数学3 定積分・面積 問題 132 解説

方針・初手
(1) $C_1$ と $C_2$ の方程式から $y$ を消去し、$x$ についての方程式を解くことで、共有点の $x$ 座標を求める。
(2) (1) で求めた $x$ 座標 $\alpha, \beta$ を積分区間とし、$\alpha \leqq x \leqq \beta$ における $C_1$ と $C_2$ の上下関係を調べて定積分を計算する。
解法1
(1)
$C_1$ と $C_2$ の方程式は以下の通りである。
$$C_1 : y = \frac{1}{x}$$
$$C_2 : y = \frac{9}{(x+2)^2}$$
共有点の $x$ 座標は、これらを連立させた方程式 $\frac{1}{x} = \frac{9}{(x+2)^2}$ の実数解である。 真数条件および分母が $0$ にならない条件から、$x \neq 0$ かつ $x \neq -2$ である。 両辺に $x(x+2)^2$ を掛けて分母を払うと、
$$(x+2)^2 = 9x$$
展開して整理すると、
$$x^2 + 4x + 4 = 9x$$
$$x^2 - 5x + 4 = 0$$
$$(x-1)(x-4) = 0$$
よって、$x = 1, 4$ となる。 問題の条件 $\alpha < \beta$ より、$\alpha = 1, \beta = 4$ である。
(2)
(1) より、積分区間は $1 \leqq x \leqq 4$ である。 この区間における $C_1$ と $C_2$ の上下関係を調べるため、$C_2$ の $y$ 座標から $C_1$ の $y$ 座標を引いた関数 $f(x)$ を考える。
$$f(x) = \frac{9}{(x+2)^2} - \frac{1}{x}$$
$$= \frac{9x - (x+2)^2}{x(x+2)^2}$$
$$= \frac{-(x^2 - 5x + 4)}{x(x+2)^2}$$
$$= \frac{-(x-1)(x-4)}{x(x+2)^2}$$
$1 \leqq x \leqq 4$ において、$x(x+2)^2 > 0$ であり、また $(x-1)(x-4) \leqq 0$ であるから、$f(x) \geqq 0$ となる。 したがって、この区間では $C_2$ が $C_1$ の上側(または境界上)にある。
よって、求める面積 $S$ は次のように計算できる。
$$S = \int_{1}^{4} \left\{ \frac{9}{(x+2)^2} - \frac{1}{x} \right\} dx$$
$$= \left[ -\frac{9}{x+2} - \log|x| \right]_{1}^{4}$$
$$= \left( -\frac{9}{4+2} - \log 4 \right) - \left( -\frac{9}{1+2} - \log 1 \right)$$
$$= \left( -\frac{3}{2} - 2\log 2 \right) - (-3 - 0)$$
$$= \frac{3}{2} - 2\log 2$$
解説
分数関数の交点と、それらで囲まれた図形の面積を求める標準的な問題である。
(1) では、分母に変数を含む方程式を解くため、分母を払って2次方程式に帰着させる。この際、求まった解が分母を $0$ にしないこと(定義域内にあること)の確認を怠らないようにする。
(2) の面積計算では、被積分関数の上下関係の判定が重要となる。適当な値(例えば $x=2$)を代入して $C_1$ と $C_2$ の大小を比較しても直感的に把握できるが、解答のように差をとって符号を調べる方法が論理的で厳密である。 また、積分計算において $\int x^n dx = \frac{1}{n+1}x^{n+1}$ ($n \neq -1$)、$\int \frac{1}{x} dx = \log|x|$ の基本的な公式を正確に適用し、計算ミスを防ぐことが求められる。
答え
(1)
$\alpha = 1, \beta = 4$
(2)
$S = \frac{3}{2} - 2\log 2$
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