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数学C 平面ベクトル 問題 105 解説

数学C 平面ベクトル 問題 105 解説

方針・初手

まず $f$ はベクトルの恒等式から内積に直す。

$$ |\overrightarrow{AP}+\overrightarrow{AQ}|^2-|\overrightarrow{AP}|^2-|\overrightarrow{AQ}|^2 =2\overrightarrow{AP}\cdot \overrightarrow{AQ} $$

また、円 $C_2$ は中心と半径を用いて表すと扱いやすい。

$$ C_2:(x+1)^2+(y-1)^2=4 $$

したがって、$C_2$ の中心を $O_2=(-1,1)$ とすると、$Q$ は

$$ \overrightarrow{O_2Q}=2\mathbf{u},\qquad |\mathbf{u}|=1 $$

と表せる。

解法1

円の中心と半径を確認する。

$$ C_1:x^2+y^2-6x+4y+12=0 $$

より、

$$ (x-3)^2+(y+2)^2=1 $$

であるから、$C_1$ の中心は $(3,-2)$、半径は $1$ である。

また、

$$ C_2:x^2+y^2+2x-2y-2=0 $$

より、

$$ (x+1)^2+(y-1)^2=4 $$

であるから、$C_2$ の中心は $O_2=(-1,1)$、半径は $2$ である。

(1)

$P=(3,-1)$、$A=(1,-2)$ より、

$$ \overrightarrow{AP}=(2,1) $$

である。

また、$Q$ は $C_2$ 上を動くので、$|\mathbf{u}|=1$ として

$$ Q=O_2+2\mathbf{u} $$

とおける。したがって、

$$ \overrightarrow{AQ} =\overrightarrow{AO_2}+\overrightarrow{O_2Q} =(-2,3)+2\mathbf{u} $$

である。

よって、

$$ \begin{aligned} f &=2\overrightarrow{AP}\cdot \overrightarrow{AQ} \\ &=2(2,1)\cdot{(-2,3)+2\mathbf{u}} \\ &=2{-1+2(2,1)\cdot\mathbf{u}} \end{aligned} $$

ここで $|\mathbf{u}|=1$ であるから、$(2,1)\cdot\mathbf{u}$ が最大となるのは、$\mathbf{u}$ が $(2,1)$ と同じ向きの単位ベクトルのときである。

したがって、

$$ \mathbf{u}=\frac{(2,1)}{\sqrt{5}} $$

である。このとき

$$ Q=(-1,1)+2\cdot\frac{(2,1)}{\sqrt{5}} $$

より、

$$ Q=\left(-1+\frac{4}{\sqrt{5}},\ 1+\frac{2}{\sqrt{5}}\right) $$

である。

(2)

$P=(3,-1)$ のとき、直線 $AP$ の方向ベクトルは

$$ \overrightarrow{AP}=(2,1) $$

である。

円の接線は、接点における半径と垂直である。いま、$R$ における接線が直線 $AP$ と垂直であるから、半径 $O_2R$ は直線 $AP$ と平行である。

したがって、

$$ \overrightarrow{O_2R} =\pm 2\frac{(2,1)}{\sqrt{5}} $$

である。

よって、

$$ R=(-1,1)\pm 2\frac{(2,1)}{\sqrt{5}} $$

となるから、

$$ R=\left(-1+\frac{4}{\sqrt{5}},\ 1+\frac{2}{\sqrt{5}}\right), \left(-1-\frac{4}{\sqrt{5}},\ 1-\frac{2}{\sqrt{5}}\right) $$

である。

(3)

$P$ を $C_1$ 上の点として固定する。$A=(1,-2)$ であるから、

$$ \overrightarrow{AP}=(X,Y) $$

とおくと、$P=(X+1,Y-2)$ である。

$P$ は $C_1:(x-3)^2+(y+2)^2=1$ 上にあるので、

$$ (X-2)^2+Y^2=1 $$

を満たす。

また、$Q$ は $C_2$ 上を動くので、

$$ \overrightarrow{AQ}=\overrightarrow{AO_2}+\overrightarrow{O_2Q} =(-2,3)+2\mathbf{u},\qquad |\mathbf{u}|=1 $$

