数学3 定積分・面積 問題 256 解説

方針・初手
被積分関数 $\cos^2 x \sin^3 x$ は、$\sin x$ と $\cos x$ の積で構成され、かつ $\sin x$ の次数が奇数である。このような場合は、$\sin x$ を一つ分離して $\sin^2 x = 1 - \cos^2 x$ を用いて変形し、$t = \cos x$ の置換積分に持ち込むのが定石である。
解法1
$\sin^3 x = \sin^2 x \cdot \sin x = (1 - \cos^2 x)\sin x$ より、与えられた不定積分は次のように変形できる。
$$\int \cos^2 x \sin^3 x dx = \int \cos^2 x (1 - \cos^2 x) \sin x dx$$
ここで、$t = \cos x$ とおく。両辺を $x$ で微分すると、
$$\frac{dt}{dx} = -\sin x$$
すなわち $\sin x dx = -dt$ となる。これを与式に代入すると、
$$\begin{aligned} \int \cos^2 x (1 - \cos^2 x) \sin x dx &= \int t^2(1 - t^2) (-dt) \\ &= \int (t^4 - t^2) dt \\ &= \frac{1}{5}t^5 - \frac{1}{3}t^3 + C \quad (C \text{は積分定数}) \end{aligned}$$
$t = \cos x$ を代入して元の変数に戻すと、
$$\frac{1}{5}\cos^5 x - \frac{1}{3}\cos^3 x + C$$
となる。
解説
三角関数の積の積分における基本的な典型問題である。$\sin^m x \cos^n x$ ($m, n$ は非負整数)の形の積分に対しては、次の指針が有効である。
- $m$ が奇数の場合:$\sin x$ を一つ分離し、残りの偶数乗の部分を $\sin^2 x = 1 - \cos^2 x$ を用いて $\cos x$ の式に直し、$t = \cos x$ とおく。
- $n$ が奇数の場合:$\cos x$ を一つ分離し、残りの偶数乗の部分を $\cos^2 x = 1 - \sin^2 x$ を用いて $\sin x$ の式に直し、$t = \sin x$ とおく。
- $m, n$ がともに偶数の場合:半角の公式や積和の公式を用いて次数を下げる。
本問は $m=3$ (奇数)であるため、1つ目のパターンに該当する。積和の公式や3倍角の公式を用いて和の形に展開してから積分することも理論上は可能であるが、計算手順が増えてミスを誘発しやすいため、置換積分を選択する方が実戦的である。
答え
$$\frac{1}{5}\cos^5 x - \frac{1}{3}\cos^3 x + C \quad (C \text{は積分定数})$$
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