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東北大学 2018年 理系 第3問 解説

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東北大学 2018年 理系 第3問 解説

方針・初手

まず、等式

$$ 3^a=2^b+1 $$

から右辺が $1$ より大きいことに注目して $a>0$ を示す。すると

$$ 2^b=3^a-1 $$

より $b>0$ も従う。

次に、$b>1$ のときは $2^b$ が $4$ の倍数であることを用いて、$3^a$ を $\bmod 4$ で考えれば $a$ の偶奇が分かる。

最後に、$b=1$ の場合と $b>1$ の場合に分け、$b>1$ の場合は $a$ が偶数であることを使って

$$ 3^a-1 $$

を因数分解して解をすべて求める。

解法1

(1)

$a,b$ はともに正であることを示す。

与えられた等式 ① より

$$ 3^a=2^b+1 $$

である。ここで $2^b>0$ であるから

$$ 2^b+1>1 $$

となる。したがって

$$ 3^a>1 $$

であり、底が $3>1$ なので

$$ a>0 $$

である。

さらに、$a>0$ より $3^a\geqq 3$ だから、

$$ 2^b=3^a-1\geqq 2 $$

となる。よって

$$ b>0 $$

である。

以上より、$a,b$ はともに正である。

(2)

$b>1$ ならば、$a$ は偶数であることを示す。

$b>1$ ならば $2^b$ は $4$ の倍数であるから、

$$ 2^b\equiv 0 \pmod{4} $$

したがって ① より

$$ 3^a=2^b+1\equiv 1 \pmod{4} $$

となる。

一方、

$$ 3\equiv -1 \pmod{4} $$

であるから、

$$ 3^a\equiv (-1)^a \pmod{4} $$

である。これが $1$ に合同であるためには

$$ (-1)^a=1 $$

でなければならない。したがって $a$ は偶数である。

(3) ① を満たす整数の組 $(a,b)$ をすべて求める。

(i)

$b=1$ の場合

① は

$$ 3^a-2=1 $$

すなわち

$$ 3^a=3 $$

となるから、

$$ a=1 $$

である。したがって

$$ (a,b)=(1,1) $$

を得る。

(ii)

$b>1$ の場合

(2) より $a$ は偶数である。そこで

$$ a=2c \qquad (c\in \mathbb{Z}_{>0}) $$

とおくと、① は

$$ 3^{2c}-2^b=1 $$

すなわち

$$ 3^{2c}-1=2^b $$

である。左辺を因数分解して

$$ (3^c-1)(3^c+1)=2^b $$

を得る。

ここで $3^c$ は奇数であるから、$3^c-1$ と $3^c+1$ はともに偶数である。また、その積が $2$ のべきであるから、$3^c-1$ と $3^c+1$ もそれぞれ $2$ のべきでなければならない。

そこで

$$ 3^c-1=2^m,\qquad 3^c+1=2^n \qquad (m<n) $$

とおくと、両式の差より

$$ 2^n-2^m=2 $$

すなわち

$$ 2^m(2^{,n-m}-1)=2 $$

となる。

$2^{,n-m}-1$ は奇数であるから、左辺が $2$ になるためには

$$ 2^m=2,\qquad 2^{,n-m}-1=1 $$

でなければならない。よって

$$ m=1,\qquad n-m=1 $$

すなわち

$$ m=1,\qquad n=2 $$

である。

したがって

$$ 3^c-1=2 $$

より

$$ 3^c=3 $$

となるから

$$ c=1 $$

である。よって

$$ a=2,\qquad 2^b=3^2-1=8 $$

より

$$ b=3 $$

となる。したがって

$$ (a,b)=(2,3) $$

を得る。

以上より、① を満たす整数の組は

$$ (1,1),\ (2,3) $$

の 2 組のみである。

解説

この問題の要点は 3 つである。

まず、指数が整数全体を動くので、負の指数の可能性を最初に消す必要がある。これは

$$ 3^a=2^b+1>1 $$

から直ちに $a>0$ と分かるため、難しくない。

次に、$b>1$ で $2^b$ が $4$ の倍数になることから、$\bmod 4$ で考えると $a$ の偶奇が一気に決まる。この種の指数方程式では、偶奇や剰余類を見るのが典型である。

最後に、$a$ が偶数と分かったら

$$ 3^a-1 $$

を因数分解するのが決定打である。2 つの因数の差が $2$ であることを使うと、両方が $2$ のべきである可能性が強く制限され、解が一意的に絞られる。

答え

$$ (a,b)=(1,1),\ (2,3) $$

のみである。

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