数学3 定積分・面積 問題 74 解説

方針・初手
定積分 $\int_0^1 \{f(t)\}^2 dt$ は定数となることに着目する。これを文字定数(例えば $k$ )とおくことで、$f(x)$ を $k$ を用いた具体的な関数として表すことができる。得られた $f(x)$ を再び元の積分方程式に代入し、$k$ についての方程式を解くという、積分方程式の典型的な処理を行う。
解法1
$\int_0^1 \{f(t)\}^2 dt$ は定数であるから、$k$ を実数の定数として、
$$k = \int_0^1 \{f(t)\}^2 dt \quad \cdots \text{①}$$
とおくことができる。これを元の式に代入すると、
$$f(x) = k e^x \quad \cdots \text{②}$$
となる。②を①に代入すると、
$$\begin{aligned} k &= \int_0^1 (k e^t)^2 dt \\ &= k^2 \int_0^1 e^{2t} dt \\ &= k^2 \left[ \frac{1}{2} e^{2t} \right]_0^1 \\ &= \frac{1}{2} k^2 (e^2 - 1) \end{aligned}$$
これが成り立つため、$k$ についての方程式を整理すると、
$$k - \frac{e^2 - 1}{2} k^2 = 0$$
$$k \left( 1 - \frac{e^2 - 1}{2} k \right) = 0$$
これを解いて、$k$ の値を求める。
$$k = 0, \quad \frac{2}{e^2 - 1}$$
(i) $k = 0$ のとき ②より、$f(x) = 0$ となる。これは連続関数であり、条件を満たす。
(ii) $k = \frac{2}{e^2 - 1}$ のとき ②より、$f(x) = \frac{2}{e^2 - 1} e^x$ となる。これも連続関数であり、条件を満たす。
以上より、求める関数 $f(x)$ は $f(x) = 0$ および $f(x) = \frac{2}{e^2 - 1} e^x$ の2つである。
解説
積分区間の両端が定数である定積分を含む積分方程式の基本的な問題である。「定積分を定数とおく」という定石通りに進めれば容易に解答できる。途中で導かれる $k$ についての2次方程式 $k = \frac{e^2 - 1}{2} k^2$ を解く際、両辺を不用意に $k$ で割ってしまうと $k=0$ の解(すなわち $f(x)=0$ )を見落としてしまうため、因数分解を用いて慎重に処理することが重要である。
答え
$$f(x) = 0, \quad \frac{2e^x}{e^2 - 1}$$
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