トップ 基礎問題 数学A 図形の性質 平面図形 問題 32

数学A 平面図形 問題 32 解説

数学A 平面図形 問題 32 解説

注意

画像の1行目は「$AB=AC$ かつ $AB>AC$」と読めるが、これは矛盾する。以下では、二等辺三角形の条件と後続の相似条件が成立する自然な読みとして「$AB=AC$ かつ $AB>BC$」と解釈した場合の解答解説である。

方針・初手

相似関係 $\triangle ABC\sim\triangle CDB$ を、頂点の順序通りに対応させて角を追う。外心についての主張は、いずれも「中心角と円周角の関係」に帰着させるのがよい。

解法1

$\triangle ABC$ は $AB=AC$ の二等辺三角形であるから、

$$ \angle BAC=\alpha,\qquad \angle ABC=\angle ACB=\beta $$

とおく。このとき

$$ \alpha+2\beta=180^\circ $$

である。

また、$AB>BC$ より、二等辺三角形 $ABC$ の頂角は $60^\circ$ より小さい。すなわち

$$ \alpha<60^\circ $$

である。したがって

$$ \beta=\frac{180^\circ-\alpha}{2}>60^\circ $$

となる。

相似関係 $\triangle ABC\sim\triangle CDB$ より、対応する角は

$$ \angle BAC=\angle DCB=\alpha,\qquad \angle ABC=\angle CDB=\beta,\qquad \angle ACB=\angle CBD=\beta $$

である。

点 $D$ は辺 $AB$ 上にあるので、$\angle CAD=\angle CAB=\alpha$ である。また、$DA$ と $DB$ は一直線上の反対向きの半直線であるから、

$$ \angle CDA=180^\circ-\angle CDB=180^\circ-\beta $$

である。よって三角形 $ADC$ の残りの角は

$$ \angle ACD =180^\circ-\angle CAD-\angle CDA =180^\circ-\alpha-(180^\circ-\beta) =\beta-\alpha $$

である。

(1)

三角形 $ADC$ において、

$$ \angle ADC=180^\circ-\beta $$

である。ここで

$$ \beta=\frac{180^\circ-\alpha}{2} $$

だから、

$$ \angle ADC =180^\circ-\frac{180^\circ-\alpha}{2} =\frac{180^\circ+\alpha}{2}>90^\circ $$

となる。

したがって、三角形 $ADC$ は $D$ を鈍角とする鈍角三角形である。鈍角三角形の外心は三角形の外部にあるので、三角形 $ADC$ の外心 $P$ は三角形 $ADC$ の外部にある。

(2)

$O$ は三角形 $ABC$ の外心である。円 $ABC$ において、弦 $AC$ に対する円周角は

$$ \angle ABC=\beta $$

である。よって、弦 $AC$ に対する中心角は

$$ \angle AOC=2\beta $$

である。

一方、$P$ は三角形 $ADC$ の外心である。円 $ADC$ において、

$$ \angle ADC=180^\circ-\beta $$

である。

この角は鈍角であるから、点 $D$ が見ている弧 $AC$ は大弧である。したがって、弦 $AC$ に対する小さい方の中心角は

$$ \angle APC =360^\circ-2\angle ADC =360^\circ-2(180^\circ-\beta) =2\beta $$

となる。

よって

$$ \angle AOC=2\beta,\qquad \angle APC=2\beta $$

であるから、

$$ \angle AOC=\angle APC $$

が成り立つ。

(3)

三角形 $CDB$ の外心を $Q$ とする。示すべきことは、$Q$ が三角形 $ADC$ の外接円上にあることである。

まず、三角形 $CDB$ において

$$ \angle DCB=\alpha,\qquad \angle CDB=\angle CBD=\beta $$

である。ここで $\alpha<60^\circ$ かつ $\beta<90^\circ$ だから、三角形 $CDB$ は鋭角三角形である。したがって、その外心 $Q$ は三角形 $CDB$ の内部にある。

円 $CDB$ において、弦 $DC$ に対する円周角は

$$ \angle DBC=\beta $$

である。したがって、同じ弦 $DC$ に対する中心角は

$$ \angle DQC=2\beta $$

である。

一方、

$$ \alpha+2\beta=180^\circ $$

より、

$$ \angle DQC=2\beta=180^\circ-\alpha $$

である。また、$D$ は $AB$ 上にあるので、

$$ \angle DAC=\angle BAC=\alpha $$

である。よって

$$ \angle DQC+\angle DAC =(180^\circ-\alpha)+\alpha =180^\circ $$

となる。

また、$A,D,B$ は一直線上にあり、$D$ は $A$ と $B$ の間にある。さらに $Q$ は三角形 $CDB$ の内部にあるので、$A$ と $Q$ は直線 $CD$ に関して反対側にある。

したがって、四角形 $ADCQ$ は円に内接する。よって、三角形 $CDB$ の外心 $Q$ は、三角形 $ADC$ の外接円の周上にある。

解説

この問題は、相似比を直接使うよりも、相似から角の対応を取り出す方が見通しがよい。

特に重要なのは、$\triangle ABC\sim\triangle CDB$ から

$$ \angle BAC=\angle DCB,\qquad \angle ABC=\angle CDB,\qquad \angle ACB=\angle CBD $$

を得ることである。これにより、三角形 $ADC$ の角がすべて $\alpha,\beta$ で表せる。

(1) は、$\triangle ADC$ が鈍角三角形であることを見抜けばすぐに外心の位置が決まる。

(2), (3) はどちらも中心角と円周角の関係を使う。特に (2) では、$\angle ADC$ が鈍角であるため、中心角 $\angle APC$ は単純に $2\angle ADC$ ではなく、

$$ 360^\circ-2\angle ADC $$

で求める点に注意が必要である。

答え

(1)

三角形 $ADC$ は $\angle ADC>90^\circ$ の鈍角三角形であるため、その外心 $P$ は三角形 $ADC$ の外部にある。

(2)

$$ \angle AOC=\angle APC $$

が成り立つ。

(3)

三角形 $CDB$ の外心を $Q$ とすると、四角形 $ADCQ$ は円に内接する。したがって、$Q$ は三角形 $ADC$ の外接円の周上にある。

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