トップ 基礎問題 数学3 積分法 定積分・面積 問題 4

数学3 定積分・面積 問題 4 解説

数学3 定積分・面積 問題 4 解説

方針・初手

与えられた有理関数の被積分関数を部分分数分解して積分する基本的な問題である。まずは与えられた等式が $x$ についての恒等式であることを利用して、未定係数 $a, b, c$ の値を決定する。その後、分解された各項をそれぞれ積分する。

解法1

与えられた等式

$$\frac{1}{x(x-1)^2} = \frac{a}{x} + \frac{b}{x-1} + \frac{c}{(x-1)^2}$$

の右辺を通分して整理すると、

$$\frac{a(x-1)^2 + bx(x-1) + cx}{x(x-1)^2} = \frac{(a+b)x^2 + (-2a-b+c)x + a}{x(x-1)^2}$$

となる。

これが $x$ についての恒等式となるため、両辺の分子を比較して

$$\begin{cases} a+b=0 \\ -2a-b+c=0 \\ a=1 \end{cases}$$

が成り立つ。

これらを解くと、$a=1$ より $1+b=0$ となり $b=-1$ を得る。 また、$-2(1)-(-1)+c=0$ より $-2+1+c=0$ となり、$c=1$ を得る。 よって、$a=1,\ b=-1,\ c=1$ である。

この結果より、被積分関数は

$$\frac{1}{x(x-1)^2} = \frac{1}{x} - \frac{1}{x-1} + \frac{1}{(x-1)^2}$$

と変形できる。

したがって、求める不定積分は

$$\begin{aligned} \int \frac{dx}{x(x-1)^2} &= \int \left( \frac{1}{x} - \frac{1}{x-1} + \frac{1}{(x-1)^2} \right) dx \\ &= \log|x| - \log|x-1| - \frac{1}{x-1} + C \\ &= \log\left| \frac{x}{x-1} \right| - \frac{1}{x-1} + C \end{aligned}$$

(ただし、$C$ は積分定数である)となる。

解説

有理関数の積分における典型的な部分分数分解の問題である。被積分関数の分母に累乗が含まれる場合、問題文で与えられているような形の分数に分解されることを覚えておく必要がある。

恒等式を解く際、分母を払った式

$$1 = a(x-1)^2 + bx(x-1) + cx$$

に対して、計算が容易になる特定の数値を代入する「数値代入法」を用いてもよい。 例えば、$x=1$ を代入すると直ちに $c=1$ が得られ、$x=0$ を代入すると $a=1$ が得られる。さらに両辺の $x^2$ の係数を比較することで $0=a+b$ となり $b=-1$ が求まる。こちらの計算方法の方が連立方程式を解くよりも素早く係数を決定できる。

積分計算においては、$\int \frac{1}{x} dx = \log|x| + C$ および $\int x^n dx = \frac{1}{n+1}x^{n+1} + C$ の基本公式を用いている。対数関数の真数条件から、絶対値記号を忘れないように注意したい。

答え

$a=1,\ b=-1,\ c=1$

$\int \frac{dx}{x(x-1)^2} = \log\left| \frac{x}{x-1} \right| - \frac{1}{x-1} + C \quad (C \text{は積分定数})$

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