トップ 基礎問題 数学A 図形の性質 平面図形 問題 36

数学A 平面図形 問題 36 解説

数学A 平面図形 問題 36 解説

方針・初手

点 $B,C$ は $y=-1$ 上で左右対称にあり,$BC=2\sqrt{3}$ である。$\angle BAC=\dfrac{\pi}{3}$ なので,正弦定理から $\triangle ABC$ の外接円の半径をまず求めると,外心の候補が絞られる。

解法1

まず,

$$ BC=2\sqrt{3} $$

であり,$\angle BAC=\dfrac{\pi}{3}$ だから,外接円の半径を $R$ とすると,正弦定理より

$$ \frac{BC}{\sin \angle BAC}=2R $$

である。よって

$$ \begin{aligned} \frac{2\sqrt{3}}{\sin \dfrac{\pi}{3}} &= \frac{2\sqrt{3}}{\dfrac{\sqrt{3}}{2}} \\ 4 \end{aligned} $$

なので,

$$ 2R=4 $$

すなわち

$$ R=2 $$

である。

外心を $O$ とする。点 $B,C$ は $y$ 軸に関して対称であるから,外心 $O$ は線分 $BC$ の垂直二等分線上にある。したがって

$$ O=(0,t) $$

とおける。

$OB=2$ より,

$$ (-\sqrt{3}-0)^2+(-1-t)^2=2^2 $$

である。これを整理すると,

$$ 3+(t+1)^2=4 $$

したがって

$$ (t+1)^2=1 $$

より,

$$ t=0,\ -2 $$

である。

ここで,$t=-2$ のとき外接円は

$$ x^2+(y+2)^2=4 $$

であり,この円上の点の $y$ 座標は最大でも $0$ である。したがって,$y$ 座標が正である点 $A$ はこの円上には存在しない。

よって,条件を満たす $\triangle ABC$ の外接円は

$$ x^2+y^2=4 $$

であり,外心は

$$ O=(0,0) $$

である。

次に,点 $A$ の座標を

$$ A=(a,b) $$

とおく。点 $A$ は外接円

$$ x^2+y^2=4 $$

上にあり,さらに $y$ 座標が正であるから,

$$ a^2+b^2=4,\qquad b>0 $$

を満たす。

$\triangle ABC$ の垂心を $H$ とする。外心が原点であるから,座標平面上で外接円の中心を原点に取ったとき,垂心の位置ベクトルは

$$ \begin{aligned} \overrightarrow{OH} &= \overrightarrow{OA}+\overrightarrow{OB}+\overrightarrow{OC} \end{aligned} $$

で与えられる。

ここで

$$ B=(-\sqrt{3},-1),\qquad C=(\sqrt{3},-1) $$

なので,

$$ \begin{aligned} \overrightarrow{OB}+\overrightarrow{OC} &= (0,-2) \end{aligned} $$

である。したがって

$$ H=(a,b)+(0,-2)=(a,b-2) $$

となる。

よって,点 $A$ が動くときの垂心 $H=(X,Y)$ は

$$ X=a,\qquad Y=b-2 $$

を満たす。すなわち

$$ a=X,\qquad b=Y+2 $$

であるから,$a^2+b^2=4$ に代入して

$$ X^2+(Y+2)^2=4 $$

を得る。

また,$b>0$ より

$$ Y+2>0 $$

すなわち

$$ Y>-2 $$

である。

したがって,垂心の軌跡は,円

$$ x^2+(y+2)^2=4 $$

のうち

$$ y>-2 $$

を満たす部分である。

解説

この問題では,$\angle BAC=\dfrac{\pi}{3}$ と $BC=2\sqrt{3}$ から外接円の半径が一定になることが出発点である。

外心の候補は $BC$ の垂直二等分線上にあり,計算上は $(0,0)$ と $(0,-2)$ の2つが出る。しかし,$(0,-2)$ を中心とする半径 $2$ の円は $y\leqq 0$ の範囲にしかないため,$y$ 座標が正である点 $A$ を取れない。この条件を見落とすと外心を誤って複数扱うことになる。

また,外心を原点に取った三角形では,垂心の位置ベクトルが3頂点の位置ベクトルの和で表される。この性質を使うと,垂心は点 $A$ を下に $2$ だけ平行移動した点であることがすぐに分かる。

答え

(1)

$$ (0,0) $$

(2)

$$ x^2+(y+2)^2=4,\qquad y>-2 $$

すなわち,円 $x^2+(y+2)^2=4$ のうち $y>-2$ の部分である。

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