数学C 極方程式 問題 1 解説

方針・初手
極方程式から直交座標の式に直すには、$x=r\cos\theta$、$r=\sqrt{x^2+y^2}$ を用いる。ただし、$r=\sqrt{x^2+y^2}$ として扱うときは、平方して得た式のうち、元の極方程式に対応する枝だけを選ぶ必要がある。
また、(2) は $k=\dfrac{\mathrm{OP}}{\mathrm{PH}}$ が一定になる直線 $x=a$ を探す問題であり、(1) で得られる式
$$ 2r+\sqrt{6}x=\sqrt{6} $$
をそのまま使うとよい。
解法1
極方程式
$$ r=\frac{\sqrt{6}}{2+\sqrt{6}\cos\theta} $$
の両辺に $2+\sqrt{6}\cos\theta$ をかけると、
$$ 2r+\sqrt{6}r\cos\theta=\sqrt{6} $$
である。ここで $x=r\cos\theta$ より、
$$ 2r+\sqrt{6}x=\sqrt{6} $$
となる。したがって
$$ 2\sqrt{x^2+y^2}=\sqrt{6}(1-x) $$
である。左辺は $0$ 以上であるから、元の曲線上では
$$ 1-x\geqq 0 $$
すなわち $x\leqq 1$ が必要である。
両辺を平方すると、
$$ 4(x^2+y^2)=6(1-x)^2 $$
となる。整理して
$$ 4x^2+4y^2=6x^2-12x+6 $$
より、
$$ x^2-2y^2-6x+3=0 $$
を得る。平方完成すると、
$$ (x-3)^2-2y^2=6 $$
である。したがって
$$ \frac{(x-3)^2}{6}-\frac{y^2}{3}=1 $$
となる。
これは中心 $(3,0)$、頂点 $(3\pm\sqrt{6},0)$ をもつ双曲線である。ただし、元の式では $x\leqq 1$ でなければならないため、対応するのは左側の枝だけである。すなわち概形は、頂点
$$ (3-\sqrt{6},0) $$
をもち、左向きに開く双曲線の一枝である。
漸近線は
$$ y=\pm\frac{x-3}{\sqrt{2}} $$
である。また、$y$ 軸との交点は、$x=0$ を代入して
$$ 9-2y^2=6 $$
より、
$$ y=\pm\frac{\sqrt{6}}{2} $$
である。
次に (2) を考える。点 $P(x,y)$ がこの曲線上を動くとき、
$$ \mathrm{OP}=r $$
である。また、点 $P$ から直線 $x=a$ に下ろした垂線の足を $H$ とすると、
$$ \mathrm{PH}=|a-x| $$
である。
一方、先ほど得た式
$$ 2r+\sqrt{6}x=\sqrt{6} $$
より、
$$ r=\frac{\sqrt{6}}{2}(1-x) $$
である。曲線上では $x\leqq 3-\sqrt{6}<1$ だから、$1-x>0$ である。
ここで $k$ が一定になるためには、
$$ k=\frac{r}{|a-x|} =\frac{\frac{\sqrt{6}}{2}(1-x)}{|a-x|} $$
が $x$ によらず一定でなければならない。
もし $a\leqq 3-\sqrt{6}$ なら、曲線上に $x=a$ となる点が存在し、その点では $\mathrm{PH}=0$ となるので、$k$ は定義できない。したがって
$$ a>3-\sqrt{6} $$
でなければならない。
このとき曲線上のすべての点で $x\leqq 3-\sqrt{6}<a$ だから、
$$ |a-x|=a-x $$
である。よって
$$ k=\frac{\sqrt{6}}{2}\cdot\frac{1-x}{a-x} $$
となる。これが $x$ によらず一定であるためには、
$$ \frac{1-x}{a-x} $$
が一定でなければならない。
ここで、$x$ が変化する区間は一点ではないので、関数
$$ \frac{1-x}{a-x} $$
が定数となるには分子と分母が一致する必要がある。したがって
$$ a=1 $$
である。
実際、$a=1$ のとき、
$$ \mathrm{PH}=1-x $$
であり、
$$ \mathrm{OP}=r=\frac{\sqrt{6}}{2}(1-x) $$
だから、
$$ k=\frac{\mathrm{OP}}{\mathrm{PH}} =\frac{\frac{\sqrt{6}}{2}(1-x)}{1-x} =\frac{\sqrt{6}}{2} $$
となり、一定である。
解説
この問題の要点は、極方程式を直交座標の方程式に直すとき、単に平方して終わらせないことである。平方して得られる
$$ \frac{(x-3)^2}{6}-\frac{y^2}{3}=1 $$
は双曲線全体を表すが、元の極方程式に対応するのはその左側の枝だけである。
(2) は円錐曲線の焦点・準線の性質そのものである。式
$$ r=\frac{\sqrt{6}}{2}(1-x) $$
は、原点からの距離 $\mathrm{OP}$ が直線 $x=1$ までの距離の $\dfrac{\sqrt{6}}{2}$ 倍であることを表している。したがって、原点を焦点、直線 $x=1$ を準線とする双曲線の一枝である。
答え
(1)
直交座標に関する方程式は
$$ x^2-2y^2-6x+3=0 $$
すなわち
$$ \frac{(x-3)^2}{6}-\frac{y^2}{3}=1 $$
である。ただし、元の極方程式に対応するのは左側の枝であり、
$$ x\leqq 3-\sqrt{6} $$
である。
概形は、中心 $(3,0)$、左側の頂点 $(3-\sqrt{6},0)$ をもち、左向きに開く双曲線の一枝である。漸近線は
$$ y=\pm\frac{x-3}{\sqrt{2}} $$
である。
(2)
$$ a=1 $$
であり、そのとき
$$ k=\frac{\sqrt{6}}{2} $$
である。
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