トップ 基礎問題 数学3 積分法 定積分・面積 問題 245

数学3 定積分・面積 問題 245 解説

数学3 定積分・面積 問題 245 解説

方針・初手

ガウス記号が含まれる数列の極限を求める問題である。ガウス記号の定義式から不等式を作り、はさみうちの原理を利用する。さらに、和の極限を区分求積法によって定積分に持ち込むことを考える。

解法1

実数 $x$ に対して、ガウス記号の定義から以下の不等式が成り立つ。

$$x - 1 < [x] \leqq x$$

この不等式において、$x = \sqrt{2n^2 - k^2}$ とすると、

$$\sqrt{2n^2 - k^2} - 1 < \left[\sqrt{2n^2 - k^2}\right] \leqq \sqrt{2n^2 - k^2}$$

となる。各辺を $n^2$ で割り、$k=1$ から $n$ までの和をとると、

$$\sum_{k=1}^n \frac{\sqrt{2n^2 - k^2} - 1}{n^2} < \sum_{k=1}^n \frac{\left[\sqrt{2n^2 - k^2}\right]}{n^2} \leqq \sum_{k=1}^n \frac{\sqrt{2n^2 - k^2}}{n^2}$$

中辺は $a_n$ そのものである。ここで、右辺の極限を考えると、

$$\lim_{n \to \infty} \sum_{k=1}^n \frac{\sqrt{2n^2 - k^2}}{n^2} = \lim_{n \to \infty} \frac{1}{n} \sum_{k=1}^n \sqrt{2 - \left(\frac{k}{n}\right)^2}$$

これは区分求積法により定積分で表すことができる。

$$\lim_{n \to \infty} \frac{1}{n} \sum_{k=1}^n \sqrt{2 - \left(\frac{k}{n}\right)^2} = \int_0^1 \sqrt{2 - x^2} dx$$

次に、左辺の極限を考える。

$$\sum_{k=1}^n \frac{\sqrt{2n^2 - k^2} - 1}{n^2} = \frac{1}{n} \sum_{k=1}^n \sqrt{2 - \left(\frac{k}{n}\right)^2} - \frac{1}{n^2}\sum_{k=1}^n 1$$

$$= \frac{1}{n} \sum_{k=1}^n \sqrt{2 - \left(\frac{k}{n}\right)^2} - \frac{1}{n}$$

$n \to \infty$ のとき $\frac{1}{n} \to 0$ であるから、

$$\lim_{n \to \infty} \sum_{k=1}^n \frac{\sqrt{2n^2 - k^2} - 1}{n^2} = \int_0^1 \sqrt{2 - x^2} dx - 0 = \int_0^1 \sqrt{2 - x^2} dx$$

となる。したがって、はさみうちの原理より、

$$\lim_{n \to \infty} a_n = \int_0^1 \sqrt{2 - x^2} dx$$

が成り立つ。最後に定積分 $\int_0^1 \sqrt{2 - x^2} dx$ の値を求める。

この定積分は、曲線 $y = \sqrt{2 - x^2}$ と $x$ 軸、$y$ 軸、直線 $x = 1$ で囲まれた図形の面積を表す。曲線 $y = \sqrt{2 - x^2}$ は円 $x^2 + y^2 = 2$ の上半分のことである。$x=1$ のとき $y=1$ であり、求める面積は、中心角が $\frac{\pi}{4}$ で半径が $\sqrt{2}$ の扇形と、底辺 $1$、高さ $1$ の直角三角形の面積の和に等しい。

$$\int_0^1 \sqrt{2 - x^2} dx = \frac{1}{2} \cdot (\sqrt{2})^2 \cdot \frac{\pi}{4} + \frac{1}{2} \cdot 1 \cdot 1$$

$$= \frac{\pi}{4} + \frac{1}{2} = \frac{\pi + 2}{4}$$

よって、求める極限は $\frac{\pi + 2}{4}$ である。

解説

ガウス記号を含む和の極限と区分求積法を組み合わせた、大学入試における典型的な問題である。 ガウス記号を外すために不等式 $x-1 < [x] \leqq x$ を用いてはさみうちの原理に持ち込むのは、この手の問題の定石である。 また、定積分 $\int_0^1 \sqrt{2 - x^2} dx$ は、数式上で $x = \sqrt{2}\sin\theta$ と置換積分して計算することも可能だが、円の一部として図形の面積と捉えて計算する方が見通しが良く、計算ミスも少ない。

答え

$\frac{\pi + 2}{4}$

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