トップ 基礎問題 数学3 積分法 定積分・面積 問題 265

数学3 定積分・面積 問題 265 解説

数学3 定積分・面積 問題 265 解説

注意

画像では $\theta$ の定義が明示されていないため,以下では $\theta$ を「直線 $\ell$ が正の $x$ 軸となす角」として解答する。

方針・初手

点 $P,Q$ はともに原点を通る直線 $\ell$ 上にあるので,$\ell$ の方向を極座標で表すのが自然である。 $\ell$ が正の $x$ 軸となす角を $\theta$ とし,$OP=r$ とおけば,

$$ P=(r\cos\theta,\ r\sin\theta) $$

と表せる。

条件 (iii) からまず $OP$ を $\theta$ で表し,その後,条件 (ii) の $OP\cdot OQ=1$ を用いて $OQ$ を求める。 面積は,どちらも極座標の面積公式

$$ \frac12\int r^2,d\theta $$

で処理できる。

解法1

$OP=r$ とおくと,

$$ P=(r\cos\theta,\ r\sin\theta) $$

である。

点 $P$ と直線 $x=1$ の距離は

$$ |r\cos\theta-1| $$

であり,これが $OP=r$ に等しいから,

$$ |r\cos\theta-1|=r $$

である。

ここで場合分けする。

(i)

$r\cos\theta-1=r$ のとき

$$ r(\cos\theta-1)=1 $$

となる。しかし $0\leqq \theta\leqq \dfrac{\pi}{2}$ では $\cos\theta-1\leqq 0$ であり,左辺は $0$ 以下だから不可能である。

(ii)

$r\cos\theta-1=-r$ のとき

$$ 1=r(1+\cos\theta) $$

となるので,

$$ OP=r=\frac{1}{1+\cos\theta} $$

を得る。

条件 (ii) より

$$ OP\cdot OQ=1 $$

であるから,

$$ OQ=\frac{1}{OP}=1+\cos\theta $$

となる。

したがって,(1) の答えは

$$ OQ=1+\cos\theta $$

である。

次に面積を求める。

線分 $OP$ が通過する部分は,極方程式

$$ r=\frac{1}{1+\cos\theta} $$

で表される曲線の内側,$0\leqq \theta\leqq \dfrac{\pi}{2}$ の部分である。よってその面積 $S$ は

$$ S=\frac12\int_0^{\pi/2}\frac{1}{(1+\cos\theta)^2},d\theta $$

である。

ここで

$$ 1+\cos\theta=2\cos^2\frac{\theta}{2} $$

を用いると,

$$ \begin{aligned} S &=\frac12\int_0^{\pi/2}\frac{1}{4\cos^4(\theta/2)},d\theta \\ &=\frac18\int_0^{\pi/2}\sec^4\frac{\theta}{2},d\theta \end{aligned} $$

となる。さらに $u=\dfrac{\theta}{2}$ とおけば $d\theta=2,du$ だから,

$$ \begin{aligned} S &=\frac14\int_0^{\pi/4}\sec^4 u,du \\ &=\frac14\int_0^{\pi/4}(1+\tan^2 u)\sec^2 u,du \end{aligned} $$

ここで $t=\tan u$ とおくと $dt=\sec^2u,du$ なので,

$$ \begin{aligned} S &=\frac14\int_0^1(1+t^2),dt \\ &=\frac14\left[t+\frac{t^3}{3}\right]_0^1 \\ &=\frac14\left(1+\frac13\right) \\ &=\frac13 \end{aligned} $$

を得る。

次に,線分 $OQ$ が通過する部分は極方程式

$$ r=1+\cos\theta $$

の内側,$0\leqq \theta\leqq \dfrac{\pi}{2}$ の部分である。したがって面積 $T$ は

$$ T=\frac12\int_0^{\pi/2}(1+\cos\theta)^2,d\theta $$

となる。

これを計算すると,

$$ \begin{aligned} T &=\frac12\int_0^{\pi/2}(1+2\cos\theta+\cos^2\theta),d\theta \\ &=\frac12\left(\frac{\pi}{2}+2+\frac{\pi}{4}\right) \\ &=1+\frac{3\pi}{8} \end{aligned} $$

である。

解説

条件 (iii) は「点と直線の距離」の式に直すと,$P$ の位置がただちに定まり,そこから $OP$ が $\theta$ の式になる。 この問題の本質は,線分 $OP$,$OQ$ が通る部分を「各方向 $\theta$ に対する半径 $r$ の範囲」とみなして,極座標の面積公式で処理する点にある。

特に $S$ は

$$ r=\frac{1}{1+\cos\theta} $$

となるので,半角公式

$$ 1+\cos\theta=2\cos^2\frac{\theta}{2} $$

を使うのが計算上の要点である。

答え

(1)

$$ OQ=1+\cos\theta $$

(2)

$$ S=\frac13,\qquad T=1+\frac{3\pi}{8} $$

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