と表せる。

したがって、

$$ \begin{aligned} f &=2\overrightarrow{AP}\cdot\overrightarrow{AQ} \\ &=2(X,Y)\cdot{(-2,3)+2\mathbf{u}} \\ &=2(X,Y)\cdot(-2,3)+4(X,Y)\cdot\mathbf{u} \end{aligned} $$

$|\mathbf{u}|=1$ であるから、$(X,Y)\cdot\mathbf{u}$ の最大値は

$$ \sqrt{X^2+Y^2} $$

である。よって、$f$ の最大値 $m$ は

$$ m=2(X,Y)\cdot(-2,3)+4\sqrt{X^2+Y^2} $$

である。

$m=0$ となる条件は

$$ 2(-2X+3Y)+4\sqrt{X^2+Y^2}=0 $$

すなわち、

$$ -2X+3Y=-2\sqrt{X^2+Y^2} $$

である。

両辺を平方すると、

$$ (-2X+3Y)^2=4(X^2+Y^2) $$

であるから、

$$ \begin{aligned} 4X^2-12XY+9Y^2&=4X^2+4Y^2 \\ 5Y^2-12XY&=0 \\ Y(5Y-12X)&=0 \end{aligned} $$

を得る。

ここで $P$ が $C_1$ 上にあることから、

$$ (X-2)^2+Y^2=1 $$

である。

(i)

$Y=0$ のとき

$$ (X-2)^2=1 $$

より、

$$ X=1,\ 3 $$

である。

このとき、もとの条件

$$ -2X+3Y=-2\sqrt{X^2+Y^2} $$

は、$X=1,3$ のいずれでも成り立つ。

したがって、

$$ P=(X+1,Y-2) $$

より、

$$ P=(2,-2),\ (4,-2) $$

である。

(ii)

$5Y-12X=0$ のとき

$$ Y=\frac{12}{5}X $$

である。これを

$$ (X-2)^2+Y^2=1 $$

に代入すると、

$$ (X-2)^2+\left(\frac{12}{5}X\right)^2=1 $$

すなわち、

$$ 169X^2-100X+75=0 $$

となる。

この判別式は

$$ (-100)^2-4\cdot169\cdot75=10000-50700<0 $$

であるから、実数解をもたない。

よって、条件を満たす $P$ は

$$ P=(2,-2),\ (4,-2) $$

である。

解説

この問題の中心は、$f$ を

$$ f=2\overrightarrow{AP}\cdot\overrightarrow{AQ} $$

に直すことである。

$Q$ が円 $C_2$ 上を動くため、$\overrightarrow{AQ}$ は「中心方向の固定ベクトル」と「半径方向の可変ベクトル」に分けられる。このとき、内積の最大値は、可変な単位ベクトルが $\overrightarrow{AP}$ と同じ向きを向くときに得られる。

(2)

は、接線と半径の垂直関係を使う。接線が直線 $AP$ と垂直なら、半径 $O_2R$ は直線 $AP$ と平行になる。

(3)

は、$P$ を動かす問題である。$\overrightarrow{AP}=(X,Y)$ とおくことで、$P$ が $C_1$ 上にある条件を

$$ (X-2)^2+Y^2=1 $$

と書ける。あとは、$m=0$ の条件と連立して解けばよい。

答え

(1)

$$ Q=\left(-1+\frac{4}{\sqrt{5}},\ 1+\frac{2}{\sqrt{5}}\right) $$

(2)

$$ R=\left(-1+\frac{4}{\sqrt{5}},\ 1+\frac{2}{\sqrt{5}}\right), \left(-1-\frac{4}{\sqrt{5}},\ 1-\frac{2}{\sqrt{5}}\right) $$

(3)

$$ P=(2,-2),\ (4,-2) $$

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