トップ 基礎問題 数学3 積分法 定積分・面積 問題 12

数学3 定積分・面積 問題 12 解説

数学3 定積分・面積 問題 12 解説

方針・初手

被積分関数が $e^x$ と $e^{-x}$ の有理式で表されているため、分母分子に $e^x$ を掛けて式を整理する。その後、$t=e^x$ とおく置換積分を行う。置換後は分母が $t$ の2次式となるため、因数分解して部分分数分解を行うという、有理関数の積分の定石に従う。

解法1

与えられた不定積分を $I$ とおく。被積分関数の分母と分子に $e^x$ を掛けると、

$$I = \int \frac{e^x}{3e^{2x} + 2e^x - 5} dx$$

となる。ここで $t = e^x$ とおくと、$dt = e^x dx$ であるから、積分は次のように書き換えられる。

$$\begin{aligned} I &= \int \frac{1}{3t^2 + 2t - 5} dt \\ &= \int \frac{1}{(t-1)(3t+5)} dt \end{aligned}$$

被積分関数を部分分数分解すると、

$$\begin{aligned} \frac{1}{(t-1)(3t+5)} &= \frac{1}{8} \cdot \frac{(3t+5) - 3(t-1)}{(t-1)(3t+5)} \\ &= \frac{1}{8} \left( \frac{1}{t-1} - \frac{3}{3t+5} \right) \end{aligned}$$

となる。したがって、積分を計算すると以下のようになる($C$ は積分定数とする)。

$$\begin{aligned} I &= \frac{1}{8} \int \left( \frac{1}{t-1} - \frac{3}{3t+5} \right) dt \\ &= \frac{1}{8} \left( \log|t-1| - \log|3t+5| \right) + C \\ &= \frac{1}{8} \log \left| \frac{t-1}{3t+5} \right| + C \end{aligned}$$

$t = e^x$ を代入して元の変数に戻す。ここで、すべての実数 $x$ において $e^x > 0$ であり、$3e^x + 5 > 0$ であるから、分母の絶対値記号は外すことができる。

$$I = \frac{1}{8} \log \frac{|e^x - 1|}{3e^x + 5} + C$$

解説

指数関数を含む関数の積分の典型問題である。$e^{-x}$ を解消し、$f(e^x) e^x dx$ の形を作り出すために、分母分子に $e^x$ を掛ける操作が第一歩となる。これにより、$t = e^x$ の置換積分がスムーズに行える。

置換後に得られる有理関数 $\frac{1}{(t-\alpha)(t-\beta)}$ の積分は、恒等式 $\frac{1}{(t-\alpha)(t-\beta)} = \frac{1}{\alpha-\beta} \left( \frac{1}{t-\alpha} - \frac{1}{t-\beta} \right)$ を用いた部分分数分解により、対数関数の和や差に帰着させる処理が定石である。

最終的な解答において絶対値記号を扱う際、常に正となる部分(ここでは $3e^x + 5$)について絶対値を外しておくとより丁寧である。

答え

$$\frac{1}{8} \log \frac{|e^x - 1|}{3e^x + 5} + C \quad (C \text{ は積分定数})$$

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