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京都大学 1996年 文系 第5問 解説

数学A/確率数学A/場合の数テーマ/場合分け
京都大学 1996年 文系 第5問 解説

方針・初手

サイコロを3回振ったときの目の出方は全部で $6^3$ 通りあります。 まずは $i, j, k$ がすべて異なる場合について、選ばれる3点 $P_i, P_j, P_k$ がなす三角形の形状で分類し、円の中心 $O$ との位置関係を把握します。 それぞれの位置関係になる「3点の組合せ」の数を求め、それに順列の数($3!$ 通り)を掛けることで各得点となる目の出方の場合の数を計算し、期待値を求めます。

解法1

サイコロを3回振ったときの目の出方は、全部で $6^3 = 216$ 通りあり、これらは同様に確からしい。

$i, j, k$ の中に同じものが含まれる場合、得点は $0$ 点となる。このときの目の出方は、全体から $i, j, k$ がすべて異なる場合を引いて、 $216 - {}_{6}\mathrm{P}_{3} = 216 - 120 = 96$ 通りである。

次に、$i, j, k$ がすべて異なる場合($120$ 通り)について考える。 6つの点から異なる3点を選ぶ組合せは、${}_{6}\mathrm{C}_{3} = 20$ 通りある。 この組合せ $1$ つにつき、$i, j, k$ への割り当て方は $3! = 6$ 通りずつ存在する。 選ばれた3点を頂点とする $\triangle P_i P_j P_k$ の形状により、円の中心 $O$ との位置関係を以下の3つの場合に分類する。

(i) 円の中心 $O$ が三角形の内部にある場合($3$ 点)

$\triangle P_i P_j P_k$ が鋭角三角形となる場合である。円周の6等分点から選んで鋭角三角形になるのは、正三角形となるときのみである。 この組合せは $\{P_1, P_3, P_5\}$ と $\{P_2, P_4, P_6\}$ の $2$ 通りである。 したがって、得点が $3$ 点となる目の出方は、$2 \times 3! = 12$ 通り

(ii) 円の中心 $O$ が三角形の辺上にある場合($2$ 点)

$\triangle P_i P_j P_k$ が直角三角形となる場合である。円周角の定理より、三角形の1辺が円の直径となるときである。 円の直径となる2点の選び方は、向かい合う点の組 $\{P_1, P_4\}, \{P_2, P_5\}, \{P_3, P_6\}$ の $3$ 通り。 それぞれに対して、残りの第3の頂点の選び方は $4$ 通りあるので、組合せは $3 \times 4 = 12$ 通りである。 したがって、得点が $2$ 点となる目の出方は、$12 \times 3! = 72$ 通り

(iii) 円の中心 $O$ が三角形の外部にある場合($1$ 点)

$\triangle P_i P_j P_k$ が鈍角三角形となる場合である。これは円周上の連続する3点を選ぶときに該当し、形は二等辺三角形となる。 中央の頂点を $P_1$ から $P_6$ まで選べるので、組合せは $6$ 通りである。 (例:$\{P_1, P_2, P_3\}, \{P_2, P_3, P_4\}, \cdots , \{P_6, P_1, P_2\}$) したがって、得点が $1$ 点となる目の出方は、$6 \times 3! = 36$ 通り

以上より、各得点となる場合の数が求まった。これらと $0$ 点の場合の和は $12+72+36+96=216$ となり、全事象と一致する。 求める期待値は、

$$\begin{aligned} &0 \times \frac{96}{216} + 3 \times \frac{12}{216} + 2 \times \frac{72}{216} + 1 \times \frac{36}{216} \\ &= \frac{0 + 36 + 144 + 36}{216} \\ &= \frac{216}{216} \\ &= 1 \end{aligned}$$

解説

円に内接する三角形と円の中心の位置関係は、三角形の角の大きさと密接に関わっています。

正六角形の頂点から3点を選ぶ問題は確率分野の頻出テーマです。今回は「組合せ(20通り)」を調べてから「順列($3!$ を掛ける)」を考えることで、漏れなく見通しの良い計算ができます。

答え

$$ 1 $$

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