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九州大学 1976年 理系 第6問 解説

数学A/確率数学A/場合の数テーマ/場合分け
九州大学 1976年 理系 第6問 解説

方針・初手

1回目の試行で取り出される玉の色の組み合わせ(白2個、赤2個、白1個と赤1個)によって、袋に補充される玉の個数が異なり、2回目の試行を行う直前の袋の中身が変化する。 したがって、1回目の試行結果で場合分けを行い、それぞれの場合における確率と、その後の袋の中身の状態を正確に整理することが初手となる。

解法1

1回目に袋から2個の玉を取り出すときのすべての取り出し方は、

$${}_8\mathrm{C}_2 = \frac{8 \times 7}{2 \times 1} = 28 \text{ (通り)}$$

あり、これらは同様に確からしい。 1回目の試行の結果は、次の3つの場合がある。

(i) 1回目に白玉2個を取り出す場合 この事象が起こる確率は、

$$\frac{{}_3\mathrm{C}_2}{28} = \frac{3}{28}$$

このとき、手元に白玉2個を残すため、袋の中は白玉1個、赤玉5個となる。 さらに取り出した玉と同色の白玉を4個袋に入れるので、2回目の試行の直前における袋の中身は、白玉5個、赤玉5個の計10個となる。

(ii) 1回目に赤玉2個を取り出す場合 この事象が起こる確率は、

$$\frac{{}_5\mathrm{C}_2}{28} = \frac{10}{28} = \frac{5}{14}$$

このとき、手元に赤玉2個を残すため、袋の中は白玉3個、赤玉3個となる。 さらに取り出した玉と同色の赤玉を4個袋に入れるので、2回目の試行の直前における袋の中身は、白玉3個、赤玉7個の計10個となる。

(iii) 1回目に白玉1個、赤玉1個を取り出す場合 この事象が起こる確率は、

$$\frac{{}_3\mathrm{C}_1 \times {}_5\mathrm{C}_1}{28} = \frac{15}{28}$$

このとき、手元に白玉1個、赤玉1個を残すため、袋の中は白玉2個、赤玉4個となる。 さらに取り出した玉と色が異なるため、白玉、赤玉それぞれ2個ずつを袋に入れる。よって、2回目の試行の直前における袋の中身は、白玉4個、赤玉6個の計10個となる。

(1) 2回目に赤玉2個を取り出すのは、上記 (i), (ii), (iii) のそれぞれに続いて起こる場合がある。 それぞれの確率は以下の通りである。

(i) の後に2回目に赤玉2個を取り出す確率:

$$\frac{3}{28} \times \frac{{}_5\mathrm{C}_2}{{}_{10}\mathrm{C}_2} = \frac{3}{28} \times \frac{10}{45} = \frac{3}{28} \times \frac{2}{9} = \frac{1}{42}$$

(ii) の後に2回目に赤玉2個を取り出す確率:

$$\frac{5}{14} \times \frac{{}_7\mathrm{C}_2}{{}_{10}\mathrm{C}_2} = \frac{5}{14} \times \frac{21}{45} = \frac{5}{14} \times \frac{7}{15} = \frac{1}{6}$$

(iii) の後に2回目に赤玉2個を取り出す確率:

$$\frac{15}{28} \times \frac{{}_6\mathrm{C}_2}{{}_{10}\mathrm{C}_2} = \frac{15}{28} \times \frac{15}{45} = \frac{15}{28} \times \frac{1}{3} = \frac{5}{28}$$

これら3つの事象は互いに排反であるから、求める確率はこれらの和となる。

$$\frac{1}{42} + \frac{1}{6} + \frac{5}{28} = \frac{2}{84} + \frac{14}{84} + \frac{15}{84} = \frac{31}{84}$$

(2) 2回にわたって取り出された4個の玉のうち、ちょうど1個が白玉である(すなわち白玉1個、赤玉3個である)のは、次の2つの事象のいずれかが起こる場合である。

(ア) 1回目に白玉1個と赤玉1個を取り出し、2回目に赤玉2個を取り出す場合 この事象は(1)の (iii) の後に赤玉2個を取り出す事象そのものである。その確率は(1)で求めた通り、

$$\frac{5}{28}$$

である。

(イ) 1回目に赤玉2個を取り出し、2回目に白玉1個と赤玉1個を取り出す場合 1回目に赤玉2個を取り出す事象は (ii) であり、その後の袋の中身は白玉3個、赤玉7個である。 この状態から2回目に白玉1個と赤玉1個を取り出す確率を掛ければよいので、

$$\frac{5}{14} \times \frac{{}_3\mathrm{C}_1 \times {}_7\mathrm{C}_1}{{}_{10}\mathrm{C}_2} = \frac{5}{14} \times \frac{21}{45} = \frac{5}{14} \times \frac{7}{15} = \frac{1}{6}$$

(ア)(イ) の事象は互いに排反であるから、求める確率は、

$$\frac{5}{28} + \frac{1}{6} = \frac{15}{84} + \frac{14}{84} = \frac{29}{84}$$

解説

条件付き確率や推移の問題における典型的な解法を問う問題である。1回目の試行によってその後の状態が分岐するため、場合分けを正確に行うことが求められる。 それぞれの分岐において、「袋の中に残っている玉の数」に「新たに補充する玉の数」を足し合わせ、2回目の試行の母集団(袋の中の玉の構成)を間違いなく把握することが最大のポイントである。

答え

(1)

$$\frac{31}{84}$$

(2)

$$\frac{29}{84}$$

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