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数学C 球面の方程式 問題 5 解説

数学C 球面の方程式 問題 5 解説

方針・初手

$\overrightarrow{AP},\overrightarrow{BP},\overrightarrow{BC}$ を座標で表し、与えられた内積の条件を $x,y,z$ の方程式に直す。

得られた2次方程式を平方完成すれば球面であることが分かる。さらに、$y$ 軸に垂直な平面は $y=t$ とおけるので、球面との切り口の円を調べればよい。

解法1

点 $P$ の座標を $P(x,y,z)$ とする。このとき

$$ \overrightarrow{AP}=(x-a,y,z),\quad \overrightarrow{BP}=(x,y-2a,z),\quad \overrightarrow{BC}=(0,-2a,2a) $$

である。

与えられた条件

$$ 2\overrightarrow{AP}\cdot\overrightarrow{BP} = \overrightarrow{AP}\cdot\overrightarrow{BC} $$

に代入する。

左辺は

$$ \begin{aligned} 2\overrightarrow{AP}\cdot\overrightarrow{BP} &=2{(x-a)x+y(y-2a)+z^2}\\ &=2x^2-2ax+2y^2-4ay+2z^2 \end{aligned} $$

であり、右辺は

$$ \begin{aligned} \overrightarrow{AP}\cdot\overrightarrow{BC} &=(x-a,y,z)\cdot(0,-2a,2a)\\ &=-2ay+2az \end{aligned} $$

である。したがって

$$ 2x^2-2ax+2y^2-4ay+2z^2=-2ay+2az $$

となる。両辺を整理して $2$ で割ると、

$$ x^2+y^2+z^2-ax-ay-az=0 $$

を得る。

これを平方完成すると、

$$ \begin{aligned} x^2-ax+y^2-ay+z^2-az&=0\\ \left(x-\frac{a}{2}\right)^2+\left(y-\frac{a}{2}\right)^2+\left(z-\frac{a}{2}\right)^2&=\frac{3a^2}{4} \end{aligned} $$

となる。よって、点 $P$ 全体は球面

$$ \left(x-\frac{a}{2}\right)^2+\left(y-\frac{a}{2}\right)^2+\left(z-\frac{a}{2}\right)^2=\frac{3a^2}{4} $$

である。

この球面の中心は

$$ \left(\frac{a}{2},\frac{a}{2},\frac{a}{2}\right) $$

であり、半径は

$$ \frac{\sqrt{3}}{2}a $$

である。

次に、この中心が $A,B,C$ を通る平面内にあることを確認する。

$A(a,0,0),B(0,2a,0),C(0,0,2a)$ を通る平面は、切片形より

$$ \frac{x}{a}+\frac{y}{2a}+\frac{z}{2a}=1 $$

である。すなわち

$$ 2x+y+z=2a $$

である。

中心 $\left(\frac{a}{2},\frac{a}{2},\frac{a}{2}\right)$ を代入すると、

$$ 2\cdot\frac{a}{2}+\frac{a}{2}+\frac{a}{2}=2a $$

となるので、この中心は確かに $A,B,C$ を通る平面内にある。

次に、球面を $y$ 軸に垂直な平面で切る。$y$ 軸に垂直な平面は

$$ y=t $$

と表せる。

球面の方程式に $y=t$ を代入すると、

$$ \left(x-\frac{a}{2}\right)^2+\left(t-\frac{a}{2}\right)^2+\left(z-\frac{a}{2}\right)^2=\frac{3a^2}{4} $$

であるから、切り口の円は

$$ \left(x-\frac{a}{2}\right)^2+\left(z-\frac{a}{2}\right)^2 = \frac{3a^2}{4}-\left(t-\frac{a}{2}\right)^2 $$

である。

したがって、この円の中心は

$$ \left(\frac{a}{2},t,\frac{a}{2}\right) $$

であり、半径 $r$ は

$$ r=\sqrt{\frac{3a^2}{4}-\left(t-\frac{a}{2}\right)^2} $$

である。

この円が $xy$ 平面とただ1点で交わるための条件を考える。平面 $y=t$ と $xy$ 平面の交線は

$$ z=0,\quad y=t $$

である。切り口の円がこの直線とただ1点で交わるには、円がこの直線に接すればよい。

円の中心 $\left(\frac{a}{2},t,\frac{a}{2}\right)$ から $xy$ 平面、すなわち $z=0$ までの距離は

$$ \frac{a}{2} $$

である。したがって、円の半径が

$$ r=\frac{a}{2} $$

となればよい。

よって

$$ \sqrt{\frac{3a^2}{4}-\left(t-\frac{a}{2}\right)^2} = \frac{a}{2} $$

である。両辺を2乗して、

$$ \frac{3a^2}{4}-\left(t-\frac{a}{2}\right)^2=\frac{a^2}{4} $$

となるから、

$$ \left(t-\frac{a}{2}\right)^2=\frac{a^2}{2} $$

を得る。したがって

$$ t-\frac{a}{2}=\pm \frac{a}{\sqrt{2}} $$

より、

$$ t=\frac{a}{2}\pm \frac{a}{\sqrt{2}} =\frac{1\pm\sqrt{2}}{2}a $$

である。

よって、求める円の中心は

$$ \left(\frac{a}{2},\frac{1+\sqrt{2}}{2}a,\frac{a}{2}\right), \quad \left(\frac{a}{2},\frac{1-\sqrt{2}}{2}a,\frac{a}{2}\right) $$

であり、いずれの場合も半径は

$$ \frac{a}{2} $$

である。

解説

この問題の中心は、内積条件を座標で処理して球面の方程式に直すことである。ベクトルのまま図形的に処理しようとすると、条件の形が見えにくい。

(1) では、内積を展開して平方完成することで、球面の中心と半径が直接分かる。また、中心が $A,B,C$ を通る平面内にあることは、平面の方程式に代入して確認すればよい。

(2) では、$y$ 軸に垂直な平面を $y=t$ とおくのが自然である。切り口の円は平面 $y=t$ 上にあり、$xy$ 平面との交わりはその平面内の直線 $z=0$ との交わりとして考える。円と直線がただ1点で交わる条件は接することであり、中心から直線までの距離と半径が等しいことを使う。

答え

(1)

球面の方程式は

$$ \left(x-\frac{a}{2}\right)^2+\left(y-\frac{a}{2}\right)^2+\left(z-\frac{a}{2}\right)^2=\frac{3a^2}{4} $$

である。

中心は

$$ \left(\frac{a}{2},\frac{a}{2},\frac{a}{2}\right) $$

半径は

$$ \frac{\sqrt{3}}{2}a $$

である。

(2)

求める円の中心は

$$ \left(\frac{a}{2},\frac{1+\sqrt{2}}{2}a,\frac{a}{2}\right), \quad \left(\frac{a}{2},\frac{1-\sqrt{2}}{2}a,\frac{a}{2}\right) $$

である。

いずれの場合も、半径は

$$ \frac{a}{2} $$

である。

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