トップ 基礎問題 数学C 複素数平面 ド・モアブルの定理 問題 21

数学C ド・モアブルの定理 問題 21 解説

数学C ド・モアブルの定理 問題 21 解説

方針・初手

複素数の等式は、実部と虚部を比較する。特に (2) はそのまま全探索すると変数が4つあるため、まず $cf+de=8$ から積 $cf, de$ をまとめて扱い、候補を絞る。

解法1

(1)

$$ z=a+b\sqrt{5}i $$

とすると、

$$ z^2=(a+b\sqrt{5}i)^2=a^2-5b^2+2ab\sqrt{5}i $$

である。これが

$$ 11+8\sqrt{5}i $$

に等しいので、実部と虚部を比較して

$$ \begin{cases} a^2-5b^2=11,\\ 2ab=8 \end{cases} $$

を得る。

後者より

$$ ab=4 $$

である。$a,b$ は正の整数なので、

$$ (a,b)=(1,4),(2,2),(4,1) $$

のみを調べればよい。

それぞれ $a^2-5b^2$ を計算すると、

$$ \begin{aligned} (1,4)&:\ 1-5\cdot 16=-79,\\ (2,2)&:\ 4-5\cdot 4=-16,\\ (4,1)&:\ 16-5=11 \end{aligned} $$

である。

したがって条件を満たすのは

$$ (a,b)=(4,1) $$

である。

(2)

$$ w=c-d\sqrt{5}i,\qquad u=e-f\sqrt{5}i $$

とする。

まず積を計算すると、

$$ \begin{aligned} wu &=(c-d\sqrt{5}i)(e-f\sqrt{5}i)\\ &=ce-5df-(cf+de)\sqrt{5}i \end{aligned} $$

である。よって

$$ -wu=-ce+5df+(cf+de)\sqrt{5}i $$

となる。

これが

$$ 11+8\sqrt{5}i $$

に等しいので、実部と虚部を比較して

$$ \begin{cases} 5df-ce=11,\\ cf+de=8 \end{cases} $$

を得る。

ここで

$$ p=cf,\qquad q=de $$

とおくと、$p,q$ は正の整数で

$$ p+q=8 $$

である。また

$$ pq=(cf)(de)=cdef=(ce)(df) $$

である。

さらに $r=df$ とおくと、$ce=\dfrac{pq}{r}$ であるから、実部の条件

$$ 5df-ce=11 $$

$$ 5r-\frac{pq}{r}=11 $$

となる。両辺に $r$ をかけて

$$ 5r^2-11r-pq=0 $$

すなわち

$$ pq=r(5r-11) $$

を得る。

一方、$p+q=8$ かつ $p,q$ は正の整数であるから、

$$ (p,q)=(1,7),(2,6),(3,5),(4,4),(5,3),(6,2),(7,1) $$

であり、対応する $pq$ は

$$ 7,\ 12,\ 15,\ 16,\ 15,\ 12,\ 7 $$

である。

また $r=df$ は正の整数である。$r(5r-11)$ を調べると、

$$ \begin{aligned} r=1&:\ -6,\\ r=2&:\ -2,\\ r=3&:\ 12,\\ r=4&:\ 36 \end{aligned} $$

である。上の $pq$ の候補に合うのは

$$ pq=12,\qquad r=3 $$

の場合だけである。

したがって

$$ (p,q)=(2,6)\ \text{または}\ (6,2) $$

であり、さらに

$$ df=3 $$

である。

(i)

$p=2,\ q=6$ の場合

$$ cf=2,\qquad de=6,\qquad df=3 $$

である。

$df=3$ より、$(d,f)=(1,3),(3,1)$ である。

$f=3$ のとき、$cf=2$ より $c=\dfrac{2}{3}$ となり、整数でないので不適である。

$f=1$ のとき、$cf=2$ より $c=2$、また $df=3$ より $d=3$ である。さらに $de=6$ より $e=2$ となる。

したがって

$$ (c,d,e,f)=(2,3,2,1) $$

を得る。

(ii)

$p=6,\ q=2$ の場合

$$ cf=6,\qquad de=2,\qquad df=3 $$

である。

$df=3$ より、$(d,f)=(1,3),(3,1)$ である。

$f=3$ のとき、$cf=6$ より $c=2$、また $df=3$ より $d=1$ である。さらに $de=2$ より $e=2$ となる。

よって

$$ (c,d,e,f)=(2,1,2,3) $$

を得る。

$f=1$ のとき、$cf=6$ より $c=6$、また $df=3$ より $d=3$ である。しかし $de=2$ より $e=\dfrac{2}{3}$ となり、整数でないので不適である。

以上より、条件を満たす組は

$$ (c,d,e,f)=(2,3,2,1),(2,1,2,3) $$

である。

解説

(1)

は複素数の平方を展開して、実部と虚部を比較すればよい。虚部の条件から $ab=4$ と絞れるため、候補は有限個になる。

(2)

は4変数のまま処理すると見通しが悪い。そこで虚部の条件

$$ cf+de=8 $$

を利用し、$p=cf,\ q=de$ とまとめるのが有効である。さらに $pq=(ce)(df)$ と見ることで、実部の条件と合わせて $df$ を決定できる。これにより、最後はごく少数の候補確認で済む。

答え

(1)

$$ (a,b)=(4,1) $$

(2)

$$ (c,d,e,f)=(2,3,2,1),(2,1,2,3) $$

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