数学C 平面ベクトル 問題 8 解説

方針・初手
角の二等分線と対辺の交点が与えられているので、まず角の二等分線定理で $C,D$ の位置を求める。
その後、$E$ は直線 $DC$ 上にも直線 $AB$ 上にもある点であることを利用し、位置ベクトルを $\overrightarrow{OA},\overrightarrow{OB}$ の一次結合で表して係数を比較する。
解法1
$\overrightarrow{OA}=\mathbf{a},\ \overrightarrow{OB}=\mathbf{b}$ とおく。
まず、$C$ は $\angle A$ の二等分線と辺 $BO$ の交点であるから、角の二等分線定理より
$$ BC:CO=AB:AO=4:4=1:1 $$
である。
したがって、$C$ は $BO$ の中点なので、
$$ \overrightarrow{OC}=\frac{1}{2}\overrightarrow{OB} $$
である。よって
$$ [ア]=\frac{1}{2} $$
である。
次に、$D$ は $\angle B$ の二等分線と辺 $OA$ の交点であるから、角の二等分線定理より
$$ OD:DA=OB:BA=2:4=1:2 $$
である。
したがって、$OD:OA=1:3$ なので、
$$ \overrightarrow{OD}=\frac{1}{3}\overrightarrow{OA} $$
である。よって
$$ [イ]=\frac{1}{3} $$
である。
次に、直線 $DC$ と直線 $AB$ の交点を $E$ とする。
$D,C$ の位置ベクトルは
$$ \overrightarrow{OD}=\frac{1}{3}\mathbf{a},\qquad \overrightarrow{OC}=\frac{1}{2}\mathbf{b} $$
である。
$E$ は直線 $DC$ 上にあるので、実数 $t$ を用いて
$$ \overrightarrow{OE} = (1-t)\overrightarrow{OD}+t\overrightarrow{OC} $$
と表せる。したがって
$$ \overrightarrow{OE} = (1-t)\frac{1}{3}\mathbf{a} + t\frac{1}{2}\mathbf{b} $$
である。
一方、$E$ は直線 $AB$ 上にもある。直線 $AB$ 上の点は、$\mathbf{a},\mathbf{b}$ の係数の和が $1$ である形
$$ \overrightarrow{OE} = (1-s)\mathbf{a}+s\mathbf{b} $$
で表される。
よって、直線 $DC$ 上で表した
$$ \overrightarrow{OE} = \frac{1-t}{3}\mathbf{a} + \frac{t}{2}\mathbf{b} $$
について、係数の和が $1$ になればよい。したがって
$$ \frac{1-t}{3}+\frac{t}{2}=1 $$
を解く。
両辺に $6$ をかけると
$$ 2(1-t)+3t=6 $$
より
$$ 2+t=6 $$
したがって
$$ t=4 $$
である。
これを直線 $DC$ 上の式に代入すると、
$$ \overrightarrow{OE} = \frac{1-4}{3}\mathbf{a} + \frac{4}{2}\mathbf{b} = -\mathbf{a}+2\mathbf{b} $$
である。
すなわち
$$ \overrightarrow{OE} = -\overrightarrow{OA} + 2\overrightarrow{OB} $$
である。よって
$$ [ウ]=-1,\qquad [エ]=2 $$
である。
解説
この問題の前半は、角の二等分線定理を正しく使えばよい。特に、$C$ は $\angle A$ の二等分線による点なので、比に出てくる辺は $AB$ と $AO$ である。$D$ については、$\angle B$ の二等分線なので、比に出てくる辺は $BO$ と $BA$ である。
後半は、$E$ が「直線 $DC$ 上」と「直線 $AB$ 上」の両方にあることを使う。直線 $AB$ 上の点を $\overrightarrow{OA},\overrightarrow{OB}$ の一次結合で表すと、係数の和が $1$ になる。この条件を使うと、交点を直接求められる。
$E$ は線分 $DC$ 上にあるとは限らない。実際、計算では $t=4$ となるため、$E$ は $D$ から $C$ を越えた延長上ではなく、直線 $DC$ 上の外側に位置する点として求まる。この点を線分上と誤解すると符号を誤りやすい。
答え
$$ [ア]=\frac{1}{2},\qquad [イ]=\frac{1}{3},\qquad [ウ]=-1,\qquad [エ]=2 $$
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