トップ 基礎問題 数学3 積分法 定積分・面積 問題 156

数学3 定積分・面積 問題 156 解説

数学3 定積分・面積 問題 156 解説

方針・初手

分母・分子ともに和の形をしており、$n \to \infty$ の極限を考えることから、区分求積法の利用を考える。分母・分子の各項を $n^a$ で割り、$\frac{1}{n} \sum f\left(\frac{k}{n}\right)$ の形を作り出す。

解法1

与えられた式を変形する。分子、分母それぞれについてシグマ記号を用いて表すと、

$$b = \lim_{n \to \infty} \frac{\sum_{k=1}^{n} (n+k)^a}{\sum_{k=1}^{n} k^a}$$

となる。分母と分子をそれぞれ $n^a$ で割ると、

$$b = \lim_{n \to \infty} \frac{\sum_{k=1}^{n} \left( \frac{n+k}{n} \right)^a}{\sum_{k=1}^{n} \left( \frac{k}{n} \right)^a} = \lim_{n \to \infty} \frac{\sum_{k=1}^{n} \left( 1 + \frac{k}{n} \right)^a}{\sum_{k=1}^{n} \left( \frac{k}{n} \right)^a}$$

ここで、分母・分子にそれぞれ $\frac{1}{n}$ をかけると、

$$b = \lim_{n \to \infty} \frac{\frac{1}{n} \sum_{k=1}^{n} \left( 1 + \frac{k}{n} \right)^a}{\frac{1}{n} \sum_{k=1}^{n} \left( \frac{k}{n} \right)^a}$$

$a$ は正の実数であるから、関数 $f(x) = (1+x)^a$ および $g(x) = x^a$ は区間 $0 \leqq x \leqq 1$ で連続である。したがって、区分求積法を用いて、分母と分子の極限をそれぞれ定積分で表すことができる。

分母の極限は、

$$\lim_{n \to \infty} \frac{1}{n} \sum_{k=1}^{n} \left( \frac{k}{n} \right)^a = \int_{0}^{1} x^a dx = \left[ \frac{x^{a+1}}{a+1} \right]_{0}^{1} = \frac{1}{a+1}$$

分子の極限は、

$$\lim_{n \to \infty} \frac{1}{n} \sum_{k=1}^{n} \left( 1 + \frac{k}{n} \right)^a = \int_{0}^{1} (1+x)^a dx = \left[ \frac{(1+x)^{a+1}}{a+1} \right]_{0}^{1} = \frac{2^{a+1} - 1}{a+1}$$

これらはともに有限確定値であるから、極限の性質により求める極限値 $b$ は、

$$b = \frac{\frac{2^{a+1} - 1}{a+1}}{\frac{1}{a+1}} = 2^{a+1} - 1$$

となる。

解説

分母・分子ともに $n$ 個の項の和となっている分数式の極限である。このような場合、各項から最高次の項(本問では $n^a$)をくくり出して $\frac{k}{n}$ の塊を作るのが定石である。その後、分母・分子に $\frac{1}{n}$ をかけることで、区分求積法 $\lim_{n \to \infty} \frac{1}{n} \sum_{k=1}^{n} f\left(\frac{k}{n}\right) = \int_{0}^{1} f(x) dx$ が適用できる形に帰着させる。積分計算においては $a$ が正の実数であるという条件が効いており、累乗の積分公式を問題なく用いることができる。

答え

$2^{a+1} - 1$

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