東北大学 2016年 文系 第3問 解説

方針・初手
残った部品の個数をそれぞれ $l,m,n$ とすると、残っていたネジの総数が $54$ 本であるから、
$$ 7l+9m+12n=54 $$
を満たす $0$ 以上の整数解を求めればよい。
このまま総当たりするのではなく、まず合同式で $l$ の候補を絞ると整理しやすい。
解法1
与えられた条件は
$$ 7l+9m+12n=54 $$
である。
ここで両辺を $3$ で割った余りに注目すると、
$$ 7l+9m+12n \equiv l \pmod{3} $$
であり、右辺 $54$ は $3$ の倍数であるから、
$$ l \equiv 0 \pmod{3} $$
となる。したがって $l$ は $3$ の倍数であり、さらに $7l \le 54$ より
$$ l=0,3,6 $$
しかありえない。
(i)
$l=0$ のとき
$$ 9m+12n=54 $$
すなわち
$$ 3m+4n=18 $$
である。ここで $3m=18-4n$ であるから、右辺が $3$ の倍数になる必要がある。 $4n \equiv n \pmod{3}$ なので、
$$ 18-4n \equiv -n \equiv 0 \pmod{3} $$
より $n$ は $3$ の倍数である。 また $4n \le 18$ より $n=0,3$ である。
- $n=0$ のとき $3m=18$ より $m=6$
- $n=3$ のとき $3m=6$ より $m=2$
したがって
$$ (l,m,n)=(0,6,0),(0,2,3) $$
である。
(ii)
$l=3$ のとき
$$ 21+9m+12n=54 $$
より
$$ 9m+12n=33 $$
すなわち
$$ 3m+4n=11 $$
である。これも同様に、$11-4n$ が $3$ の倍数である必要があるから、
$$ 11-4n \equiv 2-n \equiv 0 \pmod{3} $$
より
$$ n \equiv 2 \pmod{3} $$
となる。さらに $4n \le 11$ より $n=2$ しかない。
このとき
$$ 3m+8=11 $$
より
$$ m=1 $$
である。したがって
$$ (l,m,n)=(3,1,2) $$
である。
(iii)
$l=6$ のとき
$$ 42+9m+12n=54 $$
より
$$ 9m+12n=12 $$
すなわち
$$ 3m+4n=4 $$
である。ここで $4n \le 4$ より $n=0,1$ であるが、
- $n=0$ なら $3m=4$ となり不適
- $n=1$ なら $3m=0$ より $m=0$
したがって
$$ (l,m,n)=(6,0,1) $$
である。
以上より、可能な組はすべて
$$ (0,6,0),\ (0,2,3),\ (3,1,2),\ (6,0,1) $$
である。
解説
この問題は、条件を式
$$ 7l+9m+12n=54 $$
に落とし込めば、不定方程式の整数解を求める問題になる。
ポイントは、いきなり $m,n$ を動かして調べるのではなく、まず $\bmod 3$ を見ることで $l$ が $3$ の倍数に限られると分かることである。これにより $l$ の候補が $0,3,6$ の3通りに絞られ、あとはそれぞれについて簡単な一次不定方程式を解けばよい。
このように、整数解の問題では「係数の中に共通して扱いやすい法がないか」を最初に確認すると、見通しがよくなる。
答え
$$ (l,m,n)=(0,6,0),\ (0,2,3),\ (3,1,2),\ (6,0,1) $$
である。
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