数学3 定積分・面積 問題 220 解説

方針・初手
和の極限を求める問題であり、シグマの中に $k$ と $n$ が混在している式であることから、区分求積法の利用を考える。分子・分母を $n$ の適切な累乗で割り、$\frac{1}{n} f\left(\frac{k}{n}\right)$ の形を作り出すことが最初のステップである。
解法1
与えられたシグマの中の式について、分母と分子をそれぞれ $n^4$ で割ることで変形を行う。
$$\frac{kn^2}{(k^2+n^2)^2} = \frac{\frac{k}{n^3}}{\left(\frac{k^2}{n^2} + 1\right)^2} = \frac{1}{n} \cdot \frac{\frac{k}{n}}{\left(\left(\frac{k}{n}\right)^2 + 1\right)^2}$$
したがって、求める極限は区分求積法を用いて定積分で表すことができる。
$$\lim_{n \to \infty} \sum_{k=1}^n \frac{kn^2}{(k^2+n^2)^2} = \lim_{n \to \infty} \frac{1}{n} \sum_{k=1}^n \frac{\frac{k}{n}}{\left(\left(\frac{k}{n}\right)^2 + 1\right)^2}$$
$$= \int_0^1 \frac{x}{(x^2+1)^2} dx$$
この定積分を計算する。$x^2+1 = t$ とおくと、両辺を $x$ で微分して $2x dx = dt$ すなわち $x dx = \frac{1}{2} dt$ となる。 積分区間は $x$ が $0$ から $1$ まで変化するとき、$t$ は $1$ から $2$ まで変化する。
これを用いて置換積分を行う。
$$\int_0^1 \frac{x}{(x^2+1)^2} dx = \int_1^2 \frac{1}{t^2} \cdot \frac{1}{2} dt$$
$$= \frac{1}{2} \int_1^2 t^{-2} dt$$
$$= \frac{1}{2} \left[ -t^{-1} \right]_1^2$$
$$= \frac{1}{2} \left( -\frac{1}{2} - (-1) \right)$$
$$= \frac{1}{2} \cdot \frac{1}{2} = \frac{1}{4}$$
解説
区分求積法を用いる極限計算の典型問題である。分子の次数と分母の展開後の次数を見極め、括弧内が $\frac{k}{n}$ の形になるように $n^2$ でくくり出す操作(全体としては2乗されるため $n^4$ で割る操作)がポイントとなる。
定積分に帰着した後の $\int \frac{x}{(x^2+1)^2} dx$ の計算では、分母の微分が分子に実数倍で含まれていることに着目し、$x^2+1=t$ とおく置換積分を行えばスムーズに計算できる。
答え
$$\frac{1}{4}$$
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