東北大学 1971年 理系 第5問 解説

方針・初手
さいころの目によって、箱 $A$ と箱 $B$ が選ばれる確率をまず求めます。 引いたカードは元に戻さないため、1回目と2回目で同じ箱が選ばれた場合、1回目で何を引いたかによって2回目の確率が変化することに注意して場合分けを行います。
解法1
さいころを投げて、箱 $A$ を選ぶ確率と箱 $B$ を選ぶ確率はそれぞれ以下のようになる。 箱 $A$ を選ぶ確率:$\frac{2}{6} = \frac{1}{3}$ 箱 $B$ を選ぶ確率:$\frac{4}{6} = \frac{2}{3}$
(1) 1枚目のカードの数字が $4$ または $8$ となるのは、次の2つの排反な事象のいずれかである。
箱 $A$ を選び、数字が $4, 8$ のカードを引く事象 箱 $A$ には4枚のカードがあり、そのうち $4, 8$ は2枚あるから、その確率は $$ \frac{1}{3} \times \frac{2}{4} = \frac{1}{6} $$
箱 $B$ を選び、数字が $4, 8$ のカードを引く事象 箱 $B$ には3枚のカードがあり、そのうち $4, 8$ は2枚あるから、その確率は $$ \frac{2}{3} \times \frac{2}{3} = \frac{4}{9} $$
これらは互いに排反であるから、求める確率は $$ \frac{1}{6} + \frac{4}{9} = \frac{3}{18} + \frac{8}{18} = \frac{11}{18} $$
(2) 2枚目のカードの数字が $4$ となるのは、1回目と2回目に選ぶ箱の組み合わせによって、次の4つの排反な場合に分けられる。
(i) 1回目に箱 $A$、2回目にも箱 $A$ を選ぶ場合 箱 $A$ には $4$ のカードが1枚しかない。したがって、2回目に $4$ を引くためには、1回目には $4$ 以外のカードを引かなければならない。 よって、この場合の確率は $$ \left(\frac{1}{3} \times \frac{3}{4}\right) \times \left(\frac{1}{3} \times \frac{1}{3}\right) = \frac{1}{36} $$
(ii) 1回目に箱 $B$、2回目に箱 $A$ を選ぶ場合 1回目は箱 $B$ からカードを引くため、箱 $A$ の中身は初期状態(4枚中 $4$ は1枚)のままである。 よって、この場合の確率は $$ \left(\frac{2}{3} \times 1\right) \times \left(\frac{1}{3} \times \frac{1}{4}\right) = \frac{2}{36} = \frac{1}{18} $$ (※1回目に箱 $B$ からどのカードを引いてもよいので、箱 $B$ からカードを引く確率は $1$ としている)
(iii) 1回目に箱 $A$、2回目に箱 $B$ を選ぶ場合 (ii) と同様に、1回目は箱 $A$ からカードを引くため、箱 $B$ の中身は初期状態(3枚中 $4$ は1枚)のままである。 よって、この場合の確率は $$ \left(\frac{1}{3} \times 1\right) \times \left(\frac{2}{3} \times \frac{1}{3}\right) = \frac{2}{27} $$
(iv) 1回目に箱 $B$、2回目にも箱 $B$ を選ぶ場合 箱 $B$ にも $4$ のカードは1枚しかない。したがって、2回目に $4$ を引くためには、1回目には $4$ 以外のカードを引かなければならない。 よって、この場合の確率は $$ \left(\frac{2}{3} \times \frac{2}{3}\right) \times \left(\frac{2}{3} \times \frac{1}{2}\right) = \frac{4}{27} $$
以上 (i) 〜 (iv) より、これらは互いに排反であるから、求める確率は $$ \frac{1}{36} + \frac{1}{18} + \frac{2}{27} + \frac{4}{27} = \frac{1+2}{36} + \frac{6}{27} = \frac{1}{12} + \frac{2}{9} = \frac{3+8}{36} = \frac{11}{36} $$
解説
非復元抽出(引いたくじを元に戻さない)と条件付き確率を組み合わせた標準的な問題です。(2) において、2回目に選ぶ箱が1回目と同じ場合と異なる場合で状況が変わるため、箱の選び方で4パターンに場合分けして丁寧に確率を足し合わせるのが確実です。
また、「くじ引きの公平性」の考え方を用いると少し計算が早くなります。 例えば (i) のように、箱 $A$ から2回続けて引く場合、2回目に引く人が特定の当たりくじ(この場合は数字の $4$)を引く確率は、1回目に引く人が当たる確率と等しく $\frac{1}{4}$ となります。 これを利用すると、(i) の確率は(1回目に何を引いたかに関わらず)$\frac{1}{3} \times \frac{1}{3} \times \frac{1}{4} = \frac{1}{36}$ と即座に求めることができます。(iv) についても同様に $\frac{2}{3} \times \frac{2}{3} \times \frac{1}{3} = \frac{4}{27}$ と計算できます。
答え
(1) $\frac{11}{18}$
(2) $\frac{11}{36}$
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