トップ 基礎問題 数学3 積分法 体積 問題 118

数学3 体積 問題 118 解説

数学3 体積 問題 118 解説

方針・初手

まず (1) では $f(x)^2$ を展開して区間 $[0,1]$ で積分する。

(2) では (1) で得た $I$ を $s,t$ の2変数二次式とみて平方完成する。これにより最小値を与える $s,t$ が直接求まる。

(3) では (2) で得た $s,t$ を $f(x)$ に代入し,直線 $y=15$ と曲線 $y=f(x)$ の交点を求める。図形は $y$ 軸対称なので,$y$ 軸まわりの回転体の体積は円筒殻法で求めるのが自然である。

解法1

まず

$$ f(x)=3sx^4+35tx^2+15 $$

であるから,

$$ \begin{aligned} {f(x)}^2 &=(3sx^4+35tx^2+15)^2 \\ &=9s^2x^8+210stx^6+(90s+1225t^2)x^4+1050tx^2+225 \end{aligned} $$

となる。

したがって,

$$ \begin{aligned} I &=\int_0^1 {f(x)}^2,dx \\ &=\int_0^1 \left(9s^2x^8+210stx^6+(90s+1225t^2)x^4+1050tx^2+225\right),dx \\ &=9s^2\cdot \frac{1}{9}+210st\cdot \frac{1}{7}+(90s+1225t^2)\cdot \frac{1}{5}+1050t\cdot \frac{1}{3}+225 \\ &=s^2+30st+245t^2+18s+350t+225 \end{aligned} $$

よって (1) の答えは

$$ I=s^2+30st+245t^2+18s+350t+225 $$

である。

次に,これを平方完成する。

$$ \begin{aligned} I &=s^2+30st+245t^2+18s+350t+225 \\ &=(s+15t+9)^2+20(t+2)^2+64 \end{aligned} $$

よって $I$ は

$$ (s+15t+9)^2\geqq 0,\qquad 20(t+2)^2\geqq 0 $$

より

$$ I\geqq 64 $$

であり,等号成立は

$$ s+15t+9=0,\qquad t+2=0 $$

のときである。したがって

$$ t=-2,\qquad s=21 $$

となる。

よって (2) の答えは

$$ s=21,\qquad t=-2 $$

である。

次に (3) を求める。

$s=21,\ t=-2$ のとき

$$ f(x)=63x^4-70x^2+15 $$

であるから,

$$ 15-f(x)=70x^2-63x^4=7x^2(10-9x^2) $$

となる。直線 $y=15$ と曲線 $y=f(x)$ の交点は

$$ f(x)=15 $$

すなわち

$$ 63x^4-70x^2=0 $$

より

$$ 7x^2(9x^2-10)=0 $$

であるから,

$$ x=0,\ \pm \frac{\sqrt{10}}{3} $$

である。

また

$$ 15-f(x)=7x^2(10-9x^2)\geqq 0 $$

より,囲まれた部分は

$$ -\frac{\sqrt{10}}{3}\leqq x\leqq \frac{\sqrt{10}}{3} $$

で直線 $y=15$ が上,曲線 $y=f(x)$ が下にある領域である。

これを $y$ 軸のまわりに回転してできる立体の体積を円筒殻法で求めると,

$$ V=2\pi \int_0^{\sqrt{10}/3} x{15-f(x)},dx $$

である。したがって

$$ \begin{aligned} V &=2\pi \int_0^{\sqrt{10}/3} x(70x^2-63x^4),dx \\ &=2\pi \int_0^{\sqrt{10}/3} (70x^3-63x^5),dx \\ &=2\pi \left[\frac{35}{2}x^4-\frac{21}{2}x^6\right]_0^{\sqrt{10}/3} \end{aligned} $$

ここで

$$ \left(\frac{\sqrt{10}}{3}\right)^4=\frac{100}{81},\qquad \left(\frac{\sqrt{10}}{3}\right)^6=\frac{1000}{729} $$

だから,

$$ \begin{aligned} V &=2\pi \left(\frac{35}{2}\cdot \frac{100}{81}-\frac{21}{2}\cdot \frac{1000}{729}\right) \\ &=\pi \left(\frac{3500}{81}-\frac{21000}{729}\right) \\ &=\pi \cdot \frac{10500}{729} \\ &=\frac{3500\pi}{243} \end{aligned} $$

よって (3) の答えは

$$ V=\frac{3500\pi}{243} $$

である。

解説

(1) は単純な展開計算であるが,$x^4$ の項が $90s+1225t^2$ になることを落としやすいので注意が必要である。

(2) では,積分の最小値を問われているが,本質的には $s,t$ の二次式の最小化である。平方完成をすると最小値を与える条件がそのまま読めるので最も見通しがよい。

(3) では回転軸が $y$ 軸であるから,$x$ を用いた円筒殻法が自然である。対称性を用いて $x\geqq 0$ のみで積分すると計算が整理しやすい。

答え

(1)

$$ I=s^2+30st+245t^2+18s+350t+225 $$

(2)

$$ s=21,\qquad t=-2 $$

(3)

$$ V=\frac{3500\pi}{243} $$

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