数学C 楕円 問題 22 解説

方針・初手
辺 $AB$ の長さを $c$ とおくと、三辺の和が $2$ であるから
$$ c=2-a-b $$
である。回転体の体積 $V$ を三角形の面積で表し、その後に Heron の公式を用いて $a,b$ の式に直す。
解法1
三角形 $ABC$ の面積を $S$、辺 $BC$ に対する高さを $h$ とする。辺 $BC$ を軸として回転すると、三角形の頂点 $A$ から辺 $BC$ へ下ろした垂線の足が辺 $BC$ 上にある場合は、回転体は底面半径 $h$ の2つの円錐を合わせたものになる。
また、垂線の足が辺 $BC$ の外側にある場合も、大きい円錐から小さい円錐を引く形になるため、いずれの場合も体積は
$$ V=\frac{1}{3}\pi h^2\cdot BC=\frac{1}{3}\pi a h^2 $$
である。
一方、
$$ S=\frac{1}{2}ah $$
より、
$$ h=\frac{2S}{a} $$
である。したがって
$$ V=\frac{1}{3}\pi a\left(\frac{2S}{a}\right)^2 =\frac{4\pi S^2}{3a} $$
となる。
ここで、三角形の半周長は
$$ \frac{a+b+c}{2}=1 $$
である。Heron の公式より
$$ S^2=1(1-a)(1-b)(1-c) $$
である。さらに $c=2-a-b$ であるから、
$$ 1-c=1-(2-a-b)=a+b-1 $$
である。よって
$$ S^2=(1-a)(1-b)(a+b-1) $$
となり、
$$ V=\frac{4\pi}{3a}(1-a)(1-b)(a+b-1) $$
を得る。
三角形が存在するためには
$$ 0<a<1,\qquad 1-a<b<1 $$
が必要である。
(1)
$a$ を固定する。このとき $V$ のうち $b$ に依存する部分は
$$ (1-b)(a+b-1) $$
である。
ここで
$$ x=1-b,\qquad y=a+b-1 $$
とおくと、$1-a<b<1$ より $x>0,\ y>0$ であり、
$$ x+y=(1-b)+(a+b-1)=a $$
である。
正の数 $x,y$ の和が $a$ で一定であるから、積 $xy$ は $x=y$ のとき最大となる。したがって
$$ 1-b=a+b-1 $$
のとき $V$ は最大となる。
これを解くと
$$ 2b=2-a $$
より
$$ b=1-\frac{a}{2} $$
である。このとき
$$ c=2-a-b =2-a-\left(1-\frac{a}{2}\right) =1-\frac{a}{2} $$
となるから、
$$ b=c $$
である。すなわち
$$ CA=AB $$
であり、三角形 $ABC$ は辺 $BC$ を底辺とする二等辺三角形である。
よって、$a$ を固定して $b$ を変化させるとき、$V$ が最大になるのは三角形 $ABC$ が辺 $BC$ を底辺とする二等辺三角形となるときである。
(2)
(1) の結果より、各 $a$ に対して $V$ が最大となるのは
$$ b=c=1-\frac{a}{2} $$
のときである。このとき
$$ 1-b=a+b-1=\frac{a}{2} $$
であるから、
$$ V =\frac{4\pi}{3a}(1-a)\left(\frac{a}{2}\right)^2 =\frac{\pi}{3}a(1-a) $$
となる。
あとは $0<a<1$ において
$$ a(1-a) $$
を最大にすればよい。
平方完成すると
$$ a(1-a) =-\left(a-\frac{1}{2}\right)^2+\frac{1}{4} $$
であるから、最大となるのは
$$ a=\frac{1}{2} $$
のときであり、その最大値は
$$ \frac{1}{4} $$
である。
したがって
$$ V_{\max} =\frac{\pi}{3}\cdot \frac{1}{4} =\frac{\pi}{12} $$
である。
このとき
$$ b=1-\frac{a}{2} =1-\frac{1}{4} =\frac{3}{4} $$
である。
解説
この問題の核心は、回転体の体積を三角形の高さ $h$ で
$$ V=\frac{1}{3}\pi a h^2 $$
と表すことである。垂線の足が辺 $BC$ の外側にある場合でも、回転体は大きい円錐から小さい円錐を引いた形になるため、同じ式が成り立つ。
その後は、三辺の和が $2$ であることから半周長が $1$ となり、Heron の公式が非常に簡単になる。固定された $a$ に対しては、和が一定の2数の積の最大を用いることで、二等辺三角形が最大を与えることが分かる。
答え
(1)
$a$ を固定して $b$ を変化させるとき、$V$ が最大になるのは
$$ AB=CA $$
すなわち三角形 $ABC$ が辺 $BC$ を底辺とする二等辺三角形となるときである。
(2)
最大値は
$$ \frac{\pi}{12} $$
であり、そのとき
$$ a=\frac{1}{2},\qquad b=\frac{3}{4} $$
である。
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