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九州大学 2025年 理系 第1問 解説

数学C/空間ベクトル数学2/図形と式テーマ/空間図形テーマ/最大・最小
九州大学 2025年 理系 第1問 解説

方針・初手

4次関数の極値に関する問題である。最高次 ($x^4$) の係数が正であるため、関数 $f(x)$ が極大値をもつための必要十分条件は、導関数 $f'(x) = 0$ が異なる3つの実数解をもつことである。逆に、極大値をもたないのは、$f'(x) = 0$ が異なる3つの実数解をもたない(重解をもつ、あるいは実数解が2つ以下である)場合となる。まずは導関数 $f'(x)$ を求め、$f'(x) = 0$ の解の個数や配置を調べる。

解法1

関数 $f(x) = x^4 - 4x^3 + 2ax^2$ を微分すると、

$$ f'(x) = 4x^3 - 12x^2 + 4ax = 4x(x^2 - 3x + a) $$

となる。$f'(x) = 0$ とすると、

$$ x = 0 \quad \text{または} \quad x^2 - 3x + a = 0 \quad \cdots \text{①} $$

(1)

最高次の係数が正の4次関数 $f(x)$ が極大値をもたないための条件は、3次方程式 $f'(x) = 0$ が異なる3つの実数解をもたないことである。 これは、2次方程式①について以下のいずれかが成り立つことと同値である。

(i) ①が実数解をもたない、または重解をもつ。 (ii) ①が $x = 0$ を解にもつ。

(i) の場合、①の判別式を $D$ とすると、$D \le 0$ であればよいので、

$$ D = (-3)^2 - 4 \cdot 1 \cdot a = 9 - 4a \le 0 $$

これを解いて、

$$ a \ge \frac{9}{4} $$

(ii) の場合、①に $x = 0$ を代入して、

$$ 0^2 - 3 \cdot 0 + a = 0 \iff a = 0 $$

したがって、求める $a$ の範囲はこれらを合わせて、

$$ a = 0, \quad a \ge \frac{9}{4} $$

(2)

$f(x)$ が極大値をとるのは、(1)の否定であるから、

$$ a < \frac{9}{4} \quad \text{かつ} \quad a \neq 0 $$

のときである。このとき、①は異なる2つの実数解をもち、それらは $0$ ではない。 ①の2つの解を $\alpha, \beta$ ($\alpha < \beta$) とすると、解の公式より、

$$ x = \frac{3 \pm \sqrt{9 - 4a}}{2} $$

であるから、

$$ \alpha = \frac{3 - \sqrt{9 - 4a}}{2}, \quad \beta = \frac{3 + \sqrt{9 - 4a}}{2} $$

となる。 解と係数の関係から、$\alpha \beta = a$ である。これを用いて $0, \alpha, \beta$ の大小関係で場合分けをする。

(i) $a < 0$ のとき

$\alpha \beta < 0$ であり、$\alpha < \beta$ であるから、$\alpha < 0 < \beta$ となる。 $f'(x) = 0$ の解は小さい順に $x = \alpha, 0, \beta$ であり、$f'(x)$ の符号は $x = 0$ の前後で正から負に変化する。 したがって、$f(x)$ は $x = 0$ で極大値をとる。

(ii) $0 < a < \frac{9}{4}$ のとき

$\alpha \beta = a > 0$ であり、また $\alpha + \beta = 3 > 0$ であるから、$0 < \alpha < \beta$ となる。 $f'(x) = 0$ の解は小さい順に $x = 0, \alpha, \beta$ であり、$f'(x)$ の符号は $x = \alpha$ の前後で正から負に変化する。 したがって、$f(x)$ は $x = \alpha$ で極大値をとる。 すなわち、

$$ x = \frac{3 - \sqrt{9 - 4a}}{2} $$

解説

4次関数の形状と極値の存在条件を問う標準的な問題である。最高次係数が正の4次関数は、導関数の符号変化に応じてグラフが「W」の形(極小値2つ、極大値1つをもつ)になるか、「U」の形(極小値1つのみをもつ)になるかのいずれかである。本問のように「極大値をもたない」「極大値をとる」という条件は、$f'(x) = 0$ の実数解の個数に帰着させて考えるのが定石である。

(2)において、極大値をとる $x$ の座標を求める際、$f'(x) = 0$ の3つの解 $0, \alpha, \beta$ の大小関係が $a$ の値によって変わることに注意が必要である。増減表をイメージして、導関数 $f'(x)$ の符号が「正から負」に変わる点が極大値を与える点であることを確認しながら場合分けを行うとよい。

答え

(1) $a = 0, \ a \ge \frac{9}{4}$

(2) $a < 0$ のとき $x = 0$ 、$0 < a < \frac{9}{4}$ のとき $x = \frac{3 - \sqrt{9 - 4a}}{2}$

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