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数学C 空間ベクトル 問題 13 解説

数学C 空間ベクトル 問題 13 解説

方針・初手

点 $P$ から円 $C$ 上の点 $Q$ までの距離を最小にする問題である。円 $C$ は $xy$ 平面上にあるので、点 $P$ の $z$ 座標は距離の最小化に対して定数項として働く。

したがって、まず $P$ の $xy$ 平面への射影を考え、その射影方向にある円周上の点が最短点になることを用いる。

解法1

直線 $l$ 上の点 $P$ は、実数 $t$ を用いて

$$ P=(0,1,0)+t(1,1,-2)=(t,t+1,-2t) $$

と表せる。

円 $C$ 上の点を

$$ Q=(x,y,0),\qquad x^2+y^2=4 $$

とおく。このとき

$$ \begin{aligned} PQ^2 &=(x-t)^2+(y-(t+1))^2+(0+2t)^2 \\ &=x^2+y^2-2{tx+(t+1)y}+t^2+(t+1)^2+4t^2. \end{aligned} $$

ここで $Q$ は円 $C$ 上にあるから、$x^2+y^2=4$ は一定である。また、$t^2+(t+1)^2+4t^2$ も $P$ を固定すれば一定である。

したがって、$PQ^2$ を最小にすることは

$$ tx+(t+1)y $$

を最大にすることと同値である。

これは、ベクトル $(x,y)$ が長さ $2$ である条件のもとで、ベクトル $(t,t+1)$ との内積を最大にする問題である。内積が最大になるのは、$(x,y)$ が $(t,t+1)$ と同じ向きのときである。

よって

$$ Q=2\frac{(t,t+1,0)}{\sqrt{t^2+(t+1)^2}} $$

である。

したがって、点 $Q$ の動く方向は、$xy$ 平面上の点

$$ (t,t+1) $$

の原点から見た方向と一致する。点 $(t,t+1)$ は直線

$$ y=x+1 $$

上を動く。

原点から出る半直線が直線 $y=x+1$ と交わる条件を調べる。円 $C$ 上の点 $Q=(x,y,0)$ に対して、原点から $Q$ 方向に伸びる半直線は

$$ s(x,y)\qquad (s>0) $$

と表される。これが直線 $y=x+1$ と交わるためには

$$ sy=sx+1 $$

すなわち

$$ s(y-x)=1 $$

を満たす正の $s$ が存在すればよい。

これは

$$ y-x>0 $$

と同値である。

よって、$Q$ の動く範囲は円

$$ x^2+y^2=4,\qquad z=0 $$

のうち

$$ y>x $$

を満たす部分である。

ただし、$y=x$ となる点は、直線 $y=x+1$ と原点からの半直線が平行になる場合に対応し、有限の $t$ では到達しない。したがって端点は含まない。

端点は

$$ x^2+y^2=4,\qquad y=x $$

より

$$ (x,y)=(\sqrt2,\sqrt2),\quad (-\sqrt2,-\sqrt2) $$

である。

解説

この問題の要点は、空間内の距離最小問題をそのまま処理するのではなく、円 $C$ が $xy$ 平面上にあることを利用して、$P$ の $xy$ 平面への射影を見ることである。

点 $P=(t,t+1,-2t)$ から円 $C$ 上の点までの距離を最小にする点は、原点から見て $(t,t+1)$ と同じ方向にある円周上の点である。したがって、問題は「直線 $y=x+1$ 上の点を原点から見た方向が、円周上でどの範囲を動くか」という平面図形の問題に帰着される。

直線 $y=x+1$ は直線 $y=x$ に平行であり、原点から見える方向は $y>x$ 側の半円全体である。ただし、両端の方向 $y=x$ は直線と平行になるため到達しない。

答え

点 $Q$ の動く範囲は

$$ x^2+y^2=4,\qquad z=0,\qquad y>x $$

である。

すなわち、$xy$ 平面上の円 $C$ のうち、直線 $y=x$ より上側にある開いた半円である。

端点

$$ (\sqrt2,\sqrt2,0),\qquad (-\sqrt2,-\sqrt2,0) $$

は含まない。

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