数学C 平面ベクトル(斜交座標) 問題 9 解説
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方針・初手
$\overrightarrow{OA}=(3,2)$、$\overrightarrow{OB}=(1,5)$ であるから、三角形の面積は行列式で求める。
また、$\overrightarrow{OP}=s\overrightarrow{OA}+t\overrightarrow{OB}$ は、$(s,t)$ 平面上の領域を座標平面へ一次変換したものと見ればよい。面積は行列式の絶対値倍される。
解法1
$\overrightarrow{OA}=(3,2)$、$\overrightarrow{OB}=(1,5)$ である。
まず、三角形 $OAB$ の面積は
$$ \frac{1}{2}\left|3\cdot 5-2\cdot 1\right| =\frac{1}{2}\cdot 13 =\frac{13}{2} $$
である。
次に、点 $P$ は
$$ \overrightarrow{OP} =s(3,2)+t(1,5) =(3s+t,\ 2s+5t) $$
で表される。
ここで、$(s,t)$ が満たす条件は
$$ s\geqq 0,\quad t\geqq 0,\quad 1\leqq s+t\leqq 2 $$
である。
これは、$(s,t)$ 平面において、第1象限内で直線 $s+t=1$ と $s+t=2$ に挟まれた領域である。
この領域の面積は、第1象限内の三角形 $s+t\leqq 2$ から、第1象限内の三角形 $s+t<1$ を除いたものなので、
$$ \frac{1}{2}\cdot 2\cdot 2-\frac{1}{2}\cdot 1\cdot 1 =2-\frac{1}{2} =\frac{3}{2} $$
である。
一方、$(s,t)$ から $(x,y)$ への対応
$$ (x,y)=(3s+t,\ 2s+5t) $$
は、行列
$$ \begin{pmatrix} 3 & 1\\ 2 & 5 \end{pmatrix} $$
による一次変換である。この一次変換によって、面積は行列式の絶対値倍される。
その倍率は
$$ \left| \begin{vmatrix} 3 & 1\\ 2 & 5 \end{vmatrix} \right| =|3\cdot 5-1\cdot 2| =13 $$
である。
したがって、点 $P$ の存在する範囲の面積は
$$ 13\cdot \frac{3}{2} =\frac{39}{2} $$
である。
解法2
条件 $s\geqq 0,\ t\geqq 0$ のもとで $s+t=u$ とおく。
このとき、
$$ \overrightarrow{OP} =s\overrightarrow{OA}+t\overrightarrow{OB} =u\left(\frac{s}{u}\overrightarrow{OA}+\frac{t}{u}\overrightarrow{OB}\right) $$
である。ただし $u=s+t$ であり、条件より $1\leqq u\leqq 2$ である。
また、
$$ \frac{s}{u}\geqq 0,\quad \frac{t}{u}\geqq 0,\quad \frac{s}{u}+\frac{t}{u}=1 $$
だから、
$$ \frac{s}{u}\overrightarrow{OA}+\frac{t}{u}\overrightarrow{OB} $$
は線分 $AB$ 上の点を表す。
したがって、$u=1$ のとき点 $P$ は線分 $AB$ 上を動き、$u=2$ のとき点 $P$ は線分 $2A,2B$ 上を動く。よって、点 $P$ の存在範囲は、三角形 $OAB$ を $2$ 倍に拡大した三角形 $O(2A)(2B)$ から、三角形 $OAB$ を除いた部分である。
三角形 $OAB$ の面積は、(1)より
$$ \frac{13}{2} $$
である。
三角形 $O(2A)(2B)$ は、三角形 $OAB$ を相似比 $2$ で拡大したものなので、面積比は $2^2=4$ である。したがって、
$$ [O(2A)(2B)] =4\cdot \frac{13}{2} =26 $$
である。
よって、求める範囲の面積は
$$ 26-\frac{13}{2} =\frac{52}{2}-\frac{13}{2} =\frac{39}{2} $$
である。
解説
(1) は、2つのベクトルが作る三角形の面積を行列式で求める基本問題である。
(2) では、$s,t$ の条件をそのまま座標で処理しようとすると複雑に見える。しかし、$\overrightarrow{OP}=s\overrightarrow{OA}+t\overrightarrow{OB}$ は、$(s,t)$ 平面上の領域を一次変換で写したものと見ればよい。
特に、$s+t$ の範囲が $1\leqq s+t\leqq 2$ であることから、三角形 $OAB$ とその $2$ 倍拡大の間の領域として捉えることもできる。解法2の方が図形的には直感的である。
答え
(1)
$$ \frac{13}{2} $$
(2)
$$ \frac{39}{2} $$
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