トップ 基礎問題 数学3 積分法 体積 問題 119

数学3 体積 問題 119 解説

数学3 体積 問題 119 解説

方針・初手

交点を $X(x,y)$ とおくと,$X$ は直線 $\ell$ 上にあるから,ある実数 $t$ を用いて

$$ X=(x,y)=t(\cos\theta,\sin\theta) $$

と表せる。これを,$X$ が垂直二等分線 $m$ 上にもあるという条件に代入すれば,交点の存在条件と軌跡が一気に求まる。

解法1

(1)

$\ell$ と $m$ が交点を持つための条件

$P=(\cos\theta,\sin\theta)$ とおく。

直線 $\ell$ は $O$ と $P$ を通るから,その上の点は

$$ (x,y)=t(\cos\theta,\sin\theta) $$

と書ける。

一方,$m$ は $QP$ の垂直二等分線であるから,点 $(x,y)$ が $m$ 上にあることと

$$ (x-2)^2+y^2=(x-\cos\theta)^2+(y-\sin\theta)^2 $$

は同値である。展開すると

$$ 2(\cos\theta-2)x+2\sin\theta,y+3=0 $$

を得る。

ここで $(x,y)=t(\cos\theta,\sin\theta)$ を代入すると,

$$ 2(\cos\theta-2)t\cos\theta+2t\sin^2\theta+3=0 $$

すなわち

$$ 2t\bigl(\cos^2\theta-2\cos\theta+\sin^2\theta\bigr)+3=0 $$

より

$$ 2t(1-2\cos\theta)+3=0 $$

である。

したがって交点が存在するためには

$$ 1-2\cos\theta\ne 0 $$

が必要十分である。よって

$$ \cos\theta\ne \frac12 $$

すなわち

$$ \theta\ne \frac{\pi}{3},\ \frac{5\pi}{3} $$

である。

(2) 交点の軌跡

交点を $X=(x,y)$ とし,

$$ (x,y)=t(\cos\theta,\sin\theta) $$

とおく。さきほど得た式

$$ 2t(1-2\cos\theta)+3=0 $$

において,$\cos\theta=\dfrac{x}{t}$ を用いると

$$ 2t\left(1-2\frac{x}{t}\right)+3=0 $$

より

$$ 2t-4x+3=0 $$

したがって

$$ t=2x-\frac32 $$

である。

一方,

$$ x^2+y^2=t^2 $$

であるから,

$$ x^2+y^2=\left(2x-\frac32\right)^2 $$

となる。整理して

$$ 3x^2-6x-y^2+\frac94=0 $$

すなわち

$$ 3(x-1)^2-y^2=\frac34 $$

を得る。よって軌跡は双曲線

$$ 3(x-1)^2-y^2=\frac34 $$

である。

(3) 体積

まず,この双曲線と円

$$ x^2+y^2=1 $$

との交点を求める。

双曲線の式 $x^2+y^2=\left(2x-\dfrac32\right)^2$ を用いると,円周上では

$$ 1=\left(2x-\frac32\right)^2 $$

であるから,

$$ 2x-\frac32=\pm 1 $$

より

$$ x=\frac14,\ \frac54 $$

となる。このうち円内にあるのは $x=\dfrac14$ のみである。したがって交点は

$$ \left(\frac14,\ \pm\frac{\sqrt{15}}4\right) $$

である。

また,双曲線は $x$ 軸と

$$ 3(x-1)^2=\frac34 $$

より

$$ x=\frac12,\ \frac32 $$

で交わるが,円内にあるのは $\left(\dfrac12,0\right)$ のみである。

よって,$S$ は円板 $x^2+y^2\le 1$ のうち,双曲線の左枝の内側ではなく右側にある部分である。これを $x$ 軸のまわりに回転すると,

ができる。

したがって体積 $V$ は

$$ V=\pi\int_{1/4}^{1/2}\left\{(1-x^2)-\left(3(x-1)^2-\frac34\right)\right\},dx +\pi\int_{1/2}^{1}(1-x^2),dx $$

である。

第1項の被積分関数を整理すると

$$ (1-x^2)-\left(3(x-1)^2-\frac34\right) =-4x^2+6x-\frac54 $$

であるから,

$$ V=\pi\int_{1/4}^{1/2}\left(-4x^2+6x-\frac54\right),dx +\pi\int_{1/2}^{1}(1-x^2),dx $$

となる。

それぞれ計算すると,

$$ \int_{1/4}^{1/2}\left(-4x^2+6x-\frac54\right),dx=\frac{5}{48}, \qquad \int_{1/2}^{1}(1-x^2),dx=\frac{5}{24} $$

なので,

$$ V=\pi\left(\frac{5}{48}+\frac{5}{24}\right) =\pi\cdot\frac{15}{48} =\frac{5\pi}{16} $$

である。

解説

交点を直接 $(x,y)$ で連立してもよいが,$\ell$ が原点と $P$ を通る直線なので,$X=t(\cos\theta,\sin\theta)$ と置くのが最も自然である。この置き方をすると,$\theta$ を含む式がすぐに整理でき,軌跡も $t^2=x^2+y^2$ を使って簡潔に消去できる。

(3) では,軌跡の双曲線全体を見るのではなく,円 $x^2+y^2\le 1$ の内部に実際に現れる部分が左枝の一部だけであることを確認するのが重要である。そのうえで回転体は区間ごとに断面が変わるので,積分を分けて処理する。

答え

(1)

$$ \cos\theta\ne \frac12 $$

すなわち

$$ \theta\ne \frac{\pi}{3},\ \frac{5\pi}{3} $$

(2)

交点の軌跡は

$$ 3(x-1)^2-y^2=\frac34 $$

(3)

求める体積は

$$ \frac{5\pi}{16} $$

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