東北大学 2016年 理系 第3問 解説

方針・初手
$a,b,c$ は出た順に定まるので、全事象は $6^3=216$ 通りである。
三角形になるかどうかや、その三角形が直角・鈍角のいずれかは、3つの数を小さい順に $x \leqq y \leqq z$ と並べて考えると判定しやすい。三角形成立条件は $x+y>z$ であり、さらに
$$ x^2+y^2=z^2 $$
なら直角三角形、
$$ x^2+y^2<z^2 $$
なら鈍角三角形である。したがって、まず小さい順に並べた組 $(x,y,z)$ を数え、その後に順列の個数を掛ければよい。
解法1
3回の出方は全部で
$$ 6^3=216 $$
通りである。
(1) 直角三角形になる確率
3辺を小さい順に $x \leqq y \leqq z$ とする。直角三角形になるためには
$$ x^2+y^2=z^2 $$
を満たす必要がある。
$1$ 以上 $6$ 以下の整数でこの条件を満たす組を調べると、三角形の3辺となるものは
$$ (3,4,5) $$
だけである。したがって、$(a,b,c)$ は $(3,4,5)$ の並べ替えであればよい。
$3,4,5$ はすべて異なるので、その並べ方は
$$ 3!=6 $$
通りである。よって求める確率は
$$ \frac{6}{216}=\frac{1}{36} $$
である。
(2) 鈍角三角形になる確率
同様に、3辺を小さい順に $x \leqq y \leqq z$ とする。鈍角三角形になる条件は
$$ x+y>z,\qquad x^2+y^2<z^2 $$
である。
ここで最大辺 $z$ ごとに調べる。
$z=1,2$ のときは鈍角三角形はできない。
$z=3$ のとき、三角形条件を満たす候補のうち鈍角になるのは
$$ (2,2,3) $$
のみである。
$z=4$ のとき、鈍角になるのは
$$ (2,3,4) $$
のみである。
$z=5$ のとき、鈍角になるのは
$$ (2,4,5),\ (3,3,5) $$
である。なお $(3,4,5)$ は直角三角形である。
$z=6$ のとき、鈍角になるのは
$$ (2,5,6),\ (3,4,6),\ (3,5,6),\ (4,4,6) $$
である。
以上より、小さい順に並べた鈍角三角形の辺の組は
$$ (2,2,3),\ (2,3,4),\ (2,4,5),\ (3,3,5),\ (2,5,6),\ (3,4,6),\ (3,5,6),\ (4,4,6) $$
の8個である。
このうち、2辺が等しいもの
$$ (2,2,3),\ (3,3,5),\ (4,4,6) $$
はそれぞれ並べ方が $3$ 通り、3辺がすべて異なるもの
$$ (2,3,4),\ (2,4,5),\ (2,5,6),\ (3,4,6),\ (3,5,6) $$
はそれぞれ並べ方が $6$ 通りである。
したがって有利な場合の数は
$$ 3+6+6+3+6+6+6+3=39 $$
通りである。よって求める確率は
$$ \frac{39}{216}=\frac{13}{72} $$
である。
解説
この問題では、出た順のまま考えるよりも、まず3つの数を小さい順に並べて最大辺を決めるのが基本である。三角形の成立条件 $x+y>z$ と、鋭角・直角・鈍角の判定
$$ x^2+y^2 \gtrless z^2 $$
を使えば、図形の問題を整数の数え上げに落とし込める。
直角三角形については、整数辺で $6$ 以下という制約が強く、結局 $(3,4,5)$ しか存在しない。鈍角三角形については、最大辺 $z$ ごとに場合分けすると漏れなく数えられる。
答え
(1)
直角三角形の3辺の長さとなる確率は
$$ \frac{1}{36} $$
である。
(2)
鈍角三角形の3辺の長さとなる確率は
$$ \frac{13}{72} $$
である。
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