に挟まれた部分である。曲線は直線より下側にふくらんだ形であり、$D$ はその上側にある。
面積 $S$ は
$$ S=\int_0^a \left\{(a-x)-(\sqrt{a}-\sqrt{x})^2\right\},dx $$
である。よって
$$ \begin{aligned} S &=\int_0^a \left(2\sqrt{ax}-2x\right),dx \\ &=2\sqrt{a}\int_0^a \sqrt{x},dx-2\int_0^a x,dx \\ &=2\sqrt{a}\cdot \frac{2}{3}a^{3/2}-2\cdot \frac{a^2}{2} \\ &=\frac{4}{3}a^2-a^2 \\ &=\frac{1}{3}a^2. \end{aligned} $$
次に、直線 $x+y=a$ を軸として回転したときの体積を求める。
$s=x+y$ とおく。回転軸は $s=a$ であり、軸から直線 $x+y=s$ までの距離は
$$ \frac{a-s}{\sqrt{2}} $$
である。
曲線上では
$$ \sqrt{x}+\sqrt{y}=\sqrt{a} $$
より、両辺を二乗して
$$ x+y+2\sqrt{xy}=a $$
である。したがって、$x+y=s$ とおくと
$$ 2\sqrt{xy}=a-s $$
となり、
$$ xy=\frac{(a-s)^2}{4} $$
を得る。
一方、$x+y=s$ 上では $y=s-x$ であるから、
$$ x(s-x)=\frac{(a-s)^2}{4} $$
を解く。すなわち
$$ x^2-sx+\frac{(a-s)^2}{4}=0 $$
である。判別式は
$$ s^2-(a-s)^2=a(2s-a) $$
であるから、実際に切片が存在するためには
$$ \frac{a}{2}\leqq s\leqq a $$
である。
このとき、2つの交点の $x$ 座標の差は
$$ \sqrt{a(2s-a)} $$
である。直線 $x+y=s$ 上では、$x$ 座標の差を $\Delta x$ とすると線分の長さは $\sqrt{2}\Delta x$ だから、切片の長さは
$$ \sqrt{2a(2s-a)} $$
である。
$s$ から $s+ds$ までの薄い帯の幅は、直線 $x+y=s$ に垂直な方向で
$$ \frac{ds}{\sqrt{2}} $$
である。したがって、この薄い帯の面積は
$$ \sqrt{2a(2s-a)}\cdot \frac{ds}{\sqrt{2}} =\sqrt{a(2s-a)},ds $$
である。
この薄い帯を軸 $x+y=a$ のまわりに回転すると、半径
$$ \frac{a-s}{\sqrt{2}} $$
の薄い円環状の体積になる。よって体積 $V$ は
$$ V=\int_{a/2}^{a} 2\pi\cdot \frac{a-s}{\sqrt{2}}\cdot \sqrt{a(2s-a)},ds $$
である。したがって
$$ V=\sqrt{2}\pi\sqrt{a}\int_{a/2}^{a}(a-s)\sqrt{2s-a},ds $$
となる。
ここで
$$ t=2s-a $$
とおくと、
$$ ds=\frac{1}{2}dt,\qquad a-s=\frac{a-t}{2} $$
であり、$s=a/2$ のとき $t=0$、$s=a$ のとき $t=a$ である。よって
$$ \begin{aligned} \int_{a/2}^{a}(a-s)\sqrt{2s-a},ds &=\int_0^a \frac{a-t}{2}\sqrt{t}\cdot \frac{1}{2},dt \\ &=\frac{1}{4}\int_0^a (a-t)t^{1/2},dt \\ &=\frac{1}{4}\left(a\int_0^a t^{1/2},dt-\int_0^a t^{3/2},dt\right) \\ &=\frac{1}{4}\left(a\cdot \frac{2}{3}a^{3/2}-\frac{2}{5}a^{5/2}\right) \\ &=\frac{1}{4}\left(\frac{2}{3}-\frac{2}{5}\right)a^{5/2} \\ &=\frac{1}{15}a^{5/2}. \end{aligned} $$
したがって
$$ V=\sqrt{2}\pi\sqrt{a}\cdot \frac{1}{15}a^{5/2} =\frac{\sqrt{2}}{15}\pi a^3 $$
である。
解説
曲線 $\sqrt{x}+\sqrt{y}=\sqrt{a}$ は、$x,y \geqq 0$ の範囲だけで考える点に注意する。両端は $(a,0)$、$(0,a)$ であり、直線 $x+y=a$ とこの2点で交わる。
面積は $x$ で縦に積分すれば素直に求まる。一方、回転軸が斜めの直線であるため、体積では $x$ 軸や $y$ 軸に垂直な断面を使うと複雑になる。そこで、回転軸に平行な直線 $x+y=s$ による薄い帯を考えるのが有効である。
この方法では、軸からの距離が $\dfrac{a-s}{\sqrt{2}}$ と簡単に表される。また、曲線との交点を $x+y=s$、$xy=\dfrac{(a-s)^2}{4}$ から求められるため、切片の長さも整理しやすい。
答え
(1)
$D$ は第一象限で、直線 $x+y=a$ と曲線 $\sqrt{x}+\sqrt{y}=\sqrt{a}$ に挟まれた部分である。曲線は $(a,0)$、$(0,a)$ を結び、直線 $x+y=a$ の下側にある。
面積は
$$ \frac{a^2}{3} $$
である。
(2)
求める回転体の体積は
$$ \frac{\sqrt{2}}{15}\pi a^3 $$
である。
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