数学2 因数定理・剰余の定理 問題 10 解説

方針・初手
- (1) は、整式が一次式で割り切れる条件を扱うため、因数定理を用いる。$f(x)$ が $x+1$ で割り切れることから、$f(-1) = 0$ となることを利用して $a$ についての方程式を立てる。
- (2) は、2次式 $x^2-1$ で割ったときの余りを求める問題である。割る式が2次式であるため、求める余りは1次以下の整式となる。余りを $px+q$ とおき、剰余の定理を利用して $p, q$ の連立方程式を導く。
解法1
(1)
$f(x) = x^n + 2x^{n-1} - a$ が $x+1$ で割り切れるから、因数定理により $f(-1) = 0$ である。
$x = -1$ を代入すると、
$$(-1)^n + 2(-1)^{n-1} - a = 0$$
ここで、$(-1)^{n-1} = (-1)^n \cdot (-1)^{-1} = -(-1)^n$ であるから、
$$(-1)^n - 2(-1)^n - a = 0$$
$$-(-1)^n - a = 0$$
したがって、求める $a$ の値は、
$$a = -(-1)^n$$
($a = (-1)^{n-1}$ または $a = (-1)^{n+1}$ と表してもよい)
(2)
$f(x)$ を2次式 $x^2-1$ で割ったときの商を $Q(x)$、余りを $px+q$ ($p, q$ は定数)とおく。
$$f(x) = (x^2-1)Q(x) + px + q$$
$$f(x) = (x+1)(x-1)Q(x) + px + q$$
$f(x)$ は $x+1$ で割り切れるため、$f(-1) = 0$ である。上の恒等式に $x = -1$ を代入すると、
$$-p + q = 0$$
$$q = p \quad \cdots ①$$
また、元の式 $f(x) = x^n + 2x^{n-1} - a$ に $x = 1$ を代入すると、
$$f(1) = 1^n + 2 \cdot 1^{n-1} - a = 1 + 2 - a = 3 - a$$
一方で、余りを含んだ式に $x = 1$ を代入すると、
$$f(1) = (1+1)(1-1)Q(1) + p \cdot 1 + q = p + q$$
したがって、次の関係式が成り立つ。
$$p + q = 3 - a \quad \cdots ②$$
①を②に代入して、
$$2p = 3 - a$$
$$p = \frac{3 - a}{2}$$
①より $q = p$ であるから、
$$q = \frac{3 - a}{2}$$
よって、求める余りは、
$$\frac{3 - a}{2} x + \frac{3 - a}{2}$$
(1) で求めた $a = -(-1)^n$ を代入して整理すると、
$$\frac{3 + (-1)^n}{2} x + \frac{3 + (-1)^n}{2}$$
解説
- 因数定理と剰余の定理の基本的な応用問題である。
- 割る式が $n$ 次式の場合、余りは $n-1$ 次以下の多項式となる。本問では2次式 $x^2-1$ で割るため、余りを $px+q$ とおく定石の手順を確実に実行できるかが問われている。
- 指数法則を用いた $(-1)^n$ と $(-1)^{n-1}$ の計算において、符号の取り扱いに注意する必要がある。ここで計算ミスをすると (2) にも響くため、丁寧に処理したい。
- 答えは $n$ の偶奇で場合分けして答えても正解となる。($n$ が奇数のとき $x+1$、$n$ が偶数のとき $2x+2$)
答え
(1) $a = -(-1)^n$
(2) $\frac{3 + (-1)^n}{2} x + \frac{3 + (-1)^n}{2}$
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