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東北大学 1991年 文系 第1問 解説

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東北大学 1991年 文系 第1問 解説

方針・初手

球面 $$ x^2+y^2+z^2-2z=0 $$ は

$$ x^2+y^2+(z-1)^2=1 $$

と変形できるので,中心は $C(0,0,1)$,半径は $1$ である。

また,直線 $x+y-k=z=0$ を含む平面は, $$ \alpha(x+y-k)+\beta z=0 $$ と表せる。これが球に接するための条件は,中心 $C$ から平面までの距離が $1$ になることである。まずこれを用いて平面を決定する。

解法1

直線 $x+y-k=z=0$ を含む平面を

$$ \alpha(x+y-k)+\beta z=0 $$

とおく。すなわち

$$ \alpha x+\alpha y+\beta z-\alpha k=0 $$

である。

この平面が球 $$ x^2+y^2+(z-1)^2=1 $$ に接するための条件は,中心 $C(0,0,1)$ からこの平面までの距離が $1$ となることであるから,

$$ \frac{|\beta-\alpha k|}{\sqrt{\alpha^2+\alpha^2+\beta^2}}=1 $$

すなわち

$$ \frac{|\beta-\alpha k|}{\sqrt{2\alpha^2+\beta^2}}=1 $$

である。両辺を2乗すると,

$$ (\beta-\alpha k)^2=2\alpha^2+\beta^2 $$

よって

$$ \beta^2-2\alpha k\beta+\alpha^2k^2=2\alpha^2+\beta^2 $$

となり,

$$ \alpha\bigl((k^2-2)\alpha-2k\beta\bigr)=0 $$

を得る。

したがって,次の2場合がある。

(i) $\alpha=0$ のとき

このとき平面は

$$ z=0 $$

である。

これは実際に中心 $C(0,0,1)$ からの距離が $1$ であるから球に接する。接点は,$z=0$ 上で球面上にある点なので

$$ (0,0,0) $$

である。

(ii) $(k^2-2)\alpha-2k\beta=0$ のとき

$$ \beta=\frac{k^2-2}{2k}\alpha $$

となる。$\alpha=2k$ とおけば

$$ \beta=k^2-2 $$

だから,もう1つの平面は

$$ 2k(x+y-k)+(k^2-2)z=0 $$

すなわち

$$ 2kx+2ky+(k^2-2)z-2k^2=0 $$

である。

次にこの平面の接点を求める。この平面の法線ベクトルを

$$ \boldsymbol{n}=(2k,,2k,,k^2-2) $$

とする。接点は中心 $C$ からこの平面へ下ろした垂線の足である。

平面を $$ \boldsymbol{n}\cdot (x,y,z)-2k^2=0 $$ とみると,

$$ \boldsymbol{n}\cdot C-2k^2=(k^2-2)-2k^2=-(k^2+2) $$

また,

$$ |\boldsymbol{n}|^2=(2k)^2+(2k)^2+(k^2-2)^2=(k^2+2)^2 $$

である。

したがって,垂線の足 $T$ は

$$ T=C-\frac{\boldsymbol{n}\cdot C-2k^2}{|\boldsymbol{n}|^2}\boldsymbol{n} $$

より

$$ T=(0,0,1)+\frac{1}{k^2+2}(2k,,2k,,k^2-2) $$

となる。よって

$$ T\left(\frac{2k}{k^2+2},\ \frac{2k}{k^2+2},\ \frac{2k^2}{k^2+2}\right) $$

である。

以上より,求める2つの平面は

$$ z=0,\qquad 2k(x+y-k)+(k^2-2)z=0 $$

であり,その接点はそれぞれ

$$ (0,0,0),\qquad \left(\frac{2k}{k^2+2},\ \frac{2k}{k^2+2},\ \frac{2k^2}{k^2+2}\right) $$

である。

次に (2) を考える。

2つの平面のなす角 $\theta$ は,それぞれの法線ベクトルのなす角に等しい。 $z=0$ の法線ベクトルを

$$ \boldsymbol{n}_1=(0,0,1) $$

もう1つの平面の法線ベクトルを

$$ \boldsymbol{n}_2=(2k,2k,k^2-2) $$

とすると,

$$ \cos\theta=\frac{|\boldsymbol{n}_1\cdot \boldsymbol{n}_2|}{|\boldsymbol{n}_1||\boldsymbol{n}_2|} =\frac{|k^2-2|}{k^2+2} $$

である。

ここで $\sqrt{2}\le k\le \sqrt{6}$ だから $2\le k^2\le 6$ であり,この範囲では $k^2-2\ge0$ なので

$$ \cos\theta=\frac{k^2-2}{k^2+2} $$

となる。

$t=k^2$ とおくと,

$$ \cos\theta=\frac{t-2}{t+2}\qquad (2\le t\le 6) $$

であり,これは $t$ の増加関数である。したがって

$$ 0=\frac{2-2}{2+2}\le \cos\theta\le \frac{6-2}{6+2}=\frac12 $$

すなわち

$$ 0\le \cos\theta\le \frac12 $$

である。しかも $0\le \theta\le \frac{\pi}{2}$ とされているから,

$$ \frac{\pi}{3}\le \theta\le \frac{\pi}{2} $$

を得る。

解説

この問題の要点は,直線を含む平面を1文字パラメータで表し,球に接する条件を「中心から平面までの距離=半径」に置き換えることである。

特に,平面 $$ \alpha(x+y-k)+\beta z=0 $$ と置いたあと,$\alpha=0$ の場合を落とさないことが重要である。ここを見落とすと,平面 $z=0$ を取り逃してしまう。

また,接点は接平面への中心からの垂線の足として求めるのが最も自然である。

答え

求める2つの平面は

$$ z=0,\qquad 2k(x+y-k)+(k^2-2)z=0 $$

である。

それぞれの接点は

$$ (0,0,0),\qquad \left(\frac{2k}{k^2+2},\ \frac{2k}{k^2+2},\ \frac{2k^2}{k^2+2}\right) $$

である。

また,$\sqrt{2}\le k\le \sqrt{6}$ のとき,2つの平面のなす角 $\theta$ の範囲は

$$ \frac{\pi}{3}\le \theta\le \frac{\pi}{2} $$

である。

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