トップ 基礎問題 数学3 積分法 定積分・面積 問題 15

数学3 定積分・面積 問題 15 解説

数学3 定積分・面積 問題 15 解説

方針・初手

(1) は $\log x$ の累乗の積分であるから、$1 \cdot (\log x)^{n+1}$ とみて部分積分法を用いるのが定石である。

(2) は (1) で求めた漸化式を利用して一般項を求める問題に帰着される。証明すべき等式の左辺と漸化式の形を見比べ、両辺に適当な式を掛けることで階差数列の形を作り出す。

解法1

(1)

部分積分法を用いて $I_{n+1}$ を計算する。

$$I_{n+1} = \int_{1}^{2} (\log x)^{n+1} dx$$

$$= \int_{1}^{2} 1 \cdot (\log x)^{n+1} dx$$

$$= \left[ x (\log x)^{n+1} \right]_{1}^{2} - \int_{1}^{2} x \cdot (n+1)(\log x)^n \cdot \frac{1}{x} dx$$

$$= 2 (\log 2)^{n+1} - 1 \cdot (\log 1)^{n+1} - (n+1) \int_{1}^{2} (\log x)^n dx$$

$\log 1 = 0$ であり、$I_n = \int_{1}^{2} (\log x)^n dx$ であるから、

$$I_{n+1} = 2 (\log 2)^{n+1} - (n+1) I_n$$

となる。

(2)

(1) の結果より、

$$I_{n+1} = 2 (\log 2)^{n+1} - (n+1) I_n$$

この両辺に $\frac{(-1)^{n+1}}{(n+1)!}$ を掛けると、

$$\frac{(-1)^{n+1}}{(n+1)!} I_{n+1} = \frac{(-1)^{n+1}}{(n+1)!} \cdot 2 (\log 2)^{n+1} - \frac{(-1)^{n+1}}{(n+1)!} (n+1) I_n$$

右辺の第2項について、$\frac{(-1)^{n+1}}{(n+1)!} (n+1) = \frac{(-1)^n \cdot (-1)}{(n+1) \cdot n!} (n+1) = - \frac{(-1)^n}{n!}$ と変形できるため、

$$\frac{(-1)^{n+1}}{(n+1)!} I_{n+1} = 2 \frac{(-\log 2)^{n+1}}{(n+1)!} + \frac{(-1)^n}{n!} I_n$$

$$\frac{(-1)^{n+1}}{(n+1)!} I_{n+1} - \frac{(-1)^n}{n!} I_n = 2 \frac{(-\log 2)^{n+1}}{(n+1)!}$$

ここで、数列 $\{a_n\}$ を $a_n = \frac{(-1)^n}{n!} I_n$ と定めると、上の式は、

$$a_{n+1} - a_n = 2 \frac{(-\log 2)^{n+1}}{(n+1)!}$$

となる。これは数列 $\{a_n\}$ の階差数列の一般項が $2 \frac{(-\log 2)^{n+1}}{(n+1)!}$ であることを示している。 したがって、$n \geqq 2$ のとき、

$$a_n = a_1 + \sum_{k=1}^{n-1} 2 \frac{(-\log 2)^{k+1}}{(k+1)!}$$

$$= a_1 + 2 \sum_{k=2}^{n} \frac{(-\log 2)^k}{k!}$$

ここで、$a_1$ を求めるために $I_1$ を計算する。

$$I_1 = \int_{1}^{2} \log x dx = \left[ x \log x - x \right]_{1}^{2} = (2 \log 2 - 2) - (1 \log 1 - 1) = 2 \log 2 - 1$$

ゆえに、

$$a_1 = \frac{(-1)^1}{1!} I_1 = - (2 \log 2 - 1) = 1 - 2 \log 2$$

これを $a_n$ の式に代入すると、

$$a_n = 1 - 2 \log 2 + 2 \sum_{k=2}^{n} \frac{(-\log 2)^k}{k!}$$

$$= 1 + 2 \frac{(-\log 2)^1}{1!} + 2 \sum_{k=2}^{n} \frac{(-\log 2)^k}{k!}$$

$$= 2 \sum_{k=1}^{n} \frac{(-\log 2)^k}{k!} + 1$$

この式において $n=1$ とすると、右辺は $2 \frac{-\log 2}{1!} + 1 = 1 - 2 \log 2$ となり、$a_1$ と一致するため、$n=1$ のときも成り立つ。 $a_n = \frac{(-1)^n}{n!} \int_{1}^{2} (\log x)^n dx$ であるから、

$$\frac{(-1)^n}{n!} \int_{1}^{2} (\log x)^n dx = 2 \sum_{k=1}^{n} \frac{(-\log 2)^k}{k!} + 1$$

が示された。

解説

(1) は定積分の漸化式を導く典型問題である。被積分関数が $\log x$ の累乗である場合は、常に $1$ が掛けられているとみなして部分積分を実行する。 (2) は漸化式の変形がポイントである。$x_{n+1} = p n x_n + q$ のような、係数に $n$ が含まれる漸化式では、両辺を階乗などで割ることで階差数列の形に持ち込む手法がよく用いられる。本問では証明すべき式の左辺が $\frac{(-1)^n}{n!} I_n$ であることが強力なヒントになっており、これに合わせて両辺を割る式を決定すればよい。

答え

(1) $I_{n+1} = 2 (\log 2)^{n+1} - (n+1) I_n$

(2) 題意の等式が成り立つことが示された。(詳細は解法を参照)

